石田 麻琴[執筆] 7/17 8:00

EC運営は基本的に「同じことの繰り返し」です。商品や販促を企画してページを作る、お客さまに伝える、バックオフィスの課題を1つひとつ解決していく。日々ドラマチックな変化があるわけではなく、地道な改善を積み重ねていくなかで、少しずつでも「判断」の精度が上がれば、それに比例してショップの成長も加速していくのではないでしょうか。

考える習慣がある人と不十分な人の「違い」

「深く考えられる人」と「いつも考えが不十分な人」に見られる決定的な3つの違い | STUDY HACKER
https://studyhacker.net/think-deeply

つまり、考えるとは「大多数はこう言っているが、違う可能性はないだろうか」「自分はそう思ったが、もしかしたら間違えてはいないか」など、疑問をもって物事を判断していき、自分なりの見解を導いていく——ということだと言えるでしょう。

まずは「現状を疑う」ことが「考える」ことのスタートだと言えます。ある意味「現状を素直に受け入れてしまう」人ほど結果として「考える機会を失っている」とも言えるわけです。少し性格が悪い人の方が「考える力」がつくのかもしれませんね(笑)

「勉強や仕事で成果を挙げて成長していくためには、「振り返り」は重要な要素」と述べ、失敗したときの反省ではなく成功したときにも振り返る「省察」をすすめています。

「省察」は、うまくいったこともうまくいかなかったことも、想定通りにできたことも想定外に発生した事象も、すべてをあらためて思い出して「なぜそうなったのか?」と振り返ることを意味します。

ECのビジネスにおいても、重要なのは「振り返り」ですよね。特にECの場合は、成果としての「データ」とともに振り返りができますから、定量的な尺度も含めて「省察」ができるわけです。「なぜそうなったのか?」がわかれば、「どうすればそうなるのか?」を予測することができます。

株式会社プレセナ・ストラテジック・パートナーズ社長で人材育成を手がける高田貴之氏は、「決断力がある人」は「考える力がある」と言います。

正しい決断ができる人は、物事をファクト&ロジックで考えます。情報を集め、それらを元に論理的に思考して決めるので、決断の根拠が明確です。たとえ根拠が十分揃わなくても、未来の予測を合理的に行い、想像力で補完することができるでしょう。

少し逆説的な表現になっていますが、「決断力がある人」は「考える力」があり、「現状への疑い」と「振り返り」からナレッジを蓄積してきた、と言えるのでしょうね。大切なのは「疑い」と「振り返り」の経験値と積み重ねであり、これが短時間で論理的な決断を下すための力になりそうです。

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「想定以上の手ごたえ」 イオンリテールが「値引き」をAIに任せて分かった意外なこと | ITmedia ビジネスオンライン
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成果云々だけではなく、従業員のストレスの問題を軽減。AIを「人のために使える」って重要ですね。

BtoBサイトで年商1億円超「卒塔婆屋さん」が取り組むコンテンツSEOとページ改善の極意 | E-Commerce Magazine by futureshop
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谷治社長のX(旧Twitter)も読ませていただいています。まず「そとうば」と読めるようになりました。

【新規開拓戦略の心得】既存取引中心の会社が、マーケティング活動に失敗する理由 | unname
https://unname.co.jp/knowledge/reasons_marketing_failures_new_business_development

「エース」を当てられない。これはECの多店舗展開でも同じケースがありますよね。たとえば「エースを『楽天市場』店担当から外せない」とか。

「利益率驚異の40%超」3年で全国110店舗展開…卵1個から買えるゴミを出さないスーパー「斗々屋」の快進撃 | PRESIDENT Online
https://president.jp/articles/-/82721

何かを買う=ゴミが出る。そんな先入観が壊されるようなスーパー。近所にできないかな。

JINS 「目が小さくならないメガネ」発売 錯視効果を利用 | ITmedia NEWS
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2406/27/news150.html

JINSの商品開発はすごい。逆に、まだまだ商品企画が旧態依然のままの業界もあるということか。

「仕事で成長しなきゃ」は危険サイン? ビジネスパーソンが陥りがちな「成長」のワナ | MEETS CAREER
https://meetscareer.tenshoku.mynavi.jp/entry/20240708-kino

SNSで周りの「いい部分」ばかり目に入る時代。「自分をいかに作るか」が今後大切なテーマになりそうですね。

今週の名言

新規事業が立ち上がらない会社でなにが起きているのか────『アイデアが実り続ける「場」のデザイン』の著者に聞く。 | Agend
https://agend.jp/media/mimiguri-oda/

まだトラクションがついている(成長を証明する指標が伸びている状態)わけではない、第三者がわかるような指標を伸ばすような段階でもない。

その状態で「俺がピンとくるように説明したら通してやろう」って社内からブレーキかけるみたいなことしていたら、育つわけないんですよね。

この本には、そういう必要な環境づくりが書かれているから、新規事業をやる社長はみんな読んだらいいと思う(笑)

これ、ECでも言えますよね。誰しもが理解・納得できるアイデアや手法は、市場ですでに食い散らかされ飽和していることが多い。だから、逆に言えば「俺がピンとこない」からこそ可能性があるわけです。

私も独立してから13年の間にたくさんの人に会いましたが、お話を聞いて「ピンとこなかった」事業が爆伸びする姿をたっぷり見てきました(笑)

過去のインターネットやSNSもそうでしたし、AIなど今後「自分の後の世代」がメインとなるテクノロジーがたくさん出てくるなかで、この感覚を忘れてはいけないと思っています。

ECマーケティング人財育成は「EC事業の内製化」を支援するコンサルティング会社です。ECMJコンサルタントが社内のECチームに伴走し、EC事業を進めながらEC運営ノウハウをインプットしていきます。詳しくはECMJのホームページをご覧ください。

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