松原 沙甫[執筆] 2/3 7:30

アスクルは、拠点間輸送を船舶に切り替える船舶モーダルシフトを開始した。

グループ会社のASKUL LOGIST、運送事業を営むマリネックス、海運会社の東京九州フェリーが連携。CO2排出量は従来比68.3%削減、トラックドライバー運転時間は同84%削減を見込む。モーダルシフトとは、トラックなどの自動車で行われている貨物輸送を環境負荷の小さい鉄道や船舶の利用へと転換することを指す。

船舶モーダルシフトにより、輸送時の環境負荷軽減、ドライバー運転時間の省力化を図る
船舶モーダルシフトにより、輸送時の環境負荷軽減、ドライバー運転時間の省力化を図る

CO2排出量が従来比で68.3%削減、トラックドライバー運転時間が同84.5%削減となるのは、埼玉県入間郡三芳町の「ASKUL 三芳センター」から福岡県福岡市の「ASKUL Logi PARK 福岡」への輸送行程。2024年8月~2025年2月累計期間での推計となる。

アスクルなど4社の協議会による船舶モーダルシフト実施前と実施後の効果・特徴
アスクルなど4社の協議会による船舶モーダルシフト実施前と実施後の効果・特徴

アスクルとASKUL LOGISTはこれまで、国土交通省・経済産業省・農林水産省が参加を呼びかけている「ホワイト物流」推進運動に賛同し、持続可能な物流の実現に向けた「自主行動宣言」を提出。そのなかで「集荷先や配送先の集約/トラック運転者の拘束時間の短縮」「船舶や鉄道へのモーダルシフト」「運送契約の書面化」など具体的な6項目をあげて取り組んできた。

マリネックス、東京九州フェリーと「東京九州フェリーモーダルシフトアスクル協議会」を設立。協議会の取り組みは2024年8月に国土交通省の令和6年度モーダルシフト等推進事業に採択され、神奈川県の横須賀~福岡県の新門司間の輸送をフェリーで代替、トラックによる陸送から船便へ切り替えてきた。

アスクルでは、今後の発着区間の増設などを見据えてラッピングシャーシを5台用意し、2025年1月から走行を開始。陸上輸送する際に利用する車体に、モーダルシフトを推進している旨のデザインを施している。

アスクルが環境負荷低減のためのモーダルシフトを推進していることが広く知られ、業界全体のモーダルシフトへの関心が上がる一助になることを期待しているという。

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