効率化、売上アップ、コスト削減などの効果を7割超が実感【BIツールの利活用調査】
キーウォーカーが実施した「BI(ビジネスインテリジェンス)ツール活用による企業業績改善と課題」に関する調査によると、BIツールの活用によって「売り上げの増加」「コストの削減」といった効果を実感している企業はそれぞれ7割を超えている。
調査対象は、調査回答時に「BIツールを導入している企業の経営層」と回答したモニター1003人で、調査期間は2025年3月18日〜20日。
導入の目的は効率化が最多
BIツールを導入した主な目的について聞いたところ、「業務効率化」が最多の58.7%、続いて「売上や利益の向上」が44.1%、「コスト削減」が43.5%だった。
BIツールを主に活用している業務やシーンは、最も多かったのは「営業活動の分析」で46.3%、続いて「マーケティング施策の効果測定」が41.9%、「財務・経理分析」が39.8%だった。

7割が何らかの導入効果を実感
BIツール活用による効果を聞いたところ、すべての項目で7割以上が何らかの効果を感じている。
「コスト削減」に関しては75.7%、「売上の増加」に関しては75.5%、「業務効率化」に関しては75.3%が「大きな効果があった」または「やや効果があった」と回答。導入目的に合致する成果を得ている企業が多い。
「効果を実感できていない」または「あまり出ていない」はすべての項目で約2~3割となっている。

費用感、使いやすさなどを重視
BIツール導入時に重視したポイントで最も多かったのは「コストやライセンス料金」で42.2%。続いて「操作性やインターフェースの使いやすさ」が39.6%、「分析機能やデータ可視化機能の充実度」が39.6%だった。
キーウォーカーは「導入時の選定基準として『使いやすく、機能性の高いものを、コストに見合った形で導入したい』といった実務的な意図が働いている」と解説している。

満足している点は機能の充実度。課題は「分析結果を生かしづらい」
BIツールの機能や操作性について満足している点は、「分析機能の充実度」が最多の41.8%。続いて「データのインポート機能」が36.7%、「インターフェースの使いやすさ」が36.2%だった。導入時の重視項目と共通する回答が多かった。
BIツールの活用に際して感じている課題は、「分析結果を実際の経営判断に活かしづらい」が最多の33.8%、続いて「操作が複雑で使いこなせていない」が31.7%、「部署間でのデータ共有やコミュニケーションが不足している」が30.1%だった。
キーウォーカーは「機能や操作性には一定の評価があるものの、データをどう解釈し、組織内で共有・意思決定に結びつけていくかというプロセスに課題が残っている」と指摘している。

各社は効率化、コスト削減の推進を強める意向
今後、BIツールを活用して目指したい業績改善の方向性について聞いたところ、最も多かったのは「業務効率化の強化」で46.8%、続いて「コスト削減の推進」が44.2%、「売上のさらなる増加」が35.7%だった。キーウォーカーは「現時点では引き続き、即効性のある経営改善が期待されており、BIツールの活用が実務における成果創出の手段として重視されている傾向がうかがえる」と考察している。

調査概要
- 調査期間:2025年3月18日~20日
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象:調査回答時にBIツールを導入している企業の経営層と回答したモニター1003人
- 調査元:キーウォーカー
- モニター提供元:PRIZMAリサーチ
ネットショップ担当者フォーラムは「ネットショップ担当者フォーラム 2025 春~ eコマースコミュニケーションDay ~」を、5/27(火)11時00分~17時35分、28(水)10時30分~17時5分にオフラインで開催します。登壇者・聴講者と交流できる懇親会も実施。すべての講演を無料で聴講できます!
「無印良品」の新たなマーケティング、ヤマダデンキさんの自社EC+実店舗+モール戦略、脱"安売り"で最高益を実現する食文化さんの施策、「資さんうどん」のファン作り+OMO+EC販路改善策、TSIさん&UAさんが語るアパレルECの未来など、さまざまなセッションをご用意しています。