鳥栖 剛[執筆] 9:30

アスクルが公表した2025年5月期連結業績によると、ASKUL事業の売上高は前期比1.5%増の3584億6300万円だった。

【アスクルのASKUL事業】2025年5月期は売上高約1.5%増の約3585億円
アスクルの事業別通期実績(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

オフィス家具、インクやトナー、文具など従来型オフィス用品に対する需要が伸び悩んだが、生活用品、メディカルが堅調に推移、売り上げを伸ばした。仕入原価の高騰を背景とした断続的な商品値上げ、配送料を無料とする送料無料バーの改定などで客単価は前期比で増加した。

一方、顧客数は2025年3−5月期(第4四半期)に回復したものの前期比で減少したという。そのほか中小企業向け売上高は需要回復の遅れで購買金額が伸び悩んだものの、中堅大企業向け売上高は堅調に推移したという。

2026年5月期のASKUL事業は前期比2.9%増の3687億円を計画している。顧客数の回復による成長をめざすほか、前期から進めていた新アスクルwebサイトへの顧客移行を完了させる予定。また、新物流拠点「ASKUL関東DC」が6月20日に稼働を開始、関東圏の物流拠点再編を手がけていくという。

【アスクルのASKUL事業】2025年5月期は売上高約1.5%増の約3585億円
2026年5月期の事業別業績見通し(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

アスクルは2025年5月期から事業セグメントを見直し。これまでeコマース事業の売上高はBtoB事業とBtoC事業のセグメントだったが「ASKUL事業」「LOHACO事業」「グループ会社など」に3区分にした。現セグメント区分は、「ASKUL事業」がASKUL、ソロエルアリーナ(中堅・大企業向け一括電子購買サービス)、間接材購買業務代行・間接材購買システム提供のSOLOEL、アルファパーチェス、フィードなどは「グループ会社など」になっている。

ASKUL事業を含むeコマース事業の業績は売上高は前期比2.1%増の4722億3100万円、営業利益は同16.6%減の142億5500万円。減益要因は為替影響などによる売上総利益率の低下や「ASKUL関東DC」の地代家賃の固定費の増加などをあげている。

2025年5月期連結業績は、売上高が前期比2.0%増の4811億100万円、営業利益は同17.4%減の140億400万円、経常利益は同17.2%減の138億1600万円、当期純利益は同52.6%減の85億円だった。

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