越境ECで成功するには何が必要? グローバル企業ACIの日本責任者に聞いてみた
グローバルで決済に関するサービスを展開しているACI Worldwideは、EC事業者向けに決済サービス「PAY.ON」と不正検知サービス「ACI ReD SHIELD ®(エイシーアイ・レッドシールド)」を提供している。
日本ではまだサービスの利用が広がっていないものの、世界各国では導入が広がっているサービスで、今後日本でも販売を強化していく。日本エイシーアイ・ワールドワイドのカントリーマネージャーの朴健一氏に、提供するサービスの強みなどを聞いた。
世界160か国以上で利用されている決済ソリューション「PAY.ON」
当社では決済に関するソリューションの提供を行っています。サービスはいくつかあるのですが、1つは日本のクレジットカード発行会社向けのソリューション。発行したクレジットカードが海外で利用された際に、当社のソリューションを使って決済される仕組みです。
また、銀行に対しては、企業が各国で行う取引のグローバルキャッシュマネジメントに関するソリューションを提供しています。
そして、EC事業者向けには、大きく分けて2つのサービスを提供しています。1つはグローバル決済サービス「PAY.ON(ペイオン)」というサービスで、世界160カ国以上、350以上の決済サービスと接続されています。
「PAY.ON」を導入すればシングルゲートウェイで世界各国の決済サービスを利用できます。中小加盟店向けには決済代行会社(PSP)やSIer、ECカート事業者を通じて提供していく予定です。
圧倒的なブロック率の高さを誇る不正検知サービス
もう1つは、不正検知サービス「ACI ReD SHIELD ®」です。決済された取引が不正かどうかを判断し、加盟店にリアルタイムで結果を戻すサービスです。不正取引が増えている昨今ではとても注目を集めているサービスといえます。
不正検知サービスについては、当社のほかにもサービスを提供している会社がありますが、「ACI ReD SHIELD ®」は世界各国のECサイトで導入されているため、世界各国の不正取引のグローバル事例を認識しています。
ECサイトでは海外からの攻撃が特に多くなっているため、こうした海外のECサイトの不正取引事例も数多く持っていることで、結果的に他社サービスに比べ圧倒的に高いブロック率を提供できるようになっています。
不正取引については、以前はブランド品など高額な商品を扱っているECサイトが標的になることが多かったのですが、最近では数千円の商品に対する不正注文も増えてきています。そういう意味では、以前より多くのECサイトが不正取引のリスクにさらされているといえます。
日本では、最近になって越境ECというワードが注目されており、海外に目を向ける企業が増えてきました。ただ、海外の企業はすでに、世界に向けた販売を始めています。
そうした中で今後、日本のEC企業は内需の減少などにより、必ず海外に向けた販売を行っていかなければならなくなってきます。そうした際に、ワールドワイドで決済に関するソリューションを提供している当社のサービスがお役に立てる機会がさらに多くなると考えています。(談)