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今回は、ショッピングアプリのアクティブユーザーの属性データに基づいた、データドリブンなポジショニングマップを作成しました。モバイルコマースの市場をアプリの観点から俯瞰し、自社と競合他社の市場での相対的な位置づけを明確化しましょう。

楽天市場、Amazonが2強。ユニクロやYahoo!ショッピングをおさえてメルカリが4位に

ポジショニングマップの前に、ショッピング関連アプリのユーザー数を見てみましょう。

2017年7月のアクティブユーザー数でランキングを作成したところ、楽天市場とAmazonが他社を大きく引き離し、2トップになっています。次いで3位にドコモの「dポイントクラブ」、4位にフリマアプリの「メルカリ」、5位がユニクロという結果になりました。

1位 楽天2位 アマゾン3位 dポイントクラブ4位 メルカリ5位 ユニクロ6位 Yahoo!ショッピング7位 Tポイント8位 楽天Edy9位 楽天ポイントクラブ10位 GU11位 楽天ポイントカード12位 ヤフオク!13位 ヤマダ電機14位 nanaco15位 MUJI Passport16位 ローソン17位 iDアプリ18位 マツキヨ19位 三井ショッピングパーク20位 クロネコヤマト
ショッピング関連アプリのユーザー数ランキング(2017年7月)

昨今ユーザー数を伸ばしているフリマアプリでは、メルカリとヤフオク!の2つが上位に入りました。

また、リアル店舗の直営型アプリでは、ユニクロ、ジーユー、ヤマダ電機、無印良品、LAWSON、マツモトキヨシなどがランクインしています。

若年層の女性に人気のショッピングアプリはメルカリ、[.st]、ジーユー

横軸に男女比率、縦軸に年齢、アイコンの大きさをユーザー数として、「ショッピング」「ライフスタイル」カテゴリの上位アプリを対象に、ポジショニングマップを作成してみました。

ショッピング関連アプリのポジショニングマップ(2017年7月/「ショッピング」「ライフスタイル」上位アプリ)
ショッピング関連アプリのポジショニングマップ(2017年7月/「ショッピング」「ライフスタイル」上位アプリ)

フリマアプリのメルカリは女性・若年層で突出したポジションを築いています。また、「グローバルワーク」や「ローリーズファーム」といった若い女性に人気のブランドを保有するアダストリアの「[.st](ドットエスティ)」は、想定ターゲットの通り、女性ユーザーを獲得できているようです。

ジーユーは[.st]よりも若干年齢層が上がりますが、やはり男性よりも女性に多く利用されていることがわかります。

一方、男性の若年層ではメルカリや[.st]のような独自のポジションを作っているアプリが見当たりません。Amazonでも利用者のメイン層は40歳前後となっており、20~30代の若年層の男性をターゲットとしたユーザーボリュームの多いショッピングアプリは、いわば空白地帯になっています。

電子マネーアプリや家電量販店のアプリの利用が多い男性ユーザー

続いて、カテゴリを「ショッピング」に絞ったアプリのポジショニングマップを見てみましょう。

「ショッピング」カテゴリのアプリのポジショニングマップ(2017年7月/「ショッピング」上位アプリ)
「ショッピング」カテゴリのアプリのポジショニングマップ(2017年7月/「ショッピング」上位アプリ)

右下の女性・若年層では、メルカリ以外にも楽天の「ラクマ」や、メルカリよりもさらに若年層の位置に「フリル」といったフリマアプリが出現しました。また、ZOZOTOWNも女性・若年層に位置づけられたほか、ハンドメイドマーケットアプリ「minne」も女性ユーザーの特色が出ています。

男性では、価格.comやSuica、楽天Edy、nanacoなどの電子マネーアプリや、ビッグカメラ、ヨドバシ、ヤマダ電機など大手家電量販店のショッピングアプリがよく使われているようです。しかし、男性・若年層では、やはりユーザー数の多い目立ったアプリは出現していません。強い競合がいない分、伸びしろはありますが、ショッピングの領域では集客難易度も高いターゲット層と言えるでしょう。

新たなユーザー層をデータから読み解く

今回はユーザー数が多いアプリでポジショニングマップを作成してみましたが、さらに対象アプリを拡張すると、違った構造も見えてくる可能性があります。

女性をターゲットにしたショッピングサイトは数多く見られますが、一口に女性といっても若年層かミドルエイジ層か、世帯年収が高めの層か低めの層かなど、いくつかの軸でターゲットを明確化し、競合他社と横並びで比較してみて、自社のポジショニングがどのあたりにあるのか、データに基づいた客観的な判断が必要です。

成長著しいモバイルコマース動向をデータで俯瞰しながら、自社ECではどのようなターゲット層を狙えば拡大の余地があるか、マーケティング戦略を練ることが今後ますます重要になってくるでしょう。

株式会社ヴァリューズのeMark+では、Webサイト訪問者だけでなくアプリ利用者についても、性別や年代、年収、職業など詳細なユーザー属性を調査することができます。最近どのようなサイトやアプリが伸びているのかも簡単に把握できます。ぜひ無料版から試してみてください。

分析概要

株式会社ヴァリューズが保有する全国の20代以上の男女で構成されるモニター会員の協力により、ユーザー属性情報と実際のネット行動ログを用いたマーケティング分析サービス「eMark+」を使って、2017年7月のショッピング関連アプリのアクティブユーザー数を集計し、属性情報を分析した。

  • アプリユーザー数や属性は、Androidスマートフォンでの起動を集計し、ヴァリューズ保有モニターでの出現率を基に、国内ネット人口に則して推測
  • メール、Chrome、YouTube、Googleマップ、Gmail、Google+などプリインストールアプリは除外している
  • カテゴリはGoogle Playのアプリカテゴリより「ショッピング」「ライフスタイル」を分析対象とした
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星 妙佳

株式会社ヴァリューズ エグゼクティブプランナー

星 妙佳(ほし たえか)

株式会社ファーストリテイリング(現株式会社ユニクロ)にて、ECサイトの運営・プロモーションを担当し、UNIQLOモバイルサイトを立ち上げ、ウィメンズやキッズ部門の通販MD(商品開発)にも従事。

2006年より株式会社リクルートにて、ベビーアパレル・育児用品の通販サイト『赤すぐnet』の編集長を務めた後、リクルートの各事業のネットマーケティングを横断的に支援する部署にて、データ分析グループのGM(ゼネラルマネージャー)に着任。社内外のデータサイエンティストと共に、需要予測、レコメンドなどデータ分析の強みを生かした複数のプロジェクトをマネジメント。

2012年ヴァリューズに入社し、現在は広報・商品企画・データ分析など幅広く担当。2人の子供を持つワーキングマザーでもあり、リモートワークを含めた多様な働き方にもチャレンジ中。

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