川村トモエ, 湯鳥ひよ+トレンド・プロ(マンガ) 2014/11/26 7:00
この記事は「マンガで納得! インターネット販売 売れるネットショップ開業・運営」の一部を、特別に公開しているものです。

登場キャラクター

ぶたはらさん

ぶたはらさん 結婚式は洋式派。ウエディングドレスを探しはじめた。私の体型に似合うのってどれかしら?

ぶたはらさん「ウエディングドレスを選びたいけど種類が多くてよくわからないわ。私の体型に
似合うのってどれかしら?」
パソコン「「失敗しないドレス選び」のページを見てみて!」
ぶたはらさん「そんなコンテンツがあるのね! 下半身が気になる人はプリンセスラインでカバーかー!!」
パソコン「もし、わからないことがあったら「無料相談窓口」に電話してみてね!」
ぶたはらさん「サイズのこととかも聞けるのね! よしっ! まずは結婚相手を探してくるわ!!
パソコン「えっ! そこから!?

ニッチ商品を探すユーザーは「不安」

ニッチ商品を扱う店舗への来店経路を調べると、ほかの商品タイプに比べ、商品検索だけでなく「情報検索」からの来店も結構多いものです。「ウエディングドレス 人気」「ウエディングドレス 選び方」など、商品選びの情報収集をきっかけとして来店するケースです。型番商品の多い家電には価格.com、化粧品にはアットコスメなどの大きなクチコミサイトがありますが、ニッチ商品では大抵情報が不足しており、個人のブログなどで情報収集することも少なくありません。

だから、予算に応じた商品選び、商品ごとの特徴、購入後の活用方法などの情報を掲載し、案内することで、ユーザーの不安を解消しましょう。情報不足で「どの商品を買えば失敗しないだろうか」と悩みながら見比べているユーザーを想像してみてください。このようなユーザーは、価格よりも「安心」を重視する傾向にあるので、抱えている不安要素が解消されれば購入につながるケースが多いのが特徴です。結果として、価格.comで発生するような激しい価格競争にも巻き込まれずに済みます。

一見手間のように思えるかもしれませんが、積極的に情報を提供して、ユーザーの不安を払拭すると、その分売り上げとしてきっと返ってくるはずです。

ぶたはらさん「私の体型に似合うのってどれかしら?」
ニッチな商品は情報も少ないので、ユーザーも不安を抱えている。

不安なユーザーに「選び方」を教える

このようなユーザー像を踏まえれば、商品をすすめるより前に、「選ぶための判断基準」を知ってもらうことが重要です。正しい判断基準を教えることで、自店のすすめる、適切ないい商品を購入してもらえる確率は高くなります。

「無垢材のベッド」を販売する店を例に説明しましょう。まず、ベッドの購入を検討しているユーザーのために必要な基本情報を充実させます。例えば「ベッドの種類について」や「素材の違いと寝心地」などの情報です。ユーザーは、この情報を基準として、商品の良し悪しを判断することになります。

そして、購入率を高めるために「無垢材のベッドは、使うほどに風合いが良くなっていくので流行に左右されません」や「塗料や接着剤をほとんど使用していないので、人生の3分の1を占める長い睡眠時間も安心」と、「ベッドを買うなら無垢材のものがいいな」と思われるようなアピールを書き、ベッドから無垢材のベッドに選択肢を絞ってもらうのです。

次に「無垢材のベッドの選び方」を語り、同じ無垢材のベッドを扱う同業者への差別化をしましょう。木材の仕入れ元や、職人の手仕事を紹介し、当店も同様の良質なものを使い、心を込めて製作しています、と工房の写真などとともにアピールすることで、量産品でないことが伝わります。

最後に「お客様の声」や「購入者の部屋の写真」などを掲載し、具体的な喜びの声や商品の購入による満足感を提示します。ここまで丁寧に見せれば商品の良さはきちんと伝わります。

単純に価格のみで判断されることも減り、「いい商品を適切に販売してくれる店」と、店舗への信頼感も高めることができるはずです。

積極的に「無料相談」や「問い合わせ」をすすめる

ニッチ商品の中でも、特に高額商品や業務用の事業者向け商品、日常生活で買い慣れないような商品を扱っている場合は、ユーザーからの直接の問い合わせを積極的にすすめましょう

ニッチ商品は潜在客が少なく貴重なので、個別メールや電話対応で手間をかけてでも、1人1人とじっくり会話するだけの価値があるものです。その問い合わせ対応の姿勢で、いったん信頼が得られれば、ライバル店舗が少ない分、常連になってくれる可能性も高いのがこのタイプです。

例えば、ページ上で無料相談を受け付けていることをアピールします。この「無料相談」を推進するには、まず「はじめての方、ご事情がおありの方、まずはご相談ください」というバナーを、ページ上部に目立つように配置するといいでしょう。そのときに、笑顔の店員や接客担当者の写真も一緒に載せるとなおいいでしょう。通販保険の雑誌広告やテレビCMをイメージしてください。「まずはお電話ください」と、笑顔で案内しているあの描写です。見知らぬところに電話をかけて質問をするのは、なかなかハードルが高い作業なので、担当者の顔を見せて「この人なら大丈夫かも」と思ってもらえることで、親しみを持ってもらい、不安解消を図りましょう。

問い合わせへの対応は、電話でもメールでも、事務的な返事ではいけません。しっかり名前を名乗り、詳細に解答して、誠実さや親近感を伝えましょう。この際、自店の商品を推しすぎず、あくまでもユーザーの悩みに答える姿勢が大切です。一度信頼関係を築ければ、購入後も、メンテナンスや買い替えなどの相談がきたり、家族や知人に「いい店」として紹介してくれたりと、ただの「店」と「客」の関係以上に、息の長いお付き合いができるようになる場合もあるのです。

ニッチ商品の選び方を提案している例。エディングドレスの「15秒診断」という選び方のコーナーが充実している。
ニッチ商品の選び方を提案している例。ウエディングドレスの「15秒診断」など、選び方のコーナーが充実している。
ForeverStory http://www.rakuten.ne.jp/gold/foreverstory/

こんにちは、著者の川村トモエです。

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