瀧川 正実 2020/9/2 8:00
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前回の鼎談で、「良いお買い物体験」を提供するために必要な要素としてあげられた「決済」。多様なオンライン決済サービスが提供されるようになり、特定の決済手段がECサイトに導入されていなければ、そのサイトで購入しないといったユーザーも増えている。ファッションECサイト「SHOPLIST.com by CROOZ」を運営するCROOZ SHOPLIST、自転車販売大手のサイクルスポット、スキンケア製品「ビタブリッドC」などで知られるビタブリッドジャパンの3社の責任者が考える「良いお買い物体験」に直結する「決済」とは――。

鼎談者

  • CROOZ SHOPLIST 開発部:稲垣剛之氏
  • サイクルスポット 販促部 マーケティンググループ グループリーダー:小林礼武氏
  • ビタブリッドジャパン 執行役員:西守穣氏

「良いお買い物体験」を実現するための「決済」とは

稲垣:「SHOPLIST.com by CROOZ」は11種類の決済手段を提供していますが、2つの考えを持ってこれまで決済の拡充を進めてきました

「SHOPLIST.com by CROOZ」は、代金引換、クレジットカード決済、auかんたん決済、d払い、ソフトバンクまとめて支払い、楽天ペイ、LINE Pay、Paidy翌月払い(コンビニ/銀行)、超あと払い(3か月後払い)、Amazon Pay、メルペイに対応している
代金引換、クレジットカード決済、auかんたん決済、d払い、ソフトバンクまとめて支払い、楽天ペイ、LINE Pay、Paidy翌月払い(コンビニ/銀行)、超あと払い(3か月後払い)、Amazon Pay、メルペイに対応している

1つ目がインフラ作りです。「SHOPLIST.com by CROOZ」は「世の中のインフラをツクル」というコーポレートビジョンを掲げています。そのためには、皆さんが普段使用している決済手段をSHOPLISTでも当たり前のように使用できるような環境をつくることが責務となります

2つ目は事業拡大という観点です。新しい決済手段を導入すると、それをきっかけに「SHOPLIST.com by CROOZ」を知ってもらう機会が増えます。たとえば、「Amazon Pay」を導入した際は、「SHOPLIST.com by CROOZ」のことを知らなかった「Amazon Pay」を使うお客さまの新規利用が大幅に増えました

また、さまざまなユーザーのニーズに対応するという側面もあります。10代後半~30代女性が中心の「SHOPLIST.com by CROOZ」は、クレジットカードを保有していないユーザーもいます。いろいろな決済手段を提供することで、さまざまなユーザーニーズに対応できます。

CROOZ SHOPLIST 開発部 稲垣剛之氏
CROOZ SHOPLIST 開発部 稲垣剛之氏
CROOZ SHOPLISTはファッション通販サイト「SHOPLIST.com by CROOZ」の企画・運営会社。サービス開始後8年目となる2020年3月期における「SHOPLIST」事業の売上高は約245億円

西守:ビタブリッドジャパンは、クレジットカード、代金引換、代金後払い、「Amazon Pay」の4種類を提供しています。40~60代がメイン顧客。若い世代をターゲットとしていないので、クレジットカードが使えないといったユーザー層はあまりいません。そのため、厳選した決済手段を導入しているというイメージになります。

この4種類に限っているのは、ビジネスモデルである定期購入の継続課金に対応できることを重要視しているからです。たとえば、昨今、流行しているQRコード系決済は定期継続課金に対応していないので導入していません都度課金ですと継続購入につながりにくいのです。また、LTV(顧客生涯価値)の低い決済や決済手数料に見合う効果のない決済はビジネスの観点から導入していないんです。こういった観点でビタブリッドジャパンでは4つの決済手段に絞っています。

ビタブリッドジャパンのEcサイトの入力フォーム
ビタブリッドジャパンは、クレジットカード、代金引換、代金後払い、「Amazon Pay」の4種類を決済手段として提供している。「Amazon Pay」はエントリーフォームに入る前の画面で案内。「Amazon Pay」は、購入者が初回の支払い手続き時に「以降の支払いをAmazon Payで行う」と設定することができる「Auto Pay」という定期課金機能を搭載。2回目以降は都度ECサイト上で支払いの手続きをすることなく継続して商品やサービスを注文できるようにする仕組みがあるため、ビタブリッドジャパンは重宝している

小林:僕は、規模感や業種業態で決済手段を使い分けるべきと考えています。サイクルスポットはこれから決済系を改善していくところですが、僕は「作業者の負担はどうなるのか?」という視点も重要視しています。特に代金引換。前職(セレクション・インターナショナル)の業務では、受け取り拒否などによる代金引換の手間がかかり過ぎていると感じ廃止しました。担当者はキャンセル処理、配送キャリアへの連絡などの手間が思った以上に負担になっていたんですよね。

現在、サイクルスポットのECサイトは、クレジットカード、銀行振込、楽天Payを提供していますが、決済手段の拡充の準備は進めています。その1つが「Amazon Pay」です。APIで決済を処理できますし、「Amazon Pay」の導入で現場に大きな負荷をかけることなく運用できると判断したからです。

サイクルスポット 販促部 マーケティンググループ グループリーダー 小林礼武氏
サイクルスポット 販促部 マーケティンググループ グループリーダー 小林礼武氏
関東で100店舗以上を展開するサイクルスポットのEC責任者

稲垣:ちなみに「SHOPLIST.com by CROOZ」で最も利用の多い決済手段はクレジットカード。代金引換、後払い、キャリア決済という順です。EC事業者側から見れば、クレジットカードか後払いで購入してもらった方がありがたいところです。後払い決済は比較的、購入単価が高くなる傾向があるからです。代金引換に関しては、ニーズが一定程度あることも事実。欠かせない手段となっているので代金引換は利用しています。

小林:サイクルスポットの決済手段はクレジットカードが6割以上。自社ECサイトだけで見ると、クレジットカード7割、銀行振込2割、楽天Payが1割といった状況です。

西守:政府のキャッシュレス・消費者還元事業(キャッシュレス決済5%還元キャンペーン)のおかげで、クレジットカードの比率が一気に増えました。ビタブリッドジャパンでは比率の高い順に、クレジットカードが3割強、後払いが3割弱、「Amazon Pay」もまた3割弱、代金引換が残りです。LTV(顧客生涯価値)があままり高くない代金引換の比率は下げたいものの、育毛剤に代表されるようなお悩み商品は、購入時に個人情報をできるだけ残したくないといったユーザー心理があるためか、代金引換需要が高いですね。また、新規購入のお客さまに限って見てみると、Amazon Payとクレジットカードの利用率は共に約3割となっています。「Amazon Pay」を選ぶお客さまが増えてきているという印象がありますね。

ビタブリッドジャパン 執行役員 西守穣氏
ビタブリッドジャパン 執行役員 西守穣氏
スキンケア製品「ビタブリッドC」などで知られるビタブリッドジャパンは2014年に設立。2020年2月期のEC売上高は前期比31.0%増の85億3700万円

3者とも実感した「Amazon Pay」の効果

さまざまなオンライン決済サービスがリリースされ、EC事業者の導入選択肢は増えている。小売り・EC業界で知名度の高いこの3社が実感したオンライン決済サービスの効果とは?

稲垣:「SHOPLIST.com by CROOZ」は11種類の決済手段を提供していますが、LTVが高いのは「Amazon Pay」ですね。「Amazon Pay」を使うAmazonのお客さまはネット通販でお買い物をすることに慣れていると思いますので、継続利用率が高いのでしょう。また、10代後半から30代女性がメインの「SHOPLIST.com by CROOZ」ですが、「Amazon Pay」の導入によってそれまで少なかった30~40代男性の利用率が増えていきました

小林:前職では「Amazon Pay」を導入していたので、売上向上などの効果は実感していました。そのため、今は急ピッチでECシステムの改修を進めており、「Amazon Pay」導入の準備を進めています。前職から感じていたことですが、ネット通販を頻繁に利用する顧客は、AmazonのボタンがECサイトにあると安心して、購入ボタンを押す傾向があるのではないでしょうか。

稲垣:「SHOPLIST.com by CROOZ」での「Amazon Pay」の導入は2015年12月、アプリへの導入は、2016年10月です。「Amazon Pay」でログインするとほとんどのEFO(エントリーフォーム最適化)の入力箇所に顧客情報が入力されるので手間がかからない。そのため、離脱率低下につながると思いました。そこはとても魅力的に感じましたし、結果的に想定した効果を得ることができました。顧客層の違いもとても魅力的。ちなみに、弊社の場合、「Amazon Pay」でお買い物をする顧客の割合は、他の決済と比べて男性ユーザーが多いです。それほど「Amazon Pay」は異なった顧客層の獲得につながっています

ちなみに、「SHOPLIST.com by CROOZ」では入会手段の1つとして「Amazon Pay」も利用できるようにしています。「Amazon Pay」で「SHOPILIST」に入会した顧客の90%は購入につながっています。つまり、入会時から「Amazon Pay」を使う顧客はすぐに購入につながるんです

「SHOPLIST.com by CROOZ」の入会画面
「SHOPLIST.com by CROOZ」の入会画面。「Amazon」アカウントでログインできるようにしている

西守単品系EC業界では近年、「Amazon Pay」を導入するECサイトが増えています。特に、消費行動の変化に対応するサブスクリプションECが増え、「Amazon Pay」を利用する消費者も増加しているんです「Amazon Pay」を導入していないと、ECで頻繁にお買い物するような知見の高いお客さまからは、「システム投資をしていない」「遅れている」といった印象を持たれる可能性があるんですよね。

「Amazon Pay」はもはや差別化するために導入する段階ではない。ビタブリッドジャパンは他社と「ネガティブな意味で差別化されない」ために導入したんです。ECサイトの運営を手がける各社が「Amazon Pay」を導入している現状に、“当社も遅れてはいけない”という危機感があったんです。そもそも「Amazon」は日本でもっとも利用者が多いECサイトだと思っています。お客さまはそのID・パスワードを使って自社ECサイトでお買い物ができるのですから、そのパワーを活用しないという選択肢はありませんでした。

「Amazon Pay」の特長としてはクレジットカードよりもLTVが高いという状況が続いています。クレジットカードの有効期限切れや種類などを変更する場合、消費者は利用しているECサイトで新しいクレジットカード情報を改めて設定する必要があります。「Amazon Pay」では日頃、「Amazon」でお買い物をする際に登録しているカード情報が使われるため、最新のカード情報に更新されているケースが圧倒的に多いでしょう。顧客としてはこうした利便性を享受できるメリットもありますよね。

稲垣:新しい決済手段を増やしていく際、コストという観点が気になるところでしょう。「SHOPLIST」は新しい決済方法を導入する際、「新規顧客を呼び込むプロモーションコスト」として見るようにしています。新しい決済手段を使っているお客さまがクレジットカードに移行すれば、その分、手数料が下がったりする。いろいろとバランスを見ながら決済手段を増やすようにしています。

「Amazon Pay」導入、売り上げはどう変わる? シミュレーションしてみよう

「Amazon Pay」が公開した「Amazon Pay売上シミュレーター」
「Amazon Pay」が公開した「Amazon Pay売上シミュレーター

今回の鼎談では、CROOZ SHOPLIST、ビタブリッドジャパンは「Amazon Pay」を導入済み。サイクルスポットは導入に向けて現在、開発を進めている。そこで、「Amazon Pay」が公開した「Amazon Pay売上シミュレーター」を使い、サイクルスポットがAmazon Payを導入した場合に、売上に対してどのようなインパクトが期待できるのかをシミュレーションしてもらった。

Amazon Pay売上シミュレーター」は、自社ECサイトの①売上件数(月間注文件数)②コンバージョン率③平均購入単価を入力するだけで、「Amazon Pay」導入後の売り上げの変化をシミュレーションすることができるシミュレーター。

「Amazon Pay売上シミュレーター」は約1分程度で結果を見ることができる
Amazon Pay売上シミュレーター」は約1分程度で結果を見ることができる

シミュレーターにあらかじめ入力されている「Amazon Pay」のカートシェア率(25%)は、EC事業者から導入事例として共有された「Amazon Pay」のカートシェアの平均値。「Amazon Pay」のコンバージョン率(40%)は、「Amazon Payを利用した場合の決済のコンバージョン率の上昇率」として期待する数値(アイピーロジックが2016年5月に調べた、Amazon Pay導入20社の導入前後3か月間を比較した数値)である。

サイクルスポットが自社ECサイトにおける注文件数、コンバージョン率、顧客単価(※いずれの数値も、記事用に入力してもらった仮の数値です。ただ、導入の検討材料になるように入力数値を設定してもらいました)を入力し、実際にシミュレーションを行った。その結果によると、1か月の売上高は13%アップ。コンバージョン率は0.5ポイント改善した。

サイクルスポットが入力した数値(実績に近い数値を入力)に基づいた「Amazon Pay売上シミュレーター」の結果
サイクルスポットが入力した数値に基づいた「Amazon Pay売上シミュレーター」の結果

サイクルスポットの小林氏は前職のセレクション・インターナショナルで「Amazon Pay」を導入していたため、「売り上げが伸びる」「全体のコンバージョン率が改善される」といった効果が期待できることは把握しており、「Amazon Pay」を導入すれば「Amazon Pay売上シミュレーター」が示したように売上アップ、コンバージョン率改善が見込めると期待している。

「Amazon Pay」を導入していない、また導入を検討している企業は、「Amazon Pay売上シミュレーター」をぜひ一度、使ってもらいたい。

◇◇◇

今回の鼎談で、「良いお買い物体験」に欠かせない決済方法として話題になったのが「Amazon Pay」。すでに1万社以上の販売事業者が自社ECサイトに導入している。

今回の鼎談でも「Amazon Pay」導入済みのCROOZ SHOPLIST、ビタブリッドジャパンはその効果を実感。これから導入予定のサイクルスポットも売り上げの増加などにつながると見ている。

これまで触れてきた効果以外にも「Amazon Pay」は大きな効果が期待されることを追記しておきたい。

「Amazon Pay」に期待される効果
  • 安心感や安全な決済環境を提供できる
    「Amazon Pay」で商品を購入すると、一部の商材を除き、Amazonマーケットプレイス保証の対象になる(Amazonマーケットプレイスでの購入に際して、万一、販売事業者と購入者の間でトラブルが発生した場合、配送料を含めた購入総額のうち、最高30万円までAmazonが保証する制度のことで、「Amazon Pay」を利用した場合にも、同等の保証対象になるというもの)
  • Amazon Payのお支払い方法としてAmazonギフト券が加わり、新規顧客の獲得が期待できる
    Amazon Payのお支払い方法は今まで、Amazonアカウントに登録されたクレジットカードに限られていたが、今年6月からAmazonギフト券によるお支払いにも対応を開始した。これにより、ECでクレジットカードの利用に抵抗のあったお客さまも、現金でAmazonギフト券を購入してAmazonアカウントに登録しておくことで、Amazon Payを使った簡単で便利なお買い物を楽しむことができるようになった。
  • 新規訪問顧客の購入を積極的にサポートできる「Web接客型Amazon Pay」
    顧客が支払い方法でAmazon Payを選択しなかった場合でも、入力フォームからの離脱や、入力ミスなどを察知して、Web接客のポップアップを用いて「Amazon Pay」での購入を提案する機能も利用できる。
  • 後払い決済などの代替決済になることの効果
    受注後のキャンセルが減少すれば、担当者の業務負荷の軽減につながる
  • 情報漏えいのリスクを回避できる
    EC事業者のECサイトにクレジットカード情報が保存されないため、事業者は情報漏えいの心配がない。Amazonの堅牢なセキュリティシステムによってカード情報が守られるため、ECサイトを初めて利用する消費者にとって安心感がある

などなど、「Amazon Pay」を導入すると、今回の鼎談ではあまり触れることがなかったさまざまな効果も期待できる。

今回の記事では「決済」にフォーカスしました。前半の記事では「良いお買い物体験」に必要なことなどについて鼎談しています。

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