【2021年ECトレンド予測①】奥谷孝司さん、川添隆さん、藤原義昭さん、村山らむねさんが見るEC業界
新年明けましておめでとうございます! 2021年もよろしくお願いいたします。2020年は世代を問わず、ECの利用が大幅に増えた1年になりました。EC業界にとっては追い風ともいえる状況です。これを一過性のトレンドにせず、消費者の”買い物”におけるスタンダードにするには2021年、各事業者はどんなことに目を向け、取り組んでいったらいいのか?
EC業界の有識者14人に、2020年の振り返りと合わせて2021年のECトレンドを予測してもらいました。全3回にわけて紹介します。(紹介は50音順)
オイシックス・ラ・大地 奥谷孝司さん
2020年の印象的なECトピックス
暮らしのデジタルシフト:コロナによって、デリバリービジネスが加速したり、高齢者のデジタルシフトが進んだこと。
2021年、EC業界に期待すること&トレンド予測
全ての企業、業界がチャネルのデジタルシフトを進める。お客さまのオンラインIDを持つことがオフライン企業にとっても当たり前になる。
2021年のEC業界の予想を漢字で表すなら?
業界は伸びるが、明暗が別れる。コロナは今年すぐに消えてなくならない。その前にいくつかの企業は消えてしまうでしょう。
ECエバンジェリスト 川添隆さん
2020年の印象的なECトピックス
オンライン接客(スタッフコーデ、チャット接客、ビデオ接客、ライブ配信など)が一般化したこと。
2021年、EC業界に期待すること&トレンド予測
「ECは買い物の楽しさを提供できるのか?」という、ECの弱いところに対するアプローチが増えてくるような気がしています。
2021年のEC業界の予想を漢字で表すなら?
コロナ禍をこえて、さらなるサービス設計や事業のスピードが求められると考えているから。
コメ兵 藤原義昭さん
2020年の印象的なECトピックス
コロナによるリアル店舗の代替。
2021年、EC業界に期待すること&トレンド予測
急速なデジタル化がそのまま進むと良い。
2021年のEC業界の予想を漢字で表すなら?
現在の状況は当分続くでしょう。
スタイルビズ 村山らむねさん
2020年の印象的なECトピックス
生協の躍進。私もコロナで久々に生協に再加入した。便利すぎる。コープみらいの流通総額は4000億円前後、コープさっぽろは3000億円前後。静かな巨人となっている。私が加入したパルシステムのネットでのUIも非常に改善されており、質量ともに、大きな存在感となっている。
サステナブルな商品の開発、オンデマンド型のネットスーパーではなく、週一時間指定の宅配という、物流負担もミニマムな形態。既存のECが見習うべきところは多い。
2021年、EC業界に期待すること&トレンド予測
お客さまとの関係性の作り方の工夫が多数出てくると思う。ライブチャットやライブコマースなど、非接触型の今までにない濃い関係性構築のカタチがすでに出てきており、2021年には成果が出始めるだろう。H2H(ホームトゥホーム)も、メルカリだけでなく、食べチョクや、minneなどが1つの生活インフラになっていくだろう。また、地域発のECにも期待している。
2021年のEC業界の予想を漢字で表すなら?
残念ながら安さがますます求められるのは避けられず、それとともに、商品・従業員・宅配業者、さまざまなステークホルダーの安心・安全も求められ、不安をどう社会全体から駆逐するかを考えていく年になると思う。
2021年を予想する一文字は書道家の沖 亜希子(雅号:沖才竹)氏が揮毫(きごう)しました。