直井 聖太 6/29 8:00

トレーディングカード、お酒、NFTなど、資産としての価値を持つコレクターアイテムが多様化しています。今回は売り手と買い手が双方向で流通を生みだす「コレクションプラットフォーム」について解説していきます。

2027年までに3兆円超。世界的に盛り上がるトレカ市場

世界的な巣ごもり需要を受け、トレーディングカード市場が盛り上がっています。世界のスポーツトレーディングカード市場は、2020年に9億7444万米ドルの評価。2021年から2027年にかけて年平均成長率13.29%で伸長し、2027年までに25億1689万米ドルに拡大すると予測されています※1

世界のスポーツトレーディングカード市場(QYResearchのデータを元にBEENOSで作成)

特に日本発のトレーディングカードは、世界的に人気の高いアニメやゲームキャラクターを中心に、海外でも人気が高まっています。カードゲーム、トレーディングカードゲームの国内の市場規模は2020年度で1,222億円となっており、2018年度以降右肩上がりを続けています※2

※1:「世界のスポーツトレーディングカード市場:市場規模・情勢・予測(2021年~2027年)」(QYResearch)
※2:「2020年度玩具市場規模調査結果データ」(一般社団法人日本玩具協会)

「トレカ証券」が誕生

「Clove」は世界中に多くのファンがいるカードゲーム「遊戯王オフィシャルカードゲーム」を中心に扱うオンライントレーディングカードショップ。膨大な真贋鑑定に関するノウハウデータを蓄積し、仕組み化するAIテクノロジーを開発・運用しており、国内外のコレクターから支持されています。

世界的に「カード=資産」としての価値が高まっていることを受け、「Clove」では「カード証券市場」を広げていこうとしています。その一環として、「Clove」に貸金庫を設置して顧客のカードを預かり、盗難を防止しつつそのまま出品でき、自分のカードの資産価値を日々確認できる新サービスを開始しました。「Clove」を運営するトラストハブに伺いました。

Q. 新サービスを提供した背景は何ですか

海外ではECだけのサービスは少なく、コレクティブな要素にECをプラスしたプラットフォームが主流です。海外では証券の売買が一般的ですが、その流れがワイン、ウイスキー、絵画、NFTなどの投資に広がっています。「遊戯王カード」は数年前までは子どものおもちゃという立ち位置でしたが、コロナ禍で投資価値が急速に高まりました

Q. カードの資産価値について教えてください

カードは傷の有無などの状態によって価格が変動します。相場によって前後はしますが、例えば「Clove」で扱っている「遊戯王カード」の希少なシークレットレア「青眼の白龍」は、傷がある場合は100万程度で、無傷の状態では450万から500万の値が付きました。相場はだいたい半年で変動します。同一のカードが再版される場合は、流通量が増えるので価格が下がります。市場にあまり出回らないレアカードの場合は、1か月で100万円ほど価格が上昇することもあります

Q. コレクションを流通につなげるためにこだわっている点はありますか

実際に手に取ることができないオンラインでのやり取りのため、透明性を重視しています。その1つとして、わかりやすく写真を撮る工夫をしています。「Clove」では同じ枚数、同じ角度で撮影し、比較しやすくしています。オペレーションの効率化と質を兼ね合わせてこだわっている部分です。写真に写りにくい傷もありますから、不安な時はチャットサービスで写真追加を依頼していただき、納得できるまで細かくご確認いただけるよういしています。

また、二次流通市場でのトレーディングカードの購入は偽物を買ってしまうリスクがつきまといます。事情に詳しくない人は真贋を見抜くことが難しい。市場から偽物をなくしていくのが大切だと思っています。お客様に安心して取引していただくため、AIテクノロジーを活用した真贋鑑定にこだわっています。

世界的に需要が高まる日本のお酒

トレーディングカードの次はお酒の話題です。日本酒や日本産のウイスキーなどの評価が世界的に高まっていることで、日本から世界への酒類の輸出は近年大きく伸長しています。

国税庁の「酒レポート」によると、20202年の日本産酒類の輸出金額は、約710億円(前年比7.5%増)となり、2012年以降、9年連続で過去最高を記録しています。輸出金額が最も高い品目はウイスキーであり、約271億円(同39.4%増)、次いで日本酒が約241億円(同3.1%増)となっています※3

輸出上位の酒類(国税庁の「酒レポート」を元にBEENOSで作成))

※3:国税庁「酒レポート 令和3年3月

二次流通ではウイスキーが人気

酒類の二次流通市場では特に長期保存が可能で価値を維持しやすいウイスキーが投資的な側面から売買が活発化しており、日本産ウイスキーの高級銘柄を中心に価格が高騰しています。SDGsが浸透し二次流通の認知は高まっていますが、ブランド品や貴金属などのメジャーな商材と比べ、お酒買取の認知はそこまで高くありません。多くの方は、自宅に保管してあるお酒がお金になることを知らないのが現状で、資産が資産と認識されずに眠ってしまっている状態です。

BEENOSグループで酒類の買取・EC 販売を行う「JOYLAB」では、お酒に特化した資産管理アプリ「MyCellar(マイセラー)」を提供しています。所有されているお酒をアプリに登録することで、お酒コレクションの見える化が可能で、買取金額や買取相場推移を確認することができ、アプリ内で売却依頼も完結します。ランキング機能もあり、楽しみながら資産管理を行っていただけます。

「MyCellar(マイセラー)」https://joylab.jp/lp/mycellar.html

「JOYLAB」のサイトでは主要な100銘柄を週1回、その他4,000銘柄を月1回更新し、買取価格を公開しています。こうした情報公開により、自然と相場情報がオープンになり、市場流通に貢献できているのではないかと考えています。

コレクションを流通へつなげるために

トレーディングカードも酒類も、オンライン上で二次流通市場での売買が行われていますが、共通する大きな課題は偽物の出品です。偽物の売買被害を防止するために、ECサイト側には確かな真贋鑑定を行う体制が求められます。また、ECという直接商品を手に取ることのできない環境においては、正確な商品情報をユーザーに伝えることも重要です。

特に越境ECを利用する海外ユーザーにとって商品情報は大切な判断材料となります。中古商品は一時流通の新品と違い、商品状態は画一的なものではありません。新品同様のものもあれば経年劣化や傷などがある商品も存在するため、EC上で商品の状態を正確に伝えるために、文章での説明のほかに的確な商品画像が必要です。市場の透明性を確保するうえで日々の適正な相場価格の明示も有効です。こうした工夫が市場の信頼性を高め、ユーザーが安心して売買できる環境を整えていきます。

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