「北欧、暮らしの道具店」公式YouTubeの再生回数が1億回突破。過去3年間で平均230%成長した秘訣とは
クラシコムは11月29日、北欧雑貨のECサイト「北欧、暮らしの道具店」YouTube公式チャンネルの総再生回数が1億回を突破したと発表した。
2019年からの過去3年間で、再生回数のCAGR(年平均成長率)は230%。動画による世界観構築、商品訴求のノウハウを生かした他社企業のマーケティング支援も堅調に推移しているという。
「巣ごもり需要」がチャンネル登録数増加の追い風
「北欧、暮らしの道具店」では、2018年4月のオリジナルドラマ「青葉家のテーブル」の公開を経て、YouTube公式チャンネルを本格的に運用開始。コロナ禍の「巣ごもり需要」を受けて、2020年の1年間でチャンネル登録者数は4倍に成長し、2022年3月に50万人を突破したという。
登録者数の増加に伴って再生回数も伸長。再生回数は2019年からの3年間で平均230%成長し、再生回数1億回を突破した。
ユーチューバーや単発企画に頼らない“シリーズ展開”が奏功
チャンネル登録者数の成長の背景としては、単発の企画や特定のYouTuberを起用せずに、「オリジナルドラマ」「ドキュメンタリー」「Vlog(ブイログ)」などのカテゴリごとにシリーズ展開してきた。これにより、企画のクオリティが安定すると共に、次のエピソードを見るための登録が増えるという好循環を生み出したという。
LINE、メルマガ、公式アプリのプッシュ通知・ウィジェット通知など、「北欧、暮らしの道具店」アカウント数は560万アカウント(2022年7月末時点)を超える。クラシコムによると、こうしたエンゲージメントチャネルから誘導することで再生回数も安定して成長し続けているという。
ECの売上に貢献、商品の試着動画やイメージ動画の効果は着々と
これまでも人気のあったドキュメンタリーやドラマと並行して、YouTube公式チャンネルでは「北欧、暮らしの道具店」で展開している商品の試着動画やイメージ動画などを公開。2022年は「北欧、暮らしの道具店」の本サイトで展開するEC販売とのつながりを重視した。
この取り組みは、累計4万本超を販売しているシーズンボトムスや、3か月で約8000個を販売している回転スタンプなどの売上に貢献しているという。
月1ペースで企業コラボ動画を配信
「北欧、暮らしの道具店」の企業マーケティング支援「KURASHICOM BRAND SOLUTION (クラシコム ブランドソリューション)」では、2019年から動画の制作プラン「BRAND MOVIE」(ブランドムービー)を開始。動画による世界観構築と商品訴求のノウハウを生かしている。
現在は月に1回のペースで企業コラボの動画制作・配信を実施。YouTubeではこれまでに約40本の動画を公開した。
花王「エマール」とのコラボ動画は90万回再生
クラシコムは現在、ショート動画の可能性にも着目している。Instagramではリール動画を使って商品訴求する試みを行っている。
企業とのコラボレーションも好調だ。2022年10月に花王「エマール」との制作したリール動画は、3投稿で再生回数は約90万回となった。通常の「北欧、暮らしの道具店」のリール動画と比べても高い数値という。
ショート動画はスマホで撮影するなど身近さを演出。クラシコムは「次々にリコメンドされ手軽に見ることができる特性と合わさり、他のコンテンツよりもさらにネイティブ投稿と企業コラボレーションの境目なく、視聴者に受け入れやすいのではないか」と考えている。
「北欧、暮らしの道具店」YouTubeチャンネル 概要
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