中川 昌俊 2015/1/20 10:00

楽天は1月15日、東京国際フォーラムで「楽天新春カンファレンス2015」を開催し、三木谷浩史社長は講演で「楽天市場」の傾向と今後の予想について話した。

今後世界に占める日本企業のGDPの比率が低下するるのは避けられないと指摘し、海外進出の必要性を説明。楽天が担う役割として、簡単に日本のEC事業者が海外に向けて販売できるようにするとした。

三木谷社長は、「現状では、楽天のサービスはそれぞれの国で異なるシステム上で動いている。これをまずは共通化し、日本のサービスと連携しやすくしていく。将来的には自動翻訳を含め、ワンクリックで海外で販売できるようにしたい」と話した。

また、サイト上のコンテンツをよりリッチにしていく必要性があるとし、動画コンテンツを充実させていくことが重要だと説明した。

出店者のうち、サイト内で動画コンテンツを100本以上掲載している出店者の平均月商は4820万円。楽天市場の1店舗あたりの平均月商(約320万円)に比べてかなり大きな数字となっている。

今後、出店者が簡単に動画を活用できるように、楽天のサポートも強化。2014年11月、動画を簡単に作成できるスマホアプリ「楽天R-Video」の提供を開始した。今後、このアプリ機能の充実を図り、出店者の動画活用を推進していく。3D、バーチャルフィッティングなどの機能を加えることも計画しているという。

スマホ対策の重要性についても指摘。元日のデバイス別の利用比率を見ると、スマホを中心とするモバイル比率が57.2%となり、すでにスマホECが中心になりつつあると言及した。

つい5年前まで、2020年にはモバイル比率が50%を超えるという議論があったが、2015年のいま、すでにモバイル比率が50%を超えた。今後、PCと異なって画面が小さいモバイルで、いかに商品の魅力を表現するか、それが課題となる。

2014年11月に開始した「楽天スーパーDEAL」に注力していく方針も示した。

将来的には楽天市場の30%から40%を占める売り上げを作るサービスに成長させていく。つまり1兆円を超えるサービスにするということ。楽天が2015年に最も力を入れるサービスになるので、出店者の皆さんもぜひ注目してほしい。

講演を行う三木谷氏
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