パル、スタッフの個性を反映したAI接客がEC売上アップに寄与。200人のAIインフルエンサーで実証実験
ファッションECサイト「PAL CLOSET(パルクローゼット)」を運営するパルと、AIコミュニケーションソリューションを手がけるAIQは、共同開発したAIスタッフ「ファッションメイト」を用いてAI接客の実証実験を行ったところ、売り上げの創出に成功したという。
AI接客が商品購入に直接つながり、AIが接客においても大きな役割を果たせることが示されたとしている。
「ファッションメイト」は、パルの人気スタッフをモデルにしたAIスタッフ。インフルエンサースタッフのInstagram投稿から1人ひとりの個性を分析・学習し、本物のスタッフと会話しているかのような自然なコミュニケーションを行うという。会話のなかで、顧客の好みやライフスタイルに合わせたファッションを提案する。
実証実験は、4月4日~16日に実施した「春のパルクロウィーク」期間中に展開。約200の「ファッションメイト」が13日間にわたってAI接客を提供し、ユーザーと1万回以上の会話を実施、AI接客の可能性を検証した。その結果、「ファッションメイト」によるAI接客から1万7000円台のジャケットを含む複数の商品が購入された。
従来のチャットボットとは異なり、「ファッションメイト」は顧客1人ひとりに寄り添い、深いコミュニケーションを築くことができる点が特徴。ECをはじめとするさまざまな業態における顧客体験の向上につながると見ている。
AIQ 代表取締役社長CEO兼COOの渡辺求氏は次のようにコメントしている。
今回の実証実験で、「ファッションメイト」が新たな顧客体験を提供できたと思う。スタッフと「ファッションメイト」の共存は、AIQがめざす「人とAIが共存する社会の実現」を体現した取り組み。今後もパルと連携し、めざす姿をより高い次元で実現するともに、顧客に喜ばれる未来の購買体験をデザインしたい。