杉崎 健史 2015/3/10 6:00

スマートフォンが台頭してから、生活者の消費行動が大きく変化してきています。それに伴い、ECのマーケティング手法も大きく変化する必要があります。スマートフォンを活用し、どのようにマーケティングをしていくべきかを全6回に分割して、まとめていこうと思います。第1回目は、スマートフォンユーザーに適切にアプローチする為に押さえておきたい3つのポイントを紹介します。

2014年はアプリコマース元年。2015年はますます加速する

FLURRY社のレポートによると、2014年のモバイルアプリの世界での利用率は、前年より76%増加しており、その中で最も利用率が増えたのは「ショッピングアプリ」という結果が報告されました。特に、Androidだけで220%増であり、顕著な伸びを記録しています。

ちなみに、2012年は「ゲーム」、2013年はLINEやWhatsAppなどの「メッセージングアプリ」であり、生活者が使用する「アプリ」が、嗜好性の高いゲームから、汎用的なショッピングアプリまで広がる事で、日常生活の一部となり、市民権を得てきた証拠と言えるでしょう。そして、PC/WEBの世界では当たり前であったアプリ間ディープリンク等のテクノロジーもこれから台頭してくる事が予想されます。

スマートフォン「アプリ」がマーケティングの主流に

日本国内の稼働デバイス台数を見ると、スマートフォン+タブレットがPCを抜いており、2015年は「スマートフォン」シフトが起ると予想されています。そして、スマートフォンを使うユーザーの滞在時間は、2014年度ではブラウザが14%、アプリが86%と大きく上回っており、今年度はさらにアプリの利用時間が増えるとみられます。今後のHTML5の動向にもよりますが、今年は一気に「アプリ」シフトが起こるとみています。

ユーザーの年代別の利用時間を見てみても、若年層のほうが「アプリ」の利用時間が長い傾向が見受けられます。これから消費行動の中心となる若年層が社会に出てくる事を踏まえ、このユーザーにしっかりリーチする事が重要となってきます。

アプリで使えるターゲティングキーの活用が重要

スマートフォン「アプリ」においては、PCで行ってきたマーケティング手法が使えません。特にPCでのコマースでは、「cookie」をベースにしたターゲティングがメインの手法でしたが、DO NOT TRACKや、3rdPartyCookie拒否等、外部環境が変化してきており、更に、スマートフォンアプリには「Cookie」は活用できません。「cookie」をスマートフォンアプリで活用する取り組みは数社散見されますが,未だ確立された手段はありません。

スマートフォンアプリにおいて、Cookieの代替とも言えるターゲティングキーは、apple社の「IDFA」や、Google社の「Advertising ID」となります。つまり、スマートフォンアプリにシフトしてきている現在において、スマートフォンアプリのユーザーにリーチする為には、このターゲティングキーを有効活用する事が、非常に重要な役割を担う事となります。

次回は、このターゲティングキーをどのように管理し、どのように活用するのか?に焦点をあて、解説していこうと思います。

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