鳥栖 剛[執筆] 8:30

「東京靴流通センター」「シュープラザ」「チヨダ」などを展開する靴販売のチヨダは、2026年2月期にEC売上高30億円超を計画している。

「東京靴流通センター」「シュープラザ」「チヨダ」などのチヨダ、2026年2月期のEC売上は30億円超を計画
EC売上高は2023年2月期から大きく伸長している(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

2025年2月期のEC売上高は約25億円

決算説明会資料によると、チヨダの2025年2月期におけるEC売上高は約25億円。EC売上高は店舗受け取りを含んでおり、2023年2月期以降、大きく伸長してきた。

今期(2026年2月期)はサイト別MD最適化戦略として販促手法の見直しや限定品の拡充などに取り組む。そのほか、「お店で自宅で受け取りサービス」のオムニチャネルを推進、ECを活用したOMO戦略により顧客体験を向上させてEC売上高30億円突破をめざす。

2年後にアプリ会員数500万人へ

関連した取り組みでとして、顧客基盤の拡大に向けアプリ戦略も強化する。現在350万人のアプリ会員を2027年2月期までに500万人へ拡大させる方針。2025年2月期は自社アプリの「年間ポイント利用額」が前期実績の4倍以上にアップし、2026年2月期もポイント利用見込み率はさらに伸長する見込み。アプリ利用のアクティブ化が進んでいる。

アプリを活用した再来店促進策に取り組み、ロイヤルカスタマー醸成を進める。顧客の購入頻度やLTV(顧客生涯価値)に基づいたカスタマージャーニーを描いてアプローチを細分化する。属性別のアンケートデータを分析し、顧客ニーズに合った品ぞろえ〜商品開発〜販売までを見直し、顧客満足度の向上に努める。加えて、属性別の興味・関心に合わせたデジタルコンテンツを拡充するという。

「東京靴流通センター」「シュープラザ」「チヨダ」などのチヨダ、2026年2月期のEC売上は30億円超を計画
アプリ会員500万人到達をめざす(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

EC在庫を活用するOMO戦略も推進

そのほか、EC在庫を活用するOMO戦略も進める。ロスを最小限に抑える経済的な仕入れ発注を実現し、単品別営業利益を活用した分析実施で在庫の効率化を図るという。事例として、21.5cm~25.5cmの9サイズ展開の靴について、店舗在庫は22.5cm~24.5cmまでの中心サイズを増やして機会ロスを低減。定番商品の店舗在庫の端サイズ(中心サイズ以外のサイズ)を10%削減し、中心サイズ増加により定番商品全体の売り上げアップにつながっているという。

端サイズを中心に店頭在庫が無い場合は「お店で自宅で受け取りサービス」を案内してEC在庫を活用。計画を上回る利用増加で、在庫の効率化が促進されたという。

「東京靴流通センター」「シュープラザ」「チヨダ」などのチヨダ、2026年2月期のEC売上は30億円超を計画
EC在庫を活用して在庫の効率化を推進(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)
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