EC業務「MD・販売・クレーム対応」のよくある悩みをまとめて解決!【厳選5記事を解説】

これまでの4回では、販売編の「集客」を紹介してきました。連載は販売編の接客施策へと進みますが、その前に今回は、連載では紹介しきれない「業務編」のテーマについて学べる記事を紹介します。ECは「販売(SF:ストアフロント)」だけではありません。前後にある「仕入れや製造(MD:マーチャンダイジング)」や「受注・出荷・CS(BY:バックヤード)」の業務があって初めて成り立ちます。
以下、コマースデザインのブログから、各業務のよくある悩みに対応する記事を厳選して紹介します。馴染みのあるテーマばかりですので、ぜひ参考にしてみてください。
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【MD】売上を上げずに問題解決! 利益率をアップする5つの方法
まずはMD(マーチャンダイジング)の領域から。「“売上目標”に追われ、運営が苦しい」時、“利益率”に着目する考え方を紹介します。
売り上げを増やすために「いかに集客するか」「いかに客単価を高めつつ転換率を上げるか」を、日々試行錯誤しているお店は多いかと思います。しかし、売り上げは水物。努力した分だけ報われるとは限らないため、追い求めすぎると疲弊してしまいます。
そこで重要になるのが、自分たちでコントロールしやすい「利益率」。利益率が上がれば「月商◯円売らないと採算があわない」といった売り上げのハードルに強く縛られずに、無理のない経営・運営ができる可能性があります。
具体的には、以下のような視点で、自分たちの商品を見直してみてください。
- 目立たないけど実は高利益な「シンデレラ商品」はないか
- 値上げしても影響のない商品はないか
- 大手が重視していない商品はないか
など。いざ見直してみると、案外見落としていた利益の源泉が見つかるかもしれません。ぜひ、こちらの記事からチェックしてみてください。
【MD】値上げすべき? 迷っているうちに赤字かも。使える「利益管理」方法を紹介
同じくMD領域から、もう1つ利益アップについて。気づかぬうちに赤字に陥るのを防ぐ「利益管理」の方法を紹介します。
商品の原価や送料、そしてモールの手数料は年々じわじわと上昇しています。そのまま過去と同じ価格で販売を続けていると、知らないうちに利益が減り、赤字になってしまうかもしれません。そこでおすすめしたいのが、商品ごとに「限界利益(売上から変動費を引いた利益)」を把握すること。
赤字のリスクを回避できるだけでなく、前述したような「シンデレラ商品」や「値上げしても影響のない商品」も見つけやすくなります。
- でも限界利益の計算が大変……
- 計算の方法がわからない……
- そもそも限界利益って何?
という方も大丈夫です。こちらの記事で配布している「粗利益チェックシート」があれば、誰でも簡単に単品ごとの利益を試算できますよ。
【SF】売上が下がった!?嘆く前に知っておきたい5つの考え方
続いてはSF領域から。EC運営者なら誰もが経験する「売り上げダウン」に直面した際の考え方について紹介します。
急に売り上げが下がると、焦りからか思いつく施策を片っ端から試してしまいがちです。しかし、それでは根本的な解決にはならず、時間と労力を無駄にしてしまうかもしれません。
売り上げが下がる背景には、さまざまな原因が考えられます。たとえば、モールの規約変更などで今までの鉄板のやり方ができなくなってしまったり、安売りをやめたらお客さんが離れてしまったりするパターンもあります。
対策は状況によってまったく異なりますので、まずは落ち着いて原因を特定し、適切な打ち手を選べるようにしておきたいところです。
そこで以下の記事では、売り上げが下がるときによくある5つのパターンについて、考え方や対策を紹介します。売り上げが落ちて漠然と不安を感じている方は、参考にご一読ください。
【SF】多すぎるモールイベント。少ない手間で成果を出す方法
次に、モール出店者の方へ向けたお話。増え続けるセールイベントにおいて、より少ない手間で大きな成果を出す考え方を紹介します。
この10年ほどで、モールのセールイベントが急激に増えましたよね。「楽天市場」で言えば、かつては「スーパーSALE」と「お買い物マラソン」だけでしたが、今では「5と0の日」も定着し、「ワンダフルデー」「ご愛顧感謝デー」などのイベントも追加されました。
「参加しないと売り逃す気がするけど、すべて対応するのは無理……」と悩んでいる方も多いかと思います。
そこで重要になるのが「イベントの重要度の見極めと効率化」。イベントの数が増えた現在では、次のような観点で上手に乗りこなすことが欠かせません。
- 自店にとってどのイベントが重要か、優先順位をつける
- 優先度に応じて「しっかり対策するイベント」「告知だけするイベント」を分ける
- イベント対応業務をパターン化し、作業時間を圧縮する
具体的なノウハウは以下の記事でお伝えします。実際に対応コストを半分以下まで削減した事例を交えつつ解説していますので、イベント疲れから解放されたい方は、ぜひご一読ください。
【BY】事前告知、初動に火消しも!トラブル、クレーム対応まとめ
最後に紹介するのはBY領域です。「トラブル・クレーム対応」について、役立つ記事をまとめて紹介します。
トラブルやクレームは店舗側の人的ミスだけでなく、気象条件や事故、あるいはお客さんの誤解など、こちらに非はないところからも発生します。どれだけ気をつけていてもゼロにはできないので、日々の備えが欠かせません。
そこで知っておいていただきたいのが、トラブルの対応パターンを知っておくこと。たとえば、
- 配送遅延など防げないトラブルは、テンプレートで初動を早める
- 人的ミスは発生原因を知り、仕組みで予防する
- 「書いてあるのに伝わらない」誤解は、伝え方の工夫で防ぐ
など、トラブルの種類に応じた考え方があるんです。
以下の記事では、さまざまなトラブル事例をもとに、具体的な予防策から実際に起きてしまった際の対応方法までを網羅的に紹介しています。「転ばぬ先の杖」として、ぜひ一度目を通しておくことをおすすめします。
おわりに
今回は『売れる! EC事業の経営・運営』の「業務編」に関連するおすすめ記事を5つ、お届けしました。
本連載で業務編までは紹介できない分、紹介した記事でECの経営や運営に役立つ観点を身につけてもらえれば幸いです。
次回からは、「接客」についてお伝えしていきます。商品ページ作りのコツ、客単価や回遊性アップの方法などを解説します!
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