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消費者庁に7月3日時点で届出された機能性表示食品は48商品(取り下げの1商品を含む)。ちょうど1か月前は26商品だったので、1か月間で22商品の届出情報が追加されたということになります。商品も市場に出てきており、売り上げを伸ばしているとのこと。機能性表示食品が注目されている一方で、消費者庁は食品表示の一斉取り締まり開始。食品表示法、景品表示法、健康増進法の規定に基づいた“表示”全般が対象となります。

「機能○○食品」と表示しているものは注意が必要

消費者庁は6月19日、「食品表示の適正化に向けた取組について」として、国、都道府県、保健所等と連携し、7月1日~31日までの期間、食品表示の一斉取り締まりを行うと発表しました。

主な監視指導事項として、

  1. アレルゲン、期限表示等の衛生・保健事項に関する表示
  2. 保健機能食品及びいわゆる健康食品の表示
  3. アレルギー表示の表示欠落
  4. 新たな食品表示基準に基づく表示方法の普及・啓発

があげられます。特に特定保健用食品、機能性表示食品、栄養機能食品が構成する“保健機能食品”以外の食品(いわゆる健康食品など)で、「機能○○食品」などと表示しているものは指導対象に含まれますので注意が必要です。今回は記載されていませんが、「保健○○食品」といった表現にも注意しましょう。

機能性表示食品の広告、2つの注意ポイント

また、機能性表示食品について、広告などの問い合せが多く寄せられている状況から表示の適正化を図ると記され、付随する資料として「機能性表示食品の広告等に関する主な留意点」が公表されています。

機能性表示食品の広告として、注意すべきポイントを2つに絞って紹介しましょう。1点目は「届け出表示の省略・簡略化について」。留意点では次のように書かれています。

届出表示の省略・簡略化について

  1. 商品自体に機能があるとの根拠を有していないにもかかわらず、届出表示の一部を省略することにより、あたかも、商品自体に機能があるかのように示す広告は、景品表示法及び健康増進法上問題となるおそれがあります。(留意事項1-①)
  2. 例えば、届出表示が「本品には○○(機能性関与成分の名称)が含まれます。○○には、血中コレステロールを低下させる機能があることが報告されています。」であるにもかかわらず、「コレステロールを下げる。」と広告した場合、消費者は商品自体に「コレステロールを下げる」機能があると期待すると考えられますから、このような広告は景品表示法及び健康増進法上問題となるおそれがあります。(留意事項1-①、2-②)

~補足~
留意事項1-①:いわゆる健康食品に関する景品表示法及び健康増進法上の留意事項について(※PDFが開きます)

留意事項2-②:特定保健用食の表示に関するQ&A(※PDFが開きます)
 

他にも、表示しようとする機能性が「食後の血糖値の上昇をおだやかにする」にも関わらず、「食後の」を削除し、「血糖値の上昇をおだやかにする」としてしまうと、「食後の」というしばりが無くなってしまうことで「いつでも」という誤解を招くことになり不適切です。

2点目は「届け出た機能性関与成分以外の成分の機能を強調した場合」です。こちらについて、「機能性表示食品の広告等に関する主な留意点」では次のように書かれています。

届出た機能性関与成分以外の成分の機能を強調した広告について

  1. 届出た機能性関与成分以外の成分を強調することにより、あたかも、当該成分が機能性関与成分であるかのように示す広告は、景品表示法及び健康増進法上問題となるおそれがあります。(留意事項1-①、3-①)
  2. 例えば、機能性関与成分が「難消化性デキストリン」のみであるにもかかわらず、「難消化性デキストリン及び大豆イソフラボンが含まれるので内臓脂肪を減らすのを助ける機能があります。」と広告した場合、消費者は「大豆イソフラボン」も機能性関与成分であるとの印象を抱くと考えられるため、このような広告は景品表示法及び健康増進法上問題となるおそれがあります。(留意事項1-①、3-①)

~補足~
留意事項1-①:いわゆる健康食品に関する景品表示法及び健康増進法上の留意事項について(※PDFが開きます)

留意事項3-①:食品表示基準について(※PDFが開きます)

この点は広告作りにおいても頭を悩ませるところなのではないでしょうか。たとえば、機能性関与成分がAの場合、そのAを根拠に機能性を表現できます。でも、そのAという機能性関与成分以外のBやCにおいて、機能性の評価はできていないものの、積極的に訴求したいという場合も含むためです。

機能性関与成分Aと同じレベルでその他成分であるBやCの働きについて述べたりすると、お客さまはBとCも同様に機能性関与成分であると誤解を与えることになる可能性があります。成分について述べる時には、まずは機能性関与成分であるAを最も際立たせ、BとCについてはAよりもレベルを下げた配慮感のあるデザインにし、かつ、BとCについて評価を受けた機能性を持つと誤解を与える文章は避けなければなりません。

このあたりも、今回の7月度監視指導に含まれてきますので注意しましょう。

あらゆる媒体が監視の対象に

なお、消費者庁による取り組みで監視媒体を絞る場合には「インターネット上の」などと明示されます。しかし、今回は特に縛りはありませんので、食品表示法、景品表示法、健康増進法の規定に基づいた“表示”全般が対象となります。

食品表示法であれば「容器包装」、景品表示法は「商品、容器、包装、添付したもの、見本、チラシ、パンフレット、説明書面、ダイレクトメール、ファクシミリ、口頭、ポスター、看板(プラカード、建物・電車・自動車等)、ネオンサイン、アドバルーン、新聞紙・雑誌、出版物、放送、映写、演劇、電光、インターネット、パソコン通信等」、健康増進法は「容器包装の表示のほか、TVコマーシャルや新聞広告なども含む」となります。かなりな広範囲のものが対象になると言えます。

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稲留 万希子

薬事法広告研究所 代表

東京理科大学卒業後、大手医薬品卸会社にて医療従事者向けポータルサイトの企画運営に従事。東洋医学に興味を抱いたことをきっかけに、中医学専門学校にて3年間薬膳料理や漢方について学ぶ。その間、ヘルスケア分野でのビジネス展開には薬事法を避けて通れない事から、薬事法と広告についても並行して学び、その後、国際中医専門員、漢方薬膳療術師、反射療法士、薬事法管理者、コスメ薬事法管理者の資格を取得し独立。2008年3月、薬事法広告研究所の設立に参画、副代表を経て代表へ就任。現在、一般社団法人 通販エキスパート協会 代表理事を兼任。

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