Web接客は売上UPを実現できるのか? 845社が使う「KARTE」リリースから1年の現状
「MIX.Tokyo」「DoCLASSE」「LUXA」「漫画全巻ドットコム」「cosme.com」「KOMEHYO」「MAGASEEK」「fifth」――名立たるECサイトが2015年、Web接客ツールとして導入したのが「KARTE(カルテ)」。2015年3月12日のサービスリリースから1年が経った。「Web接客元年」といわれた2015年から1年。「Web接客」はEC業界にどこまで浸透したのか――。
「カルテ」を提供するプレイドは2016年3月14日、「数字で振り返るKARTEの1年」というインフォグラフィックを公開した。
「カルテ」は訪問者の特徴や行動をリアルタイムに解析して可視化、個々の訪問者にあわせた接客を実現するサービス。ポップアップで何か案内を表示する、メールを送るなど、アウトプットの自由度が高いのが特徴。「カルテ」の接客プラットフォームに他社のマーケティングツールをつなげることで、訪問者に合わせたさまざまな“接客”が実現できる。
インフォグラフィックによると、「カルテ」導入企業は現在845社(2016年2月末時点)。導入企業で「カルテ」を運用する担当者は1846人にのぼる。
これまで解析した累計UU数(2016年2月末時点でKARTE導入企業の累計UU数を合算)は4億UU。月間の接客回数は2000万回(2016年2月末時点)を超えるという。
月間の解析売上金額は2016年2月度で150億円。サービス提供を開始した2015年3月度と比べると3倍以上。
導入サイトのカテゴリでは、「ファッション・バッグ」が42%。「コスメ・健康食品」が9%、「不動産」が7%で続いた。「総合通販」も4%で、5番目に多い。
プレイドによると、当初はECサイトを想定してサービス提供を始めたものの、「不動産」「求人・転職」「旅行」といったサービス系サイトからの引き合いも増えているという。
「どのサイトから訪問したのか」「新規なのか既存顧客なのか」「購入したことがあるのかないのか」などのさまざまな条件をもとにし、「サイトでどのページを見ているのか」「何ページ見たのか」「どのぐらい滞在しているのか」といったサイト上での“いま”の動きをリアルタイムで把握するのが「カルテ」の特徴。
この状況をトリガーとして、接客を自動で実行することができることが人気を集めている。開始1年で導入企業数、利用している企業の売上UPを実現していることから、2016年以降、「Web接客」がさらに注目を集めていく可能性が高い。