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検索は重要な来店経路
コツ10でも説明した通り、インターネットで買い物をしようとするユーザーのほとんどは、まず商品やお店を検索するものです。
買い物に使われる検索エンジンには、GoogleやYahoo! JAPANなどの情報検索エンジンと、楽天市場などのショッピングモール内の商品検索エンジン(モール内検索)があります。ネットショップの集客においては、どちらの検索エンジンも大変重要です。
広告を使った集客は「料金を払っている期間」しか露出ができません。しかし、検索結果の1位に自店舗のページを表示させられれば「常に来客数が増えた状態」になります。実店舗に例えるなら「無料で、一等地に店を構えた状態」と言えるでしょう。
そのため、検索結果での表示順位を上げる「SEO」(検索エンジン最適化)や、検索結果に対して有料広告を掲載する「リスティング広告」(検索連動型広告)といった集客施策が注目されてきました。ただ、実際のところは、多くの店が1位を目指しているので、思い通りに上位表示することはまず不可能。かといって検索で埋もれてしまえば、集客になりません。
そこで、現在は、むやみに上位表示を狙うより、無理なく露出を増やすという考え方が一般的になってきました。
検索順位を上げるには
SEOが「検索順位を上げるための裏ワザ」だという認識は大きな間違いです。検索エンジンをだまして上位表示する仕掛けをすることを「検索エンジンスパム」と言いますが、かつてはこういった方法を使うSEO業者が多くありました。近年は、こうした手法は検索エンジンから非常に厳しいペナルティが科せられるようになっています。
SEOの本質は、検索エンジンが考える「評価基準」に従ったページ作りにあります。検索エンジンが目指しているのは、検索ユーザーが欲する情報を的確に表示できる仕組みです。実際、Googleなどの情報検索エンジンでは「ユーザーの検索キーワード」にマッチする「テーマ」を持っていて、「評価」の高い信頼できるページを表示しようとします。以上を踏まえると、SEOでやるべきことは3つです。
自店の商品の購入に使われそうな「検索キーワード」を予測して、それに沿った「テーマ」と見なされるようにページを作り、「評価」が上がるようにすることです(コツ14参照)。
なお、SEOと言えば業者からの電話営業が多いことでも有名です。ただ、業者に頼むと割高になりますし、場合によってはSEOスパムとしてペナルティを受けてしまう危険もあります。まずは、自力での対応をおすすめします。
自店の商品に関連するキーワードを考える
情報検索エンジンも商品検索エンジンも、SEOでまずやるべきことは、「自店の商品の購入につながる可能性のあるキーワード」を考えることです。それには、まず、自分がネットで買い物をするお客さんになったつもりになって、どんなキーワードで検索するかを想像するのが大切です。
例えば、自分用においしいまんじゅうを探す場合は「まんじゅう おすすめ」や「饅頭 こしあん 人気」で検索するかな? とか、ギフト用に和菓子を探す場合は、「和菓子 24個 詰め合わせ」で検索するかな? とか、考えられるキーワードをいろいろとリストアップしてみましょう。ただし、「こしあん」というキーワードを入れて商品を検索している人に、「つぶあん」の商品を紹介しても売れません。自店の商品に関連する範囲でキーワードを考えましょう。
なお、自分で想像するのが難しい場合は、インターネットでよく買い物をする知り合いに聞いてみるのも手です。ある程度想像できたら、Googleが提供する「Googleキーワードツール」を使ってみましょう。これを使うと、どのようなキーワードがどのくらいの回数(ボリューム)で検索されているかがわかります。想像したキーワードが、実際に検索で使われているか調べてみてください。
キーワードの種類を増やす
「饅頭」「和菓子」といった多く検索されるであろうざっくりとした主要なキーワード(ビッグワード)は、検索に使われる回数も多いのですが、前述の通り、ライバルが大変多く、検索結果で上位表示するのは難しいものです。
そこで、「和菓子 栗」「和菓子 取り寄せ」のような、主要なキーワードと一緒に検索されるであろうほかのキーワードを足した「複合キーワード」で上位表示を狙うのがSEOのセオリーです。
前述の「Googleキーワードツール」を使うと、検索回数が多い順に複合キーワードを調べることができます。そして、「類語」も調べてみてください。例えば、「和菓子」から連想される「銘菓」「スイーツ」「土産菓子」などです。最初に思いついたキーワードよりも類語のキーワードの方が、ある程度の検索回数がありつつライバルが少なく、集客しやすい場合もあります。類語は「Googleキーワードツール」でも関連するキーワードに表示されますが、検索サイトで「類語」で検索すると、無料の類語辞典サイトなどが出てきますので、こういったサイトを使って調べてみましょう。
そのほか、アクセス解析ツールなどで、自店に来店した際の検索キーワードを調べるのも有効です。このとき、上位のキーワードだけでなく、100位くらいまで見ると、見落としていた狙い目のキーワードを見つけられることがあります。
例えば、下位に「饅頭 薄皮」というキーワードがあった場合、このキーワードでSEOに注力すれば、もっと来店を増やせるかもしれません。検索キーワードのチェックは、SEOのみならず、品揃えや商品の見せ方のヒントにもなるのでおすすめです。
こんにちは、著者の川村トモエです。
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