川村トモエ, 湯鳥ひよ+トレンド・プロ(マンガ) 2014/6/24 11:34
この記事は「マンガで納得! インターネット販売 売れるネットショップ開業・運営」の一部を、特別に公開しているものです。

登場キャラクター

ぞうむらさん

ぞうむらさん ネットショップタイプ別診断が得意な占い師。

ねこやまさん

ねこやまさん シマネコ県の特産品専門の通販サイトを運営している。

ねこやまさん「先生、私はシマネコ県の和菓子を扱っています」
ぞうむらさん「それならパッションレッドじゃ」
ねこやまさん「地元シマネコ県を活性化させたいんですが…。でもほかの観光地と比べると、地味な感じがしてなかなかモノが売れないんです」
ぞうむらさん「認知度が低いからこそうまいアピールをしなければならんのじゃ」
ねこやまさん「私が成功する秘訣はなんでしょうか!?」
ぞうむらさん「パッションレッドタイプはこうするとよい。このタイプはライバルが少ないため価格競争は比較的起こりにくいのじゃ。おぬしの場合は商品ページを作り込み、魅力を精一杯伝えた上で、テレビやデパートの催事でアピールするとなどして拡大していくのはどうじゃ?」
後日
ぞうむらさん「うむ……アドバイス的中じゃな。確かに……サイトを見たら私もほしくなるくらい魅力的だったしのう……

「信用がなく、興味も持たれていない」ゼロからのスタート

食品や健康食品などの自社・無名ブランド商品を扱う店は「オリジナルタイプ」に分類します。このタイプは、通販業界で言うところの「単品通販」に近いです。例えば、やずや(健康食品)やブルックス(コーヒー)、再春館製薬(化粧品)などは、商品数を絞り込んで、徹底した商品アピールと、購入客への手厚いフォローによるリピート率の高さで成功していますね。

ただ、これらの大手通販とは違い、ネット通販の世界においては、ごく小規模の生産者やメーカーが多く、商品もまったく認知度が低いというオリジナルブランドタイプのお店が本当にたくさんあります。まったく無名でユーザーに信用されていない状態から、自分で商品をアピールしていかねばならないので、とても大変です。

最大のライバルは実店舗

このタイプの代表格である食品の場合、実は最強のライバルはスーパーマーケットやコンビニです。

例えば、「コンビニで大手メーカーのヨーグルトが売っているのに、なぜわざわざインターネットで知らないヨーグルトを買わなければいけないのか?」この問いに答えられない限りは、自店のオリジナル商品は売れるようにならないので、スタートラインにも立てていない状態です。「おいしいから一度試して」と呼びかけたところで、お客さんは振り向いてくれません。

そこで、有名ホテルへの納入実績、地元マスコミへの掲載実績、お客様の声のような「興味を引く実績」や作り手のこだわり、製造工程、産地、原材料などの「情報開示」が必須なのです。

ぞうむらさん「お主の場合は商品ページを作り込み魅力を精一杯伝えた上でテレビやデパートの催事でアピールするなどして拡大していくのはどうじゃ?」
オリジナルブランド商品の良さを知ってもらうために、商品ページをしっかり作り込もう。

オリジナルタイプは、縦長ページによる「情報開示」が大切

無名のオリジナル商品はかなり売りづらいため、1日に何百人来店しようが売れないこともあります。なぜ、売れないのか? 多くの場合、答えは前述の通りで「わざわざネットで買う理由がない」からです。

対策として、まず、商品のアピールポイントをまとめた「縦長商品ページ」を作ります。「興味を引く実績」や「情報開示」を商品ページにまとめましょう。特に自慢になるようなことなんてないよ、と思うかもしれませんが、作り手・売り手にはごく当たり前の話でも、客観的に見れば十分魅力的な要素というのはいくらでもあります。一度じっくり商品の売りを探してみましょう。

そして、「この商品をわざわざインターネットで買うべき理由」も載せてください。例えば「絶品ダイエットパスタ。低カロリーで繊維質が多いから毎朝スッキリ♪ こんにゃくなのに、アルデンテを実現! 表面の特殊カットでソースがよく絡むから、ホンモノのパスタそのもの。ダイエット中でも罪悪感を感じないパスタで、おいしくダイエット生活を。」といったように、単なる商品スペックの紹介ではなく、それを購入することで、生活の中でどう生きるかという体験にまで踏み込んで案内してみてください。実店舗のPOPは普通ここまで書かないので、差別化できるはずです。

「商品ラインナップ」と「店舗紹介ページ」を充実させる

商品ページができたら、段階別の「商品ラインナップ」を考えます。まず少量かつ低価格の「お試し商品」を作ります。お試し品をまず案内し、メルマガで呼びかけて本商品へと誘導する流れを確立するのです。集客に投資をするのは、この流れができてからにしましょう。

商品だけでなく売り手自身の自己紹介も、信用を高めるために必要です。そこで、最後に店舗コンセプトを反映した「店舗紹介ページ」(コツ34)を作成します。

このように、オリジナルブランド商品を売るためにはいろいろと乗り越えるべき壁があり、人並みに売れるようになるまで時間がかかります。しかし、その先には、愛着のある無名商品を、「ネットで人気の独自ブランド」に育て、全国展開できる可能性が待っています。量販店のように「まったく同一の商品」を販売する他店に価格競争を仕掛けられることもありません。

実際、そんな成功事例もたくさんあります。場合によっては町おこしや地域活性化にもつながる、大変夢とやりがいのあるタイプなのです。

オリジナルブランド商品を扱うショップの例

  • バニラビーンズ 小さなネットショップからはじまり、全国的な有名店へと成長。
  • ドクターシーラボ ​オリジナルのスキンケア用品、化粧品を扱い、無料サンプルなども充実している。

こんにちは、著者の川村トモエです。

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