内田 愛子 2017/6/28 8:00

ECサイトを運営する上で、検索対策はとても重要。特に「商品名」「商品説明」に登録されたキーワードは、検索結果の表示順位に大きく影響してきます。

集客・購買効果を高めるキーワードを商品名に盛り込む練習をするつもりで、「梅雨」をテーマにユーザーが検索するキーワードを考えていきましょう。

人によって商品の呼び方が異なることは認識している?

約1か月半以上と長期にわたる日本の梅雨。雨の日を快適に過ごすためのレイングッズは必需品です。このシーズンに、関連グッズの検索数が急上昇するのは、ご想像の通り。

特に屋外で活動的に過ごすには、「防水性にすぐれた上着」が必要になってきます。ここで「防水性にすぐれた上着」という言い方をしたのには、理由があります。

皆さん、「レインコート」「レインウェア」「雨合羽」など複数の呼び方を思い浮かべることができましたか?

検索対策のキーワードを考える上で注意しておきたいのは、機能の類似した商品でも「人によって呼び方が違う」というユーザーの意識です。

Yahoo! JAPANのビッグデータに学ぶ男女の違いによる商品検索行動【梅雨対策編】 レインコートは、「レインポンチョ」という呼び方もある
「レインポンチョ」という呼び方も。株式会社chibitoさんは3人乗り自転車に特化した「ママの通園レインポンチョ」を6月に発売。「通園 レインコート」といったニーズを獲得するための商品ですね

Yahoo! JAPANのビッグデータから見えた「男と女の梅雨対策」

さて、「レインコート」や「レインウェア」は、単なる「呼び方の違い」なのでしょうか?

「Yahoo! JAPAN」が有する膨大な検索データ、いわゆる「ビッグデータ」の分析から、“その先”が見えてきました。

① 検索ボリュームの差を可視化

「レインコート」と「レインウェア」、両者ともに検索数の多いビッグワードです。検索数では「レインコート」が「レインウェア」よりも多く、その差は約3倍です。

Yahoo! JAPANのビッグデータに学ぶ男女の違いによる商品検索行動【梅雨対策編】 「レインコート」と「レインウェア」の検索ボリューム
「レインコート」と「レインウェア」の検索ボリューム

「レインコート」がメジャーなワードで、「レインウェア」はマイナーな呼び方なのでしょうか? いえ、違うんです。

② 男女別を可視化

ここで、それぞれのキーワードを利用するユーザーを、男女の割合で比較してみましょう。

Yahoo! JAPANのビッグデータに学ぶ男女の違いによる商品検索行動【梅雨対策編】 「レインコート」「レインウェア」を検索するユーザーの男女比
「レインコート」「レインウェア」を検索するユーザーの男女比

「レインコート」は全体の検索ボリュームが多く、検索しているユーザーは女性が圧倒的。逆に「レインウェア」での検索は、男性が多い傾向があります

商品の呼び方の違いは、検索するユーザーの男性と女性の違いでもあるようです。

③ 「レインコート」を検索したユーザーが、その前後で検索するキーワード

「レインコート」を検索した女性ユーザーが、そのワード検索を行う前後に検索する傾向が高いキーワードを見てみましょう。

「レインコート」を探す前後の検索行動で多かった検索ワードは、「水筒」「ランドセルカバー」「プールバッグ」「子供乗せ自転車」など。この結果から推測できるのは、「レインコート」を探すユーザーは、小学生以下のお子さまがいるママが多いということですね。

Yahoo! JAPANのビッグデータに学ぶ男女の違いによる商品検索行動【梅雨対策編】 「レインコート」を欲しているユーザーがそのワードで探す前後の検索時に活用するキーワード
「レインコート」を欲しているユーザーがそのワードで探す前後の検索時に活用するキーワード

④ 「レインウェア」を検索したユーザーが、前後に検索する傾向の強いキーワード

同じように「レインウェア」を検索した男性ユーザーが、その前後に検索するキーワードを見てみましょう。

女性とはガラリと変わり、アウトドアウエアのブランド名がずらりと並んでいます。さらに「釣り」や「登山」のアウトドアホビーと関連するものが多いですね。「安全靴」といった職業ニーズもあります。

「レインウェア」を検索しているユーザーは、「アウトドアスポーツ」が好きな男性が多いのかもしれません。

Yahoo! JAPANのビッグデータに学ぶ男女の違いによる商品検索行動【梅雨対策編】 「レインウェア」を検索するユーザーが、その前後に検索するキーワード
「レインウェア」を検索するユーザーが、その前後に検索するキーワード

「レインコート」と「レインウェア」では、同じ商品でも検索するユーザー層が異なることが可視化されました。

※上記は2017年6月時点の「Yahoo! JAPAN」検索キーワードによる分析です。

まとめ

検索する「キーワード」には、商品の呼び方だけではなく、ユーザーの性別や生活スタイルによる「ニーズ」の違いも大きく反映されています

  • 貴社の商品は男性向けですか? 女性向けですか?
  • 自身が商品を扱うときに使う言葉と、ユーザーの商品の呼び方に「違い」はありませんか?

まずは、ターゲットユーザーの生活スタイルや趣味などからニーズを考察しましょう。検索経由のランディングページ(カテゴリページや商品詳細ページなど)には、生活スタイルや趣味など関連商材も一緒に表示させる工夫をしてみましょう。

回遊率が上がり、「合わせ買い」を含めた客単価の上昇にもつながる可能性があります。

今回のトレンド予報は「梅雨の検索トレンド」から、さらに検索ユーザー層の違いに迫ってみました。皆さまのご参考になれば幸いです。

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