日本トイザらス「米国事業の清算の影響は受けない」
玩具やベビー用品を販売する日本トイザらスは3月20日、米国トイザらス・インクが米国事業から撤退の意向を発表したことを受け、日本国内の店舗運営には影響がないとする文書を公表した。
日本法人の実質的な親会社であるトイザらス・アジア・リミテッドが発表した文章の全訳を公表。トイザらス・アジアが展開する日本を含むアジア地域において、店舗を通常通り営業するとしている。
トイザらス・アジアは、トイザらス・インクとファン・リテーリングの合弁会社。トイザらス・インクの出資比率は約85%。
日本トイザらスの広報によると、トイザらス・アジアは米国トイザらスと資本関係があるものの、資本政策や営業活動は個別に行っており、財務上独立しているという。
トイザらス・アジアは現在、中国、香港、マレーシア、シンガポール、台湾、タイで合計400店舗を展開。フィリピンとマカオではライセンス契約により事業を行なっている。日本国内の店舗数は約160店舗。
トイザらス・アジアのアンドレ・ジェイブスはリリースで次のようにコメントしている。
トイザらス・アジアは通常どおり営業をおこなっており、引き続きこれまでどおりのサービスをお客様に提供しています。当社は強固な財政基盤を有する、独自で資金調達を行っている小売事業であり、アジア地域において引き続き目覚しい成長と投資を実現しています。毎年、すべての市場において新店をオープンしており、特に中国においては現在展開する150店舗に加え、さらに30店舗を今後数ヶ月以内にオープンする予定です。
日本トイザらスでは成長拡大に向けた施策として2016年11月に小型店舗の展開をスタート。大都市圏の駅前の商業施設など、従来は出店が困難だった立地に店舗をオープンすることで、新たな客層を開拓している。
2017年秋には、店舗面積が平均的な売り場の約3~5割にとどまる小型店舗を、宮城県内と大阪府内の商業施設に出店した。
店頭に陳列する商品は人気商品や定番商品に限定。店頭で取り扱いがない商品は、タブレット端末を使いオンラインショップでの購入を促している。2014年7月には、店頭で取り扱いがない商品や、店頭在庫が切れた商品を店頭のタブレット端末などを使ってオンラインショップで注文できる「ストア・オーダー・システム」を導入。ECと実店舗の融合を進めている。