強いEC会社を支えるネットショップ担当者を作る人財育成講座

御社スタッフはネットショップ担当者にふさわしい人ですか? 適正チェックから人財育成を始めよう

成長を支える人財育成の基礎作りはまず、自社のスタッフがどれくらいネットショップ担当者として適正があるのか把握すること

石田 麻琴

2014年8月21日 18:02

「運用力が欠如している」「ECの責任者が育たない」といった悩みを抱える通販・EC会社の皆さん、まずは自社のスタッフがネットショップの適性があるか否かを把握しましょう。その過程でスタッフに不足していることをチェックし、改善していきます。そしてそれを習慣化。これを徹底的に継続していくことが、ネットショップの成長を支える人財育成の基礎になります。

6項目を見ながら、ネットショップ担当者としての適正をチェックしてみよう

前回の人財育成講座(売れないネットショップの理由は「運用力の欠如」、解決方法は「人財」にあり)で、ネットショップ担当者にふさわしい適性として6項目を挙げました。

  1. 昨日のEコマース事業の売上を知っている。いつでも必ず答えることができる
     
  2. 日にちを指定すれば、その日の売上が“なぜその成果になったか? ”を説明することができる
     
  3. 自分の仕事がEコマース事業におけるどの数字に影響を及ぼしているかを知っている。説明することができる
     
  4. Eコマース事業の方向性や戦略を、自らの言葉でわかりやすく説明することができる
     
  5. ミーティングで自主的にアイデアを出す。そして、そのアイデアを確実に実行/実現できる
     
  6. 今日、自分がどんな仕事をすべきかを知っている。その仕事を行う理由を、明確に説明することができる

経営者もしくは事業担当者は、Eコマース事業に関わっている具体的なスタッフの名前を書き出して、各スタッフの適正を見極めてみましょう

その個々人について、上記の6つの項目が当てはまるか否かを、「◎=完全にできている」「○=ほぼできている」「△=できているか疑わしい」「×=できていない」というように評価してください。また、Eコマース事業の運営スタッフの皆さんは、自分を省みて「◎」「○」「△」「×」の評価を下してみてください。

思いのほか「◎」や「○」を付けられないのではないでしょうか。思ったよりできていないスタッフがいたり、できない自分に気付くことがあると思います。

しかし、恥ずかしがることはありません、スタッフ全員に全項目「◎」が付くように、少しずつ習慣を変えていけばいいのです。それが「人財育成」なのです。

スタッフのスキルアップは、コツコツと継続することが最大のポイント

スタッフ全員に全項目「◎」を付けられるようにするため、具体的にどのようなアクションが求められるのか。各項目について説明していきましょう。

  1. 昨日のEコマース事業の売上を知っている。いつでも必ず答えることができる
    売り上げは、企業としての経営戦略、Eコマースの事業戦略、そして日々のネットショップ運営の判断、その全てによってもたらされる数字です。換言すると、経営者、Eコマース事業責任者、ネットショップ運営スタッフ全員の成果の結晶とも言えるでしょう。ですので、経営者とEコマース事業責任者だけではなく、運営スタッフも日々売り上げなどの数字を把握しなくてはなりません。売り上げなどの数字を書き込むシートを作成し、運営スタッフ個々人に毎日売り上げなどの数字を入力してもらいましょう。
     
  2. 日にちを指定すれば、その日の売り上げが“なぜその成果になったか?”が説明することができる
    ネットショップの売り上げは日々変化します。1日で100万円を売り上げるネットショップでも、翌日は50万円、しかしその次の日は200万円を売り上げる、というように波があります。重要なのは、「なぜその成果になったのか? 」と、その理由を知ることです。そのためにも、ネットショップ運営スタッフで毎朝15分程度のミーティングを行い、「昨日の売り上げはなぜその数字だったのか?」ということを話し合ってみてください。
     
  3. 自分の仕事がEコマース事業におけるどの数字に影響を及ぼしているかを知っている。説明することができる
    ネットショップ運営の業務というと、仕入れ、制作、集客、物流、カスタマーサポートなどがあり、それぞれの担当者がそれぞれの業務を行っています。制作担当は「新作アイテムのヒット数」、集客担当は「ネットショップへのアクセス人数」、物流担当は「1時間あたりの発送可能件数」など。日々の業務改善の成果となる数字があるはずです。初めは、Eコマースの事業責任者が、それぞれの担当者に対し「自分の仕事がどの分野の数字に影響を及ぼしているか」を教えてあげてください
     
  4. Eコマース事業の方向性や戦略を、自らの言葉でわかりやすく説明することができる
    Eコマースの事業責任者が中心になって行う戦略共有のミーティングがあるでしょう。その内容をスタッフ全員が十分に理解しておくことが大切です。そのためには、ミーティングで共有した内容について、スタッフ自身の言葉で説明してもらいましょう。「伝える」のではなく「伝わる」です。方向性や戦略が正しく理解されなければ、実践につながりません。伝えた後のフォロー体制を作り、「理解のズレ」を修正してください。
     
  5. ミーティングで自主的にアイデアを出す。そして、そのアイデアを確実に実行/実現できる
    ミーティングであまりアイデアが出ない、アイデアは出るが実行/実現につながらないという組織も多いことでしょう。アイデアがゼロというのは良くありませんし、アイデアが100個出ても、実行/実現が供なわなければ意味がありません。まずは、アイデアを1個、それを実行/実現することから始めましょう。出たアイデアの中で、「必ず1個は実行/実現する」というルールを作ってしまうことが得策です。もちろん、実行/実現がされなかった場合は全スタッフの責任です。
     
  6. 今日、自分がどんな仕事をすべきかを知っている。その仕事を行う理由を、明確に説明することができる
    ①毎日きちんと売り上げを確認する②売り上げが変化した理由をイメージできる③自分の仕事が何に影響するかを知っている④Eコマース事業の方向性や戦略を自分の言葉で説明することができる――このようなことができるようになると、スタッフ個々人は「今日やる仕事」が見えてくるはずです。初めのうちは、Eコマースの事業責任者や各チームのリーダー、先輩がフォローしながら、「今日やる仕事」を決めるためのサポートを行ってください。
◇◇◇

日々行うことは、6.項目の①について毎朝5分、②について毎朝15分、③について毎朝10分というように、合計して毎朝30分の時間を使えば、習慣化することは可能です。

ただ、「習慣化」は難しいです。習慣化させるためには、「続ける」ことしかありません。「気が向いたとき」「時間があるとき」「1週間分をまとめて」ではなく、Eコマース事業の絶対的なルールとして徹底的に継続してください。これがもっとも難しいことであり、成長ための最大のポイントとなります


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