米国では大きなセールとして「ブラックフライデー(11月)」「アマゾン サイバーマンデー(12月)」「バックトゥースクール(8月~9月)」などがあります。

こうしたセールは、小売事業者にとって大きな売上拡大のチャンスですが、中長期にわたり安定的に売り上げを伸ばしていくためには、顧客がどんな環境にいるかを考え、小さなイベントやホリデーを見逃さないことが必要です。消費者の需要が多様化する現代は、特に重要です。

この記事では、transcosmos America Inc.の子会社であるDigital Operative Inc.のBJ Cook(CEO & Co-Founder)が、米国EC市場を攻略するためのポイントを紹介します。

巨大セールだけに頼らず、新しいチャンスを作り出す

米国でのセールのチャンスは、ブラックフライデーやサイバーマンデーのような巨大イベントだけではありません。たとえば、次のようなものがあります。

  • Veganuary

    新年の抱負を決める1月中に行われる、肉中心の生活を野菜中心にするなど、より健康的な生活をしようという活動です。フィットネスに関するビジネスをしているのであればとても良いビジネスチャンスになります。また、ヴィーガン(植物性)製品を扱っているアパレルや化粧品業界も同様です。

  • Me Buys

    クリスマスの後から年末までの間に、自分のためにプレゼントを購入するという動きです。今後、この「Me Buys」市場は40%増加すると予測されており、少し贅沢な「自分へのご褒美」用の製品や新年のコレクションの先行予約などのプロモーションをする機会になります。

  • 国際女性デー

    3月8日の国際女性デーは、心に響くような広告を打つ絶好のチャンスです。しかし、その言葉が上辺だけのものだったり、誠実さが感じられなかったりした場合は、炎上することがあるので慎重に行う必要があります。

ビジネスに国境はなくなってきている

ニールセンのネット通販利用者調査「Nielsen Commerce Report」によると、過去6か月間にオンラインで買い物をしたことがあると答えた人のうち、57%が海外のサイトから購入したと答えています。

これらの消費者は、自国では高い海外のブランド品を、海外のサイトからは安く買いたいと思っています。そのため、越境販売を行う場合は、彼らがどんな支払方法を希望しているのかをリサーチし、自社のサイトと競合企業のサイトで価格などの要素を比較する必要があります。

マーケットプレイスは引き続き好調の予測

米国では、AmazonのEコマース市場の独占は続き、今後は市場全体の80%を占めると予測されますが、Amazon以外にも注目すべきマーケットプレイスをいくつか紹介します。

  • Google Express

    Google Expressサイトとアプリで買い物ができるGoogleのショッピングプラットフォームです。また、Google Homeの音声検索を使い商品を購入することもできます。小売業者にとっては、Google Expressを利用することによって多くの労力を使わなくても膨大な集客を見込めるチャンスになります。

  • Bonanza

    カナダ、イギリス、フランス、インド、ドイツ、メキシコ、スペインで1,000万点以上の商品を販売しているプラットフォームです。美容、ファッション、健康関連ではトップクラスのセラーになるチャンスがあります。

  • Iconic

    オーストラリアとニュージーランドで展開しているアパレル製品のプラットフォームです。若い女性をターゲットに、毎日200以上の製品を市場に出しています。

ファッション、美容・健康、雑貨家具などを扱う「Bonanza」
若い女性をメインターゲットにした「Iconic」。その他、キッズ、スポーツブランドなども扱う

ARの導入とミレニアル世代へのリーチがポイント

美容やジュエリー業界は、よりパーソナライズされたシームレスな体験を提供するためにAR(拡張現実)のような新技術に力を入れています。

ARを活用した例では、2017年にバーチャル変身ツールを発表したコスメブランドのBenefitが顧客獲得と販売を大幅に増やしました。ウェブサイトのコンバージョン率は実に80%の向上を見せています。

ARを利用すれば、クチコミを起こしたり、顧客の満足度を上げたり、商圏を広げることは容易にできるようになります。

Benefitのサイトでは、アップロードした写真またはスマホのカメラで撮影した顔にメイクを試せる(画面はスマホ版)

また、スマホアプリのSnapchatがアマゾンと提携し、アプリから直接商品を購入できるようになったように、ソーシャルコマースは主流になりつつあります。

さらに、ソーシャルネットワークの枠を超えてミレニアル世代にリーチする方法はいくつもあります。

  • サブスクリプションサービス、個人対応や期間限定のポップアップストア
  • ミレニアル世代に対応した、ボットを利用した人間のような返信サービス
  • 他にはない個別化されたショッピング体験
  • 物ではなく、DIYのワークショップやセミナーなどの知識や体験を買うサービス

今後、注目しておくべきトレンド

2018年からのトレンドと2019年の新たなトレンドの方向性を取り上げましたが、その他にも注目に値するトレンドがいくつかあります。

  • ボイスコマース

    アマゾンのAlexa(アレクサ)に代表されるボイスコマース(Vコマース)では、日用品など日々のショッピングは引き続き行われますが、人々は特別な購買経験を追い求めています。

  • ソーシャルメディア

    Facebook LiveやInstagramのストーリーなどは引き続き影響力を持ちます。

  • 環境や身体に良い厳選された商品の提供
  • サブスクリプションサービスの提供
  • チャットボットを利用したカスタマーサービスの提供
  • 個別にカスタマイズされた商品の提供
  • マーケティングのためのアトリビューションと自動化

Eコマース事業で次のステップを考えている場合は、ぜひ参考にしてください。この記事が、進化し続けるEC業界の手助けになれば幸いです。

この記事は、トランスコスモスアメリカが運営する『アメリカEコマースBLOG』の協力のもと、掲載された記事をネットショップ担当者フォーラム用に再編集したものです。オリジナル記事は『アメリカEコマースBLOG』をご覧下さい。

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Digital Operative Inc.

米国カリフォルニア州サンディエゴで2008年に設立されたDigital Operativeは、おもにECサイトを保有するブランドへのサービスに特化しており、ターゲット顧客のプロファイリングや市場規模調査からデジタル戦略立案・プランニング、UX・ビジュアルデザイン、デジタルマーケティング(オンライン広告運用、ソーシャルメディア運用、SEO、Eメールマーケティング、コンテンツマーケティング、キャンペーンサイト構築、分析)、ウェブサイト構築などのサービスを総合的に提供しています。

また、グローバルで最大規模の導入数をもつECプラットフォームであるMagetntoからソリューションパートナーの認定を受けているほか、Shopify PlusやOptimizely、Googleからもパートナーとして認定を受けています。Digital Operativeは、サンディエゴの本社以外にもコロラド州デンバーに拠点を有しています。

https://www.digitaloperative.com/

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