森野 誠之 2019/10/29 8:00
ネッ担まとめ

“宅配クライシス”が起こったのが2016年。3年近く経過し、日本の宅配をめぐる状況はガラッと変わりました。

Amazonが変えた日本の宅配業界

ヤマトがアマゾン向け運賃を値下げ!2年前の値上げから一転の事情 | ダイヤモンド・オンライン
https://diamond.jp/articles/-/218222

まとめると、

  • ヤマト運輸はアマゾン・ジャパンとの交渉により荷受け量を増やし、一部運賃を値下げした
  • 2016年の“宅配クライシス”後、ヤマト運輸は大口法人に値上げ交渉を行っていたが、外部委託費がかさみ「荷主離れ」も想定以上に進んだ
  • 一方でAmazonはデリバリープロバイダを整備し、自前輸送網として成長させてきた。2019年からは個人事業主のドライバーに業務委託を直接行う「アマゾンフレックス」も開始している

フレックスを拡大できれば、早晩、デリバリープロバイダの方は抑制されるだろう。というのも、アマゾンはデリバリープロバイダ各社と、実際の運び手との「差益」を問題視している。各社は、個人事業主と契約してアマゾンの荷物を運ばせているところが多い。運送業界の“下請けピンハネ構造”を、アマゾンは非効率的で無駄が多いと見ているのだ。

 結局のところ、国内運輸業に対し、アマゾンが一枚も二枚もうわ手。サービス品質が高く全国規模で展開するヤマトから荷物量増大と共に運賃据え置きあるいは値下げを勝ち取り、自社網の構築も着々と進めている。

ちょっと引用が長いです。宅配クライシスが起こって、世の中の流れは宅配業者(宅配スタッフ)保護みたいになりましたよね。それをきっかけにAmazonが自社配送網を拡充し、さらには下請けピンハネ構造を破壊しつつあります。見た目の改善をしても一時的なものでしかなく、根本から変えていかないと大きな流れには勝てないですよね。

なんでもかんでもサブスクが良いわけじゃない

家電製品には「サブスクよりレンタル」が最適な理由 | ダイヤモンド・オンライン
https://diamond.jp/articles/-/217951

まとめると、

  • サブスクは、月額費が一律固定で半永久的にモノやサービスを使用でき、レンタルは、借りるモノによって金額が異なり、ニーズに応じて借りる期間を変えられるのが特徴
  • 製品をレンタルした人の20%(カメラに限っては80%)が、その後に類似商品を購入しているというデータも
  • モノでサブスクをやろうとすると、高価なものばかり借りられてしまい、結果として回転率が悪くなってしまうが、レンタル料を下げたりして、古いモデルでも在庫が消化される仕組みをつくっている

メルカリが変えた『買ってすぐ売る』文化の上では、間違いなくレンタル市場は伸びていく。モノをシェアしたり再利用することは、これからさらに活発化していくはずです。結果として、ユーザーの消費すること自体のハードルもどんどん下がっていき、消費は増えていくと思います
─レンティオ 社長 三輪謙二朗氏

なんでもかんでもサブスクという流れがありますし、実際にサブスクを検討している企業も多いのですが、家電にはレンタルが向いているようです。記事に書かれているように、高額だから買って失敗したくないにちょっとだけ借りて……となりやすいですよね。その後、購入につながるというのも納得です。サブスクは自社の商品をどんな人が使うのかを見極めてから。

かるたで覚えるECの物流

EC通販・物流の「現場トラブルあるある」を、かるた形式で考えてみた | Agenda note
https://agenda-note.com/retail/detail/id=2069

【お】
お届け先変更の嵐…

⇒予約注文商品を盆暮れ明けに出荷するスケジュールを組んでしまうと、帰省先の実家と自宅の受け取り先変更が多発するので注意が必要です。

【く】
靴は検品が大事です

⇒信じられないかもしれませんが、左右のサイズ違いや、まさかの左または右が二足入っている時もあったりして出荷時に注意が必要です。

【は】
箱破損

⇒越境ECでは特に多発します。地域も集中しており、荷扱い指導のため自ら越境したくなります。

わかる! わかりすぎる! 越境ECの破損&届かないは定番すぎるぐらい定番ですよね、Twitterの「#EC物流トラブルかるた」も見てみてください。こうして半ばネタ的に苦労を共有すると、教訓が浸透しやすいかも。

EC全般

【2019年版】EC売上高ランキングTOP30~1位Amazon、2位ヨドバシ、3位ZOZO | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/6908

楽天、Yahoo!が調査対象外ですのでご注意を。

ノジマが「電子棚札」全店導入、ビックカメラは60億円の投資試算 | BCN+R
https://www.bcnretail.com/market/detail/20191020_142106.html

「電子棚札」は店舗に必須になってくるでしょうね。いろんなものがダイナミックプライシングになっていくでしょう。

Shopifyテーマカスタマイズの始め方。ローカル構築~複数環境への反映まで【2019秋】 | non-standard world株式会社
https://www.non-standardworld.co.jp/22987/

越境ECに強いイメージもありますが、日本語でももちろん使えます。拡張性も高いので、そこそこの規模の人は選択肢に。

ネット消費、スマホがけん引 16%増の年4.7万円に | 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO51017990V11C19A0TJ1000/

スマホ決済や〇〇Payが伸びてます。

「commerce creator(コマースクリエイター)」が1周年を迎えました | futureshop
https://www.future-shop.jp/case/cc_anniversary2019.html

こちらも使いやすいカートASP。スマホユーザーが多いサイトはこれが良さそう。

江戸時代のカスタマーサクセスを仕組み化するのが僕たちの仕事 『アフターデジタル』藤井さんと語る | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/7074

テレビ離れの原因はテレビそのものではなく周囲のメディアの凋落によるもの。これから重要なのは新たな生態系を理解し、全体を最大化させるこ | Marketeer
https://marketeer.jp/jigen_1_fifth/

10回に1回当たればいい!? 市場調査をしないキングジムがヒット商品を連発し続ける理由【事例研究】 | Web担当者Forum
https://webtan.impress.co.jp/e/2019/10/24/34281

個別に説明したかったのですが、ボリュームが多過ぎたのでまとめて紹介。いずれも必読です。

「成果につながる顧客体験」とは? ウェブ接客の成功事例から見る効果的手法と取り組みのポイントを解説 | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/7124

ちょっとした気づかいで購入率は上がりますよね。

今週の名言

いちユーザーが自分たちに引き寄せて「こんなに便利な本がある」と言ってくれるのが、いまバズるツイートの“型”だなと思います。
─平凡社 営業部 清田康晃氏

「ヤベェ本」2万RTで異例の重版、「有職装束大全」が絵師のハートをつかんだ理由 | ITmedia NEWS
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1910/21/news018.html

SNSの専門家が言っていないことなので逆に説得力があります。記事を読むとわかりますが、イラストを描く人たちのことがわかっているから、これだけRTされるということで。

筆者出版情報

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