ソフトウエア開発や分析・レポート作成などを手がけるリゾームのシンクタンク、SCトレンド研究所は10月23日、「ショッピングセンター 出店・退店動向レポート2019」を発刊した。

それによると、ショッピングセンターの中で増加しているテナントはサービスやアミューズメント。それに対し、ファッションやファッション雑貨のテナントは減少傾向にある。

開業年代別のSC数の推移 ショッピングセンターは、小型化に向かい、郊外から街中へ
ショッピングセンターは、小型化に向かい、郊外から街中へ(開業年代別のSC数の推移)

この傾向を踏まえ、3か年データから商業施設の大転換の予兆があると指摘。キーワードは「モノよりトキ」としている。

2017年3月末に比べて、2019年3月末で伸長している業種は、「サービス業種」「インテリア・寝具・家電業種」「アミューズメント業種」の順。業種別テナント数では、「サービス業種」「ファッション業種」「飲食業種」の順だった。

一方、2017年3月末と比べるとファッションやファッション雑貨は6~7%台の減少。同期間比のサービステナント数比較では、カルチャー教室・学校が11%台の伸びとなっている。

減少傾向の中、増加しているテナント(中業種) 2019年3月末の大業種別テナント数/大業種別のテナント数 対17年伸び率
2019年3月末の大業種別テナント数/大業種別のテナント数 対17年伸び率

リアル体験消費では、「フィットネス・スポーツクラブ」と「ヨガ・太極拳・ピラティス」といった「美と健康」が注目。高学歴化と働く女性がもたらす、健康的でない面から自分のために美しくというニーズが見られる。

さらに「30分フィットネス」にも注目という。誰もが気軽に買い物などの隙間時間にエクササイズを行っている。女性の2人に1人が50歳以上という高齢化社会で、老々介護が問題になる中、健康寿命に関する関心が高まっている。

2019年3月末のサービステナント数/サービステナント数 対17年伸び率
2019年3月末のサービステナント数/サービステナント数 対17年伸び率

人口減少、少子高齢化などの社会現象とデジタル技術の浸透が、人々の暮らし、働き方や価値観を大きく変えようとしている。テクノロジーの発展による変化は高速で、コモディティー商品はスマホ中心のオンライン消費に置き換わっていくとSCトレンド研究所は予想。

また、人手不足の問題、人件費高騰、物流経費の高騰、販売員不足などにより、テナントの出店控えが発生。同レポートでは今のリアルの小売り、ショッピングセンターの役割は、この変化の激流に翻弄されているといっても過言ではないとまとめている。

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石居 岳

石居 岳(いしい・がく)

フリーライター、ジャーナリスト。

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