森野 誠之 2020/4/14 8:00
ネッ担まとめ

今週は新型コロナ以外の話題をまとめました。コロナ情報ばかり見ているとEC業界の流れから取り残されてしまいますからね。

あくまでECは「箱」であり「場」

「罠をひとつください」 こんなFAXが届くイノシシ罠販売サイトの裏側を守屋さんに聞いてきた | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/7380

まとめると、

  • ある日突然、鉄工所のおじさんが会社に訪れたのをきっかけに、イノシシの罠の通販サイト「イノホイ」を立ち上げた。立ち上げる前にマーケットプレイスに出してみて採算性の調査などをした
  • サイトの対象者はイノシシ被害に困っている人。FAXや電話での注文もあれば郵便書留で現金が届いたこともあった
  • 集客効果が高いのは新聞の折り込みチラシ。コンテンツはのめりこまないように“やや引き気味”で作成するのがコツ

他社は、イノシシ捕まえることに対しての性能を競って製品を作っているんですよね。ただ、お客さんのニーズってそこではなくて、本当に困っているから駆除したいというだけなんですよ。そのニーズに対してちゃんと応えられていればお客さんは買うんです。たとえば、罠ってかかり糸みたいなものがあって、けものが入ってそれを足ではじいたら、がしゃんと檻が降りるんですよ。その檻が降りるスピードがめちゃめちゃ早いとか、どうでもいいじゃないですか。

─イノシシの罠販売サイト「イノホイ」を運営するリファクトリー 代表取締役 守屋将邦氏

罠というちょっとニッチな商品を扱っているネットショップですが、実はマーケットプレイスでテスト販売をするなど緻密に計算してから立ち上げています。集客に関してもリスティング広告などを出してはいるものの、新聞の折り込みを使うなど柔軟な対応をされています。

最新事例とテクノロジーばかりを追っている人には新鮮な記事だと思いますので、発想の転換に読んでみてください。怪文書のようなFAXってなかなか届かないですよね(笑)。

便利なようで効果を出すのは難しいかも

Shopifyと「楽天市場」の販売チャネル連携がスタート! | Shopify
https://www.shopify.jp/blog/rakuten-sales-channel

まとめると、

  • Shopifyと楽天がShopify内における販売チャネル連携を開始。楽天市場における商品登録、在庫管理、受注管理の店舗運営業務をShopifyの管理画面からできるようになる
  • 連携には楽天市場への出店費用、RMS商品一括編集機能(月額10,000円税抜)が必要
  • 楽天市場からShopifyへの同期はできない。複数のRMSアカウントは連携できない。注文がShopifyに反映されるまで30分以上かかる……などに注意

「楽天市場」への出店審査を通過した店舗が、「Shopify」アプリストアから「楽天販売チャネルアプリ」をダウンロードすることができます。また、初期設定やトップページの編集など、「Shopify」経由で行うことができない作業がございます。一部「楽天市場」の店舗運営システムRMS上から操作する作業があります。

すでに多店舗管理ツールを利用してるショップには不要ですが、Shopifyからスタートした人には便利かもしれません。とはいえ注意点はたくさんありますし、独自ショップとモールでは売り方も違いますので、安易に手を出すのは危険です。まずはShopifyできちんと売ることから。

関連記事

伸びるポイントはマネジメント層の時間の捻出

属人化から脱却しコストダウンと安定稼働を実現 どんなときでも稼働するEC業務フローの作りかた | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/7607

まとめると、

  • 作業現場では1人の100点よりも100人の80点こそが最適解。細かな問題点より全体の効果を優先し、シンプルに誰でもできる仕組みを作るのが良い
  • マネージャーやリーダークラスが、より実りある時間を得られることこそが、作業をシステマティックに非属人化する最大のメリット
  • まずはもっとも工数や負担が大きい作業に対し、部分的に機材やシステムを導入し、それに合わせた業務フローに変えてみる。これを徐々に広げ、各作業が安定化したらそれらを連結させる

非属人化、平準化された業務の改善や向上、そしてその運用とマネジメントは、「言って聞かせてやってみせ、褒めてやらねば人は動かじ」ではなく、仕組みですべきなのです。「不毛」なコミュニケーションを除き、組織に重要な人材であるマネージャーやリーダークラスが、より実りある時間を得られることこそが、作業をシステマティックに非属人化する最大のメリットです。

業務の平準化を考える時は現場の忙しさを取り除くことばかり考えてしまいますが、実際はマネジメント層が有意義な時間を使えるようにすることが目的です。この人たちが動けないとちょっと先の売上に影響しますからね。平準化のコツも書かれている通りで、一度にやり過ぎないこと。簡単だけと時間がかかるモノから手を付けると良いですね。

EC全般

1人店長さん必見。いざという時の「ネットショップ臨時休業」について。お客様に迷惑をかけず、信用を落とさないためには? | コマースデザイン
https://www.commerce-design.net/blog-staff/200406-netshopclosed/

いつ病気になったりするかわかりません。いざという時の準備を。

天気予報データを活用して広告効果を改善、アパレル企業では注文単価2倍・CPAが20%改善の事例も | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/7458

緊急事態宣言が出ている今は効果がないですが、平時にはきっと役立つはずのツール。

日本マクドナルド、公式スマホアプリに「モバイルオーダー」機能拡充 調べる・選ぶ・支払うがひとつに | ECzine
https://eczine.jp/news/detail/7651

個別のアプリが面倒だと思われる時代。ここに早く対応したところが伸びます。

小売業界の革命児、「b8ta」が日本に上陸する理由 | Forbes JAPAN
https://forbesjapan.com/articles/detail/33503

こちらもコロナがなければかなり話題になっていたはず。覚えておきましょう。

EC決済サービス、2023年度に28兆円規模へ成長予測 市場拡大・EC化促進が背景[矢野経済研究所] | ECzine
https://eczine.jp/news/detail/7645

公共料金や家賃、教育、冠婚葬祭などの支払いに決済サービスが導入されるという予測。

ドイツ4部クラブが斬新な経営危機対策。「見えない敵」との試合チケット11万枚以上を販売 | フットボールチャンネル
https://www.footballchannel.jp/2020/04/08/post370012/

ちょっとしたアイデアでピンチを乗り越えられることがあります。

今週の名言

人々の不安に対して重要であると私が考えるのは、トップからの力強い、明確なメッセージです。それは国のレベルでも、地方自治体のレベルでも、組織のレベルでも同じです。

緊急事態宣言が発出される今、大事なこと | 株式会社プリンシプル
https://www.principle-c.com/column/work-style/new-coronavirus-emergency/

多くの知事の発言を見ているとまさにこれを感じますね。ショップの場合も悩みはありますが力強いメッセージを。

筆者出版情報

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