【2020年中国「独身の日」まとめ】輸入品売れ筋ランキング1位はヤーマン。4位 花王、5位 資生堂
中国で行われた2020年11月11日の「独身の日」(W11)について、アリババグループが運営するECモール「天猫(Tmall)」の最新状況と、日本商品の売上ランキング、ライブコマースによる個人別売上ランキングをお伝えします(1元=15.5円で換算。データの一部はエフカフェの試算です)。
2020年の取扱高は前年比85%増の7.72兆円
すでに報じられているとおり、2020年の取扱高は7.72兆円(4982億元)で、前年比85%増でしたが、アリババグループの2020年「W11」自体の開催日が2019年以前と大きく変わりました。これまでのイベント日数は11月11日の1日間のみでしたが、2020年は11月1日スタートの全11日間になりました。
これまで:
11月11日の1日間
(予約期間 10月20〜11月10日、決済日 11月11日)
2020年:
11月1日から11日までの11日間
(第1波:予約期間 10月21~31日、決済日11月1~3日、第2波:予約期間 11月4~10日、決済日11月11日)
2020年は11月11日だけの取扱高データが「Tmall」から公表されていないため、デイリーでの比較は難しい状況です。ここからはエフカフェの支援先である企業の取扱高データと比較した上での考察になります。2020年は商品購入意欲の高い層の消費者が第1波(11月1~3日)で多くの商品を予約・購入し、一般層は第2波(11月11日)に購入したという傾向だったようです。
474店が1億元を突破
店舗別に見ると、取扱高が1億元(15.5億円)以上の店舗が前年比約1.6倍の474店舗。そのうち30店舗が10億元(150.5億円)を突破しました。
日本企業ではユニクロ、SK-II、資生堂の3社がランクインしています。
輸入商品では2020年もヤーマンが1位
越境ECを含めた輸入商品(世界)での売れ筋ランキング上位20社には、日本企業が5社ランクインしました。2019年に引き続き1位に輝いたのはヤーマン。4位は花王、 5位が資生堂となりました(2019年は1位がヤーマン、3位は花王)。
「W11」売上ランキング商品ベスト3
今回の「W11」取扱高ランキングベスト3を見ていきましょう(あくまでエフカフェがWeb検索などから推測した一部抜粋の情報になります。また1社1商品としています)。ユニクロは店舗単体としてはかなりの取扱高だったと推測できますが、商品数が多いため、エフカフェ調べのベスト3にはランクインしていません。
第1位 資生堂 スキンケアセット
第2位 SK-II スキンケアセット
第3位 ヤーマン 美顔器
化粧品、美容用品の人気は引き続き高いものの、2019年と比較すると、2020年は日用品が全体的に売れており、インバウンドで買いに来られなかった影響がここに大きく反映されています。実際にエフカフェが支援する運営店舗でも取扱高は前年比150%を超えています。
KOLや店長も生放送
こちらは数年前から中国のネット通販に大きな影響を与えているライブコマースによるインフルエンサー個人別の売り上げになります。ちなみに2019年の「W11」生放送の全体取扱高が約3100億円でした。2020年は上位3人で2019年実績を上回ったことになります。
2019年いから「Tmall」は、店舗の店長やスタッフが生放送を行う施策を促しているのですが、2020年は社長などが登場し、商品にオマケなどを付けながら商品を紹介するライブコマースが数多く行われました。
データが出ていないため取扱高などは不明ですが、中国ではライブコマースを活用した通販がますます加速していることは間違いありません。