コロナ禍の年末年始は「家で過ごす時間が長くなる」が5割超、帰省しないは6割超

ジェーシービー(JCB)とナウキャストの国内消費指数「JCB消費NOW」では、全世代で消費行動のデジタルシフトが起きていることが判明。総務省が実施している「家計消費状況調査」ではEC利用世帯(2人以上の世帯が対象)の割合が5割を超えるなど、EC利用が急伸している

石居 岳

2020年12月3日 10:00

凸版印刷グループ会社のONE COMPATH(ワン・コンパス)が運営する国内最大級の電子チラシサービス「Shufoo!(シュフー)」が、「Shufoo!」を利用する全国の男女を対象に実施した「年末年始の過ごし方」に関する意識調査によると、年末年始は自宅で過ごす時間が増える傾向にあることがわかった。

年末年始の「家で過ごす時間」について例年と比較してどのように変化しそうかを聞いたところ、「長くなると思う」が52.0%と過半数を占めた。旅行の予定では「計画していない」が85.6%。2020年は自宅にこもる「おこもり年末年始」傾向が予想される。

凸版印刷グループ会社のONE COMPATH(ワン・コンパス)が運営する国内最大級の電子チラシサービス「Shufoo!(シュフー)」が、「Shufoo!」を利用する全国の男女を対象に実施した「年末年始の過ごし方」に関する意識調査 「家で過ごす時間」と「旅行」について
「家で過ごす時間」と「旅行」について

帰省については、実家に帰省しない人が65.3%。帰省すると回答した人も、「両親、親戚ともに高齢のため、自身がコロナだったらと考えると帰省していいものかと悩む」と、実際に帰省するかどうかはまだ判断できない人もいる。

凸版印刷グループ会社のONE COMPATH(ワン・コンパス)が運営する国内最大級の電子チラシサービス「Shufoo!(シュフー)」が、「Shufoo!」を利用する全国の男女を対象に実施した「年末年始の過ごし方」に関する意識調査 帰省について
帰省について

年末年始を通した出費については、「1万円未満」が26.5%。2019年と比較して12.2ポイント増えた。「1~3万円未満」が33.3%で2019年比で1.0ポイント増だった。一方、「3~5万円未満」(2019年比5.1ポイント減)、「5~10万円未満」(同6.0ポイント減)、「10~20万円未満」(同1.9ポイント減)はいずれも減少した。

2020年の年末年始を通した出費額は高予算帯が減少し、低予算帯が増加傾向にある可能性があり、例年より出費が減る人が多いと予想される。

凸版印刷グループ会社のONE COMPATH(ワン・コンパス)が運営する国内最大級の電子チラシサービス「Shufoo!(シュフー)」が、「Shufoo!」を利用する全国の男女を対象に実施した「年末年始の過ごし方」に関する意識調査 年末年始の出費について
年末年始の出費について

年末年始を通した最も高い出費は、1位「お年玉」、2位「おせち料理」、3位「帰省の交通費」、4位「初売りセール」、5位「年末・歳末セール」。上位5位のうち、2019年と比較して増加したのは「おせち料理」(4.2ポイント増)のみ。6位以下では、「お酒」「肉」「寿司」「福袋」「カニ」「衣料品」が増えている。外出自粛やそれに伴う出費額の減少傾向によって、食品に関する支出が高まると考えられる。

凸版印刷グループ会社のONE COMPATH(ワン・コンパス)が運営する国内最大級の電子チラシサービス「Shufoo!(シュフー)」が、「Shufoo!」を利用する全国の男女を対象に実施した「年末年始の過ごし方」に関する意識調査 年末年始で出費が増えそうなものについて
年末年始で出費が増えそうなものについて

調査概要

  • 調査エリア:全国
  • 調査対象者:「シュフーポイント」会員(全年齢層の男女)
  • サンプル数:合計有効回答サンプル数 1万4424人
  • 調査期間:2020年10月28日~11月4日
  • 調査方法:インターネットリサーチ

コロナ禍でEC需要増加、年末年始もEC利用が進む?

ジェーシービー(JCB)とナウキャストは9月に発表した国内消費指数「JCB消費NOW」の動向によると、デジタル消費の「EC」や「コンテンツ配信」はコロナ前に比べて大きく消費が伸長。新型コロナウイルス感染拡大後の2020年6月~8月と2019年6月~8月の「EC」を年齢別に比較すると、全世代で消費行動のデジタルシフトが起きている。

コロナ前のEC前年比(年齢別)
コロナ前のEC前年比(年齢別)
コロナ禍である6~8月のEC前年比(年齢別)
コロナ禍である6~8月のEC前年比(年齢別)

総務省が実施している「家計消費状況調査」では、2020年5月度のネットショッピング利用世帯(2人以上の世帯が対象)の割合が初めて5割を突破。新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言が発出され、巣ごもり消費ニーズが高まり、ネット通販を利用する世帯が急増した。

総務省が公表した「家計消費状況調査(2020年5月分)」 ネットショッピング利用世帯の割合の推移
ネットショッピング利用世帯の割合の推移(2020年5月分まで)

こうしたことを踏まえると、2020年の年末年始はネット通販を利用する世帯が例年よりも大幅に増える可能性が高い。

この記事をシェアしてほしいタヌ!

人気記事トップ10

人気記事ランキングをもっと見る

企画広告も役立つ情報バッチリ! Sponsored

「声のする方に、進化する。」会社全体最適を目標とするワークマンの「補完型EC」 が実践する「レビューマーケティング3.0」とは? 12月17日 7:00 「所有から利用へ」の潮流をAIで勝ち抜く。事例で学ぶレンタル・リユースビジネスの成功法則とEC構築術 12月16日 7:00 「サムソナイト」「グレゴリー」のEC改善事例。CVR改善+購入完了率が最大45%増の成果をあげたアプローチとは 11月12日 7:00 スマホゲーム「モンスト」ファンがお得にアイテムを購入できる「モンストWebショップ」はなぜ「Amazon Pay」を選んだのか。導入効果+UI/UX向上に向けた取り組みを聞いた 10月30日 7:00 アンドエスティが「3Dセキュア2.0」の超効率的運用に成功したワケ。オーソリ承認率大幅改善、売上アップにつながった不正対策アプローチとは? 10月28日 7:00 EC業界で市場価値を最大化する――「全体を見渡せる人材」になるためのキャリア設計 10月27日 7:00 転売ヤーが引き起こすEC市場の混乱に立ち向かう! Shopifyパートナー・フラッグシップが提案する最新対策 9月29日 8:00 14か月で累計売上30億円超え。 韓国のネイルブランド「ohora」の急成長を支えたEC戦略とは 9月22日 8:00 生成AI検索が変える消費者の購買行動。UGC活用でサイト流入を最大化する 9月10日 8:00 ほしい商品が見つからないイライラを解消し、CVRを向上! 検索機能強化と顧客満足度アップを実現するBtoB-ECサイト改善のポイントとは? 9月9日 7:00