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単品通販(D2C)で売り上げと利益を上げるには、LTV(ここで言うLTVは年間購入単価を指す)の最大化がすべてと言っても過言ではない。なぜなら、初回申し込みをきっかけとして、中長期的に利益を出す単品通販(D2C)は、「1人のお客さまにいかに多く、長く買ってもらうか」が成功のカギだからだ。

そこで本コラムでは、LTV最大化を実現するための10のテクニックを伝授したい。中には地味なものもあるが、これらすべてをちゃんと実行すれば、間違いなくLTVは上がる!

① 「ツーステップマーケティング」でLTVが上がる

単品通販(D2C)でLTVの最大化を実現するには、定期コース(サブスクリプション)を中心としたビジネスモデルを構築することが大前提。単品通販(D2C)には「ワンステップマーケティング」と「ツーステップマーケティング」の2つのビジネスモデルがある。

「ワンステップマーケティング」とは、新規のお客さまに対し、いきなり本商品の定期コース(サブスク)をオファーするビジネスモデルである。一方、「ツーステップマーケティング」とは、無料モニターや500円モニターを入口として、まずは見込み客を集め集めた見込み客を本商品の定期コース(サブスク)に引き上げるビジネスモデルである。

ツーステップマーケティングの例1

「ツーステップマーケティング」のメリットは、いきなり値段の高い定期コース(サブスク)を売るよりも、はるかに多くの見込み客を集められることだ。しかも、その見込み客は、モニター商品を使って気に入ってから本商品の定期コース(サブスク)を申し込むので、他社商品に浮気する可能性が低く、定期コース(サブスク)の継続率も高い。

ツーステップマーケティングの例2

言ってみれば、「ワンステップマーケティング」は合コンで知り合った女性に即日プロポーズするようなものであり、「ツーステップマーケティング」は合コンで知り合った女性をまずはデートに誘うようなものである。いきなり結婚よりまずはデートを申し込んだ方が成功する確率が高いし、結婚した後も圧倒的に長続きする可能性が高い。

ズバリ、定期(サブスク)件数が最大化し、LTVも最大化する「ツーステップマーケティング」は、単品通販(D2C)における最高のビジネスモデルなのである!

② 支払いの頻度を下げるとLTVが上がる

最近、売れるネット広告社のクライアントで成功事例が相次いでいるLTV向上施策が、「3か月おまとめコース」である。これまであらゆるクライアントでA/Bテストを繰り返した結果、ツーステップマーケティングの場合、ランディングページで無料モニターや500円モニターをオファーし、申込確認画面で本商品の定期コース(サブスク)へのアップセルをオファーするとコンバージョン率とアップセル率が最大化することが判明している。

そして、申込完了画面で3か月分の商品を3か月ごとにまとめてお届けする「3か月おまとめコース」をオファーすると、LTVはさらに上がる。

「3か月おまとめコース」の例

お客さまが定期コース(サブスク)の解約を考えるのはどのタイミングだろうか? そう、次の商品が届く(=支払いが発生する)前のタイミングである。つまり、お客さまがお金を払う頻度を減らすことが解約を考えるタイミングを減らすことにつながり、結果としてLTVが上がるのだ!

年間でみると、1か月に1回商品をお届けする通常の定期コース(サブスク)に比べ、「3か月おまとめコース」の場合、商品のお届け回数(=お客さまが商品代金を支払う回数)は3分の1に減る。それにより「3か月おまとめコース」にすると、通常の定期コース(サブスク)に比べLTVが約1.5倍上がるのである!

毎月支払いと「3か月おまとめコース」の比較

③ 解約受付を電話のみにするとLTVが上がる

LTVを最大化するには、解約の受付方法も重要である。しかし、ネットで受け付けていたら、気軽に解約されてLTVが下がってしまう……。ズバリ、LTVを最大化するためには、定期コース(サブスク)の解約受付は電話のみにするべきだ!

定期コース(サブスク)の解約受付を電話のみにするというテクニックは、中小はもちろん大手の通販(D2C)会社も実践している。売れるネット広告社の調査では140社中90社以上、つまり6割以上の単品通販(D2C)会社が、定期コース(サブスク)の解約受付を電話のみにしているのである。

ネットユーザーは電話が嫌いな人が多いので、解約受付を電話のみにするだけで心理的ハードルが上がり、解約しにくくなる。何よりも、解約受付を電話のみにすることで、コールセンターのオペレーターがお客さまと直接コミュニケーションを取ることができ、解約を阻止できるのが一番のメリットである。

「解約したいです」というお客さまの申し出に対し、オペレーターが「差し支えなければ解約の理由をお聞かせいただけますか?」と返し、商品が余っていることが理由であれば解約ではなく休止の提案、商品の使用感や効果が理由であれば、より効果が実感できる使い方を説明したり、よりお客さまに合った別の商品を提案したりすることもできる。

④ サプライズプレゼントをするとLTVが上がる

定期コース(サブスク)の継続回数を増やしてLTVを最大化するためには、サプライズプレゼントも効果的だ。単品通販(D2C)の定期コース(サブスク)の解約は3回目~4回目が多い。そこで、3回目お届けと4回目お届けの間に、「定期(サブスク)継続のお礼」としてサプライズプレゼントを送るのである。

これも恋愛にたとえるとシンプルで、倦怠期を迎えたカップルでも、片方がサプライズのプレゼントをすれば、少しは別れを引き延ばせる可能性が高い。それと同じで、サプライズプレゼントを用意してお客さまの心をつかむことにより、定期コース(サブスク)の継続回数も増え、LTVが上がるのである!

ポイントは、定期(サブスク)商品とはあえて別に送ること。商品と一緒に送るとせっかくのプレゼントの効果が半減するので注意してほしい。

⑤ 決済方法をクレジットカード払いに変更させるとLTVが上がる

定期コース(サブスク)を利用しているお客さまのLTVが最大化する決済方法は、クレジットカード払いである。後払いや代引きに比べ、お金を払っている感覚が薄れるクレジットカード払いでは、定期コース(サブスク)の継続率が約1.5倍アップする。そのため、定期コース(サブスク)を継続中のお客さまには、できるだけクレジットカード払いを選んでもらうことが重要だ。

ただし、絶対に初回申込時からいきなりクレジットカード払いに誘導してはいけない! なぜなら、ランディングページのコンバージョン率が最大化する決済方法は後払いであり、クレジットカード払いをデフォルトにすると、コンバージョン率が下がってしまうからだ。同様に、アップセルページでクレジットカード払いをおすすめすると、アップセル率が下がってしまう。

そこで、ランディングページでは「後払い」をデフォルトの決済方法として設定しておき、定期コース(サブスク)に申し込んでくれたお客さまに対し、後日フォローメールで「決済方法をクレジットカード払いに変更しませんか?」とおすすめするようにしよう。すでに申し込みが確保できている申込完了画面で、クレジットカード払いへの変更を促す方法も有効だ。

クレジットカードケッサイへの変更オファーの例

いずれの場合も、追加の割引をする、送料を無料にする、粗品をプレゼントするなど、クレジットカード払いに変更してくれたお客さまへの追加の特典を用意すると、多くのお客さまがクレジットカード払いに変更してくれる。

⑥ 「6か月継続」を訴求し続けるとLTVが上がる

お客さまに長く定期コース(サブスク)を続けてもらうためには、「6か月継続」を訴求することも意外と重要である。どういうことかというと、申込完了画面やサンクスメール、商品お届け時の同梱物などに「より効果を実感していただくために、最低でも6か月以上続けることをおすすめしています」と徹底的に記載するのだ。

繰り返し「6か月」「6か月」と伝え続けることで、お客さまは「効果を実感するまで気長に続けよう」という気持ちになる。シンプルな施策だが確実にLTVが上がるので、騙されたと思ってやってみてほしい。

6が月継続の訴求例

⑦ 「余っている」にうまく対応するとLTVが上がる

弊社が調べたところ、定期(サブスク)の解約理由トップ3は、1位「商品が余っている」(65%)、2位「体(肌)に合わない」(25%)、3位「経済的・家族理由」(10%)であった。

「商品が余っているから解約したい」というお客さまの申し出に対し、ダメな単品通販(D2C)会社は「では、商品がなくなったらまたご連絡ください」と解約を受けてしまう。

一方、勝ち組の単品通販(D2C)会社は、機械的に解約を受けず、何個余っているかを確認する。お客さまが「3個(3か月分)余っている」と言えば、「では、3か月間お休みして、4か月後にまたお届けいたしますね」と切り返すのである。「商品が余っている」ことを理由に解約を申し出たお客さまには、①解約ではなく休止にもっていくこと、②再開の約束を取り付けることを徹底しよう。

一時休止を提案したが、それでも解約してしまったお客さまに対しては、何個余っているかをデータベースに記録した上で、商品がなくなる頃に再開を促すメールとDMが自動的に発送されるようにしておこう。もちろん、商品を余らせないようにするために、正しい使用量や毎日使い続けることの大切さを伝え続けることも大事である。

⑧ 継続中のお客さまの喜びの声を伝えるとLTVが上がる

お客さまに長く継続してもらうためには、売り込みを目的としないCRM、つまり「売らないCRM」によって長く続けているお客さまの喜びの声を徹底的に伝えるようにしよう。長く続けているお客さまの声を紹介することで、定期コース(サブスク)に入ったばかりのお客さまも「使い続けることでより良くなる未来」を想像することができ、継続へのモチベーションが高まる。

具体的には、定期コース(サブスク)に入ったお客さまに対し、「半年以上継続しているお客さまの喜びの声特集」といったフォローメールやDM を送ったり、同梱物を入れたりするのである。ここでのポイントは、あくまでもお客さまとのコミュニケーションを目的とすることだ。

⑨ やめてしまったお客さまの後悔の声や失敗例を伝えるとLTVが上がる

商品を長く使っているお客さまの喜びの声を伝えるのも効果的だが、使うのをやめてしまったお客さまの後悔の声や失敗例を伝えるのも効果的である。例えば「〇〇美容液を使わなくなって2か月後、シミが増えてきました」「他社製品に浮気したものの、効果が実感できず、また〇〇化粧品に戻ってきました」といったコメントをフォローメールや同梱物で紹介するのだ。

他のお客さまの喜びの声を伝えてより良い未来を想起させる一方で、後悔の声や失敗事例を通して、「この商品は続けた方が良い」という印象を与えることで、LTVはさらに上がるのである!

⑩ フォローメールを構築するとLTVが上がる

売り上げと利益を上げて大成功している勝ち組通販(D2C)会社は、LTVを上げるためのフォローメールの仕組みを構築している。具体的には、定期コース(サブスク)に申し込んでくれたお客さまへ、毎月自動的にフォローメールが送られるよう設定し、正しいスキンケア方法や企業理念、より効果的な商品の使い方、お客さまの声、よくある質問、定期コース(サブスク)継続への感謝などを伝えるのである。

ここでのポイントは、商品リンクを羅列した宣伝臭い内容にするのではなく、あくまでもお客さまとのコミュニケーションを取るための読み物としてのメールにすることだ。売り込みを目的としないメールによって、お客さまに「あなたは正しい判断をしましたよ」「あなたのことが大好きです」と伝えよう。

フォローメールの例
◇◇◇

ズバリ、単品通販(D2C)の本質は、初回申し込みをきっかけとして半永久的にお客さまとリレーションを取り続けることである。そういう意味で、単品通販(D2C)は恋愛や結婚によく似ている。ところが、世の中の単品通販(D2C)会社は、定期コース(サブスク)に申し込んでもらおうと、お客さまを必死であおり、説得するのに、お客さまが定期コース(サブスク)に申し込んだ瞬間、毎月淡々と商品を送り続けるだけになってしまっている会社が多い。

結婚前は必死でアプローチしてきた男性が、結婚した途端にコミュニケーションをないがしろにし始めたらどうなるだろうか。その夫婦には短期間で別れがやってくるだろう。私自身、結婚のLTVが20年を迎えたが、それは日頃からコミュニケーションを取り続けてきたからこそだと思っている。

単品通販(D2C)においても、「釣った魚にエサはやらない」という態度ではダメで、あの手この手でお客さまとコミュニケーションを取り、感謝の気持ちや、お客さまの人生をより良くする情報を地道に伝え続けなければならないのである!

今回ご紹介したテクニックの中には、地道で時間のかかる施策もあるが、これらがプラスのスパイラルを生み出すようになると、どんどんLTVが上がり、売り上げと利益も右肩上がりに伸びていくはずだ。単品通販(D2C)で大成功したい事業者の方は、今日から本気で取り組んでほしい!

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加藤 公一 レオ

株式会社 売れるネット広告社 代表取締役社長CEO

1975年ブラジル・サンパウロ生まれ、アメリカ・ロサンゼルス育ち。

西南学院大学経済学部卒業後、三菱商事株式会社に入社。その後、Havas Worldwide Tokyo、株式会社ADKホールディングスにて、一貫してネットビジネスを軸としたダイレクトマーケティングに従事し、担当した全てのクライアントのネット広告を大成功させる。

その実践経験とノウハウをもとに、ネット広告のレスポンスを確実にアップさせてしまうため、クライアント企業から『レスポンスの魔術師』との異名をとる。「やずやベストパートナー賞」受賞。「Webクリエーション・アウォード Web人貢献賞」受賞。「EYアントレプレナー・オブ・ザ・イヤー ジャパン九州地区」受賞。広告・マーケティング業界のオリンピック「アドテック」で3年連続人気スピーカー1位。

「全日本DM大賞最終審査員」や「米国 International ECHO Awards審査員」、「九州インターネット広告協会の初代会長」も務めた。著書に『単品通販“売れる”インターネット広告』(日本文芸社)、『100%確実に売上がアップする最強の仕組み』(ダイヤモンド社)、『伝説のEC猫レオレオ 売れるネットショップ繁盛記』(impress Digital Books)。

単品通販(D2C)のネット広告の費用対効果を最大化するクラウドサービス『売れるネット広告つくーる』を監修。

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