DearOneが大幅改善した公式アプリ開発サービス「ModuleApps2.0」の提供を開始。前バージョンとの違いとは?
NTTドコモのマーケティング分野における新規事業型子会社DearOne(旧ロケーションバリュー)は、公式アプリ開発サービス「ModuleApps(モジュールアップス)」を大幅に改善した「ModuleApps2.0(モジュールアップス ニーテンゼロ)」の提供を開始した。
「ModuleApps2.0」の特徴
「ModuleApps2.0」は、企業や自治体を対象とした公式のアプリ開発サービス。機能モジュール(テンプレート)から必要なものを選択してアプリに組み込むだけで、自社の公式アプリを短期間・低価格で開発できる。
今回、次の4つの改善を行った。
①標準機能モジュールを一新
「ModuleApps」は、アプリに必要な各機能を部品(モジュール化)し、そのモジュールを組み合わせることで低価格、短納期でアプリを開発できるサービスだった。
「ModuleApps2.0」は基本設計思想を受け継ぎ、標準機能モジュールをベースにアプリの開発が可能で、大規模な開発を行わずに必要な機能をすぐにアプリへ実装可能。また、現在の市場ニーズに合わせて標準機能モジュールを一新し、新規モジュールも追加した。
主な新規モジュール
- アプリ内メッセンジャー:ユーザーの属性や行動に基づいて、アプリ内でメッセージを発信できる。予約配信、セグメント配信が可能
- ARメジャー:スマートフォンのAR機能を活用して家具や家電の大きさを計測し、メモや画像をスマートフォンに保存する
②他のマーケティングソリューションとの連携
「ModuleApps2.0」は標準機能モジュールをベースとしたアプリ開発を行うが、より柔軟なデザイン・機能のカスタマイズが可能になった。特に、他のマーケティングソリューションが提供するソフトウェア開発キットを実装することが容易になった。
また、ユーザーの管理単位をアプリIDではなく個人ID単位に変更したことで、会員システムなどと連動させた場合に、個人単位で管理できる。すでに企業で利用している会員システムやWeb接客などのデジタルマーケティングソリューションとアプリを連携させた統合的なマーケティングが実現可能になるという。
③ユーザー行動分析ツール「Amplitude」を標準搭載
アプリ上でのユーザー行動を精緻に把握するため、米国の行動分析ツール「Amplitude」を標準搭載した。
これにより、アプリに新しく実装した機能の利用状況、クーポンの利用状況などアプリ上でのユーザーの行動をダッシュボードで簡単に分析できるようになった。また、ユーザーセグメントごとに分析できるため、施策結果を次のアプリ改修に生かすことも可能。
④伴走型サービス
DearOneはこれまで多くの有名企業のアプリ運用を支援している。その知見を結集し、アプリ経験豊富なカスタマーサクセスによるアプリ伴走コンサルティングをサービスメニュー化した。
ユーザーの利用状況のレポーティング、コンテンツの内容を含めたアプリ運用改善の提案、アプリ業界の最新情報の提供、今後の機能追加方針についてコンサルティングを行い、企業とともにアプリの成長をめざすという。
「ModuleApps2.0」提供の背景とは
DearOneは「ModuleApps」の提供を通じて、数多くの企業・組織の公式アプリ開発・運用を支援している。公式アプリの普及率が高まり、DearOne調べでは、飲食・小売・消費者サービス分野の売り上げ上位100社のうち、83%の企業が公式アプリを所持しているという。
また、「ModuleApps」を通じて寄せられるアプリに対する要望が「アプリのダウンロード数をどうやって増加させれば良いか」「アプリで配信するクーポンの活用率を上げたい」「アプリから店舗・ECへの送客状況を把握したい」など運用に関する内容が増えていたという。
こうした状況を受け、さらにサービスを進化させた「ModuleApps2.0」を提供を決定した。