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富士経済は11月10日、2021年の国内化粧品市場規模は前年比3.3%増の2兆8415億円になる見通しだと発表した。2020年の国内化粧品市場は、前年比14.5%減の2兆7502億円だった。

2021年は2020年と比較して百貨店などの商業施設の営業状況が改善、ワクチン接種が開始されたことから外出機会が増加しており、前年比3.3%増が見込まれる。

富士経済が発表した2021年の国内化粧品市場規模
国内化粧品市場規模について

高価格帯化粧品

近年、スキンケア、メイクアップで若年層の需要を取り込むなど、堅調に市場を拡大。だが、2020年はインバウンド需要の消失、主要チャネルである百貨店、化粧品店の休業を受け、前年を大きく下回った。景況悪化により低・中価格帯へシフトする品目もあった。

一方、“おうち美容”への関心は上昇。スキンケアやヘアケアの予算を増やす消費者が拡大し、事業者は新たな需要を取り込んでいる。2021年はインバウンド需要の回復は期待できないものの、ポイントメイクなど前年は大幅に縮小したカテゴリーが反動で伸長すると見込まれる。

中価格帯化粧品

2020年、在宅時間の増加により通販で実績を伸ばすブランドがあった。景況悪化による高価格帯からのシフト、スキンケアでは在宅時間の増加によりスキンケアステップを見直す消費者が増え、スペシャルケアの需要が高まった。ただ、制度品系マスブランドのインバウンド需要の消失により市場は縮小した。

低価格帯化粧品

2020年、シートパックやサンスクリーンのインバウンド需要が消失。消費者のパーソナルユース志向が強まり、ヘアケアなどで中・高価格帯へのシフトが進み、市場は前年比13.1%減。

一方、マスク着用やストレスなどにより毛穴の開きやニキビなど肌悩みが生じやすい環境になったことで、低価格帯の中でもより高単価なスキンケア商品などは好調。2021年以降、市場は微増で推移すると見られる。

スペシャルケア

近年、シワ改善効果・効能のある医薬部外品による需要喚起やインバウンド需要の取り込みにより市場を拡大してきた。2020年はインバウンド需要の消失や百貨店、化粧品店の休業により、カウンセリングの機会が減少したことから実績を落とすブランドが多く見られ、市場は前年比2桁減となった。

一方、在宅時間の増加で、スキンケアに時間をかける消費者が増えたことからブースター、マスク着用やストレスなどによる毛穴の目立ちに対応した美容液ブランドが好調。2021年はインバウンド需要の大きかったパックの需要回復は鈍いものの、スポットケアや美容液はオンラインカウンセリングの導入が進んでいる。

また、2020年は不調だった美白訴求の商品も外出機会の増加に伴い需要が回復することから、市場拡大が予想される。

調査概要

  • 調査方法:富士経済専門調査員による参入企業および関連企業・団体などへのヒアリングおよび関連文献調査、社内データベースを併用
  • 調査期間:2021年6~8月
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石居 岳

石居 岳(いしい・がく)

フリーライター、ジャーナリスト。

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