全国157社の業歴(平均年齢)は34.1年。100年超の企業は4559社で約0.3%
東京商工リサーチは9月12日に発表した「企業の平均年齢」の調査結果によると、2021年の国内157万社の平均年齢(業歴)は34.1年だった。2019年は33.8年、2020年は34.2年で、コロナ禍の2021年は前年から0.1年短くなった。
34年を境に平均年齢がほぼ一定なのは、休廃業・解散(2021年は4万4377件)や倒産(同6030件)で市場から退場する企業数に対し、新設法人数が14万4622社(2021年)と大きく上回っていることが主な要因となっている。
創業・設立から11年以上50年以下が約7割(構成比69.2%)を占めており、100年超の企業は4559社で全体の0.29%、1000社に3社の割合だった。
産業別で見ると最長は製造業の42.1年。卸売業が39.6年、小売業が38.4年で続いた。情報通信業は23.1年、サービス業他は28.4年。最長と最短の差は19年だった。
各産業のレンジ別構成比は、半数の5産業で31-40年、3産業で11-20年が最多だった。運輸業は41-50年のレンジが16.8%が最多。100年超は、産業別の構成比で小売業が最多の37.1%で、製造業20.2%、卸売業12.1%、サービス業他12.0%、建設業7.7%と続いた。最も少ないのは情報通信業の0.4%。
地区別では、中部が36.2年、北陸が36.1年と長く、最短は九州の32.7年。都道府県別では、最長が長野県の38.7年、最短が沖縄県の27.4年。平均年齢は、地場産業の基盤や歴史的な背景など、地域経済の特性を反映する一方、人口の増減率との関連性も見られる。
2021年の倒産企業の平均寿命は23.8年で、平均年齢とは10.3年の差があった。近年は代表の高齢化、事業承継の遅れなどを背景に、老舗企業の倒産比率も上昇傾向にある。
東京商工リサーチは、企業は黎明期から成長期、安定期の節目となる20年、30年の壁を乗り越えることができるかがターニングポイントになりそうだと分析している。
調査は、東京商工リサーチの企業データベース収録の157万社(2021年末時点)の年齢(業歴)を抽出して分析した。