「ロハコ」で酒類のECを本格化、アスクルが酒類EC会社を買収

アスクルは酒類のEC会社を買収し、酒類のECを「ロハコ」で本格的に展開

瀧川 正実

2014年4月15日 12:35

アスクルは酒類のECを本格的に始める。酒類のECや店舗販売を手掛ける昌利の発行済株式を7月1日付で取得、100%子会社化して翌日2日に吸収合併する。アスクルとヤフーが共同で運営している個人向けECサイト「ロハコ」は酒類を扱っているものの、大手ビールメーカーを含め取り扱い点数が少ない。昌利が抱えるメーカーや酒蔵との仕入れルートを活用し、酒類の販売を強化する。アマゾンも4月8日に直販での酒類の取り扱いを始めており、アルコール飲料のECの競争が激化しそうだ。

昌利は1986年設立で、酒類の店舗販売、EC、宝くじ販売事業を手掛けている。全社売上高は13億4900万円で、13年8月期における酒類販売事業の売上高は6億3300万円。

7月1日に酒類販売事業以外の事業を吸収分割で別会社に承継。その後、酒類販売事業のみとなった昌利の株式をアスクルが取得し、子会社化する。翌2日、昌利を吸収合併し、酒類販売事業のみを取り込む。株式取得額は非公開。

アスクルとヤフーが運営する「ロハコ」は現在、ビールやワイン、日本酒、焼酎などを扱っているが取り扱い点数が少ない。大手ビールメーカーや全国の酒蔵との取り引きがある昌利の流通網を取り込み、酒類のECを拡充する。

酒類のECを巡っては、アマゾンが4月8日に「お酒ストア」を開設。ワイン、日本酒、焼酎、スピリッツ、ビールなどの直販に乗り出した。直販部門では5000種類以上が追加され、出店部門合わせて合計15万種類以上の酒類を取り扱う日本最大級の品を揃えている。

担当編集者のコメント

「どうしてアマゾンに酒類販売事業免許が下りたのか。やはり販売力を無視できなかったのか」。

先日、複数のEC事業者とこんな会話を交わしたことを思い出した。酒類は型番商品のように商品名で検索されたり、価格比較がされやすいため、圧倒的な資本力を持つ大手企業が有利になる。4月8日にアマゾンが酒類の直販を開始し、今回は「ロハコ」が酒類に本格参入。酒類のECを手掛けるEC企業にとっては大きな脅威だろう。

今後、こうした大手と同じ土俵で戦う企業はどうすればいいのか。酒蔵との関係を強化して「ここでしか手に入らない」といったブランディングや付加価値の提供などが求められるようになる。

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