2年半は買取通販の全作業を1人で。今は25人体制に拡大したブックスドリームの成長事例
大学受験用の赤本など、学習参考書の中古販売を行っているブックスドリームは、アマゾンでの販売開始から2年半、井上聖也社長1人で事業を展開していた。現在は25人を雇う規模にまで事業は拡大。1人の運営体制でも売り上げを伸ばすことができたのは、Amazonを利用していたからだという。起業から現在までのことを井上社長に聞いた。
Amazonは販売方法がシステム化され、1人での効率運営は可能
――学習参考書の中古書販売を始めた経緯を聞かせてください。
最初は個人でインターネットの中古書販売を始めたのですが、手応えと、自分のアイデアが生かせる仕事だと気付き、本格的な事業化に踏み出しました。
学習参考書に絞ったのは、多くの中古書店があるなかで差異化が図れると考えたこと。それから、少しでも人の役に立てる仕事がしたいという気持ちもありました。中古書には、物を大切にする気持ちがありますし、参考書が安く手に入れば、お金があまりなくても勉強しやすいのではないかと考えました。
――Amazonで販売しようと思ったのはなぜですか。
そもそも事業化しようと考えた時点で、すでにAmazonでの販売を中心に考えていました。Amazonは売れ行きが良いという評判は聞いていましたし、ビジネスモデルが明確で、販売方法がシステム化されていますから。1人でも効率的に販売ができると考えたのです。現在のようにスタッフの人数が増えても、データ入力や、発送作業などは作業分担もしやすいので、スムーズに対応できています。
――法人化したのはどのようなタイミングでしたか?
中古書の販売を事業化してから、約2年半はほとんど1人で販売も買取も行っていました。最初は販売に慣れていなかったこともあり、お客さまへの対応などで戸惑うこともありました。しかし、お客さまからいただく要望や、知人からのアドバイスを参考に少しずつ問題を解決していきました。お客さまが求めていることを考えて、自分のアイデアを実践し、結果を出すことで得られる充足感があったので、続けることができたと思います。ただ、売り上げが伸びていくにつれ、市場の変化などに対応していくためには、1人では限界を感じ、組織化し、企業として体力をつけることが必要だと気付き、株式会社を設立しました。
――現在、高知県に倉庫を持たれているそうですね。
出身地の高知に倉庫を借りて、そこから発送作業を行っています。地方で働きたいと考えている方は多いですし、倉庫代なども含めて考えたら、場所や時間に関係なく販売できるインターネット通販は、地方の方が有利なのではないかと思います。労働日数や時間などは融通するようにして、パートの方が働きやすい環境を作るように心がけています。今後も社員と共に知恵を絞って、お客さまのご要望に応える販売を続けていきます。
事業者概要
販売サイト名:ブックスドリーム http://amzn.to/17TT8wo
本社所在地:大阪府大阪市
Amazonでの販売開始時期: 2010年3月
販売カテゴリー:中古書
利用サービス:Amazon出品サービス