ヤマト運輸が宅急便サービスの内容を変更。時間帯指定「12時から14時」は廃止、「19時から21時」を新設
ヤマト運輸は「12時から14時」の配送時間帯指定を廃止するなど、宅急便のサービス内容を変更する。
当日の再配達締め切り時刻の変更
当日の再配達の依頼を受け付ける当日の締め切り時刻を変更する。開始日は4月24日(月)から。
セールスドライバーとサービスセンターは従来の20時から19時までに変更。再配達自動受付(従来は20時まで)とインターネット(同19時40分まで)は18時40分とする。
配送配達時間帯の指定枠の変更
「12時から14時」の時間帯指定を廃止。また、「20時から21時」の時間帯指定を廃止し、「19時から21時」の時間帯指定を新設する。
指定可能な時間帯は6区分だったが、変更後は5区分となる。6月中にスタートする。
サービス内容変更の背景
ヤマト運輸は、ECの拡大により物量が増加する一方、労働人口の減少などにより労働需給は逼迫、厳しい経営環境が続いていると説明する。
労働力確保に向けて職場環境を改善、社員の新しい働き方を創造するために、「働き方改革室」を本社内に新設(2月1日)。全社をあげて働き方改革を推進しているという。
社員の法定休憩時間の適切な取得、勤務終了から翌日の始業までの間に一定時間のインターバルを設ける制度の確立など、社員が働きやすい環境を構築するため、サービス内容の変更を決定したとしている。
ヤマト運輸の配送を巡る現在の環境
ヤマトホールディングスが3月6日に発表した2017年2月度の小口貨物取扱実績(宅急便・クロネコDM便)によると、2016年4月~2017年2月の宅急便取扱個数(累計)は17億1226万個(前年同期比8.0%増)。
11か月累計で、過去最高だった2016年3月期の取扱個数17億3126万個(12か月累計)に迫る数値となっており、2017年3月期は過去実績を大きく上回る18億7000万個の取扱個数を見込んでいる。
配送個数が伸びている一方、取扱個数の過去最高を記録した2016年3月期は、宅急便単価が大きく下落。2015年3月期の595円から578円まで落ち込み、2017年3月期は556円まで下落すると予想している。