EC企業と大手小売のタッグが本格始動、大都とカインズが共同販売などで業務提携
共同仕入れ、共同販売、売り場のコラボレーションの3点が主な業務提携の内容
DIY用品のECを手がける大都とホームセンターチェーン「カインズホーム」のカインズによるEC企業と大手小売りの協業が本格始動する。
大都とカインズは2016年9月、DIYによるライフスタイルの提案を強化し、DIYを文化として根付かせることを目的に業務提携を発表。今後、共同での商品仕入れ、販売、売場連動などに取り組むとしていた。
業務提携の内容は主に3点。
- 共同仕入れ
全国に200店舗以上を構えるカインズの販売網、大都が扱うDIY商材の専門性を両社間で共有し、メーカー製造商品の共同仕入れの調整を進める。両社の品揃えを拡充し、ユーザーの買い物の利便性を高めることをめざす。大都は大量仕入れによる価格競争力のUPに期待する - 共同販売
現在、両社がそれぞれ開発しているオリジナル商品を、それぞれの販売網で展開している。顧客層の広がりに貢献しており、今後もアイテム数を増加していく。たとえば大都ではカインズが開発したバッテリー「e-cycle(イーサイクル)」シリーズをECサイトで販売。カインズは大都が開発した家庭用デザイン溶接機「sparky(スパーキー)」を店舗を中心に販売している
- 売り場のコラボレーション
2017年4月以降、カインズの新規出店店舗で、DIY商材の売り場や工房などの空間を、大都がプロデュースする。DIY初心者から上級者にも対応するトータルサポートを提案。大都が得意とする体験などのコミュニティノウハウをカインズで展開する
大都の主力事業はECだが、日本初というDIYのアパレルブランド「DIY FACTORY IDY(アイディ)」の開発など、EC企業からモノ作りも手がけるSPA(製造小売)型企業への転換を進めている。
課題となっていたのが1社単独での販売網、生産ロットの限界。大都はカインズとの連携でこうした課題を解決。カインズは大都が得意とするDIY商材の拡充、コミュニティノウハウを店舗にも活用していく。
今回の業務提携を進めていた大都の山内拓也取締役は次のようにコメントしている。
業務提携の本格展開は拓ちゃんにとって、とっても嬉しいこと。
ECとホームセンターという枠を超え、今回の小売事業者同士によるタッグが実現したのは、「何を為すか」を決め、それを「誰と為すか」を決めたから。
法人も人も同じで、多くの人と出会いがあったからこそ実現できた。ありがとうの感謝、ドキドキ・ワクワクをお客さまに提供することをめざしていく。
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