配送コストは3人に1人が「意識しない」、宅配便に関するネット通販利用者の意識調査
通販・EC利用者の3人に1人は「配送にかかる労力やコスト(距離や再配達)」を意識していない――。
企業間取引を支援する情報プラットフォームなどを提供するプラネットがこのほど実施した「宅配便に関する意識調査」によると、通販・EC利用者の約35%は配送にかかる労力やコスト(距離や再配達)を意識しておらず、若い世代ほど配送コストを軽視する傾向が高いことがわかった。
「あなたはインターネットや通信販売を利用する際、宅配にかかっている労力やコスト(距離、再配達)を意識していますか」と質問したところ、「意識している」と答えた人は64.3%だった(通販・EC利用者3232人が回答、男性は1932人、女性1300人)。
「意識していない」と答えた人は35.7%。年代別で集計すると、年代が上がるほど「意識している」と答えた割合が高くなる傾向が見られた。
「意識している」と答えた割合は、70代以上の男性は71.9%、60代女性と70代以上の女性は8割を超えた。一方、30代女性は60.7%にとどまり、30代男性は48.9%と5割を切っている。
男女別で「意識していない」と答えた割合は、男性が61.9%、女性は67.9%だった。
プラネットは次のように分析している。
若年層ほど、宅配便のコストをあまり意識せずにネット通販を利用する傾向があることがうかがえます。宅配便のなかった不便な時代を知る年代の人ほど、ネット通販の便利さ、宅配便のありがたみを身にしみて感じられるのかもしれません。
不在再配達で「コンビニ受け取り」は4.6%
配達時に不在で荷物を受け取れなかったときの対応では、「ドライバーに電話して再配達を頼む」が55.0%で最多。次いで「再配達受付センターに電話して再配達を頼む」が43.0%、「インターネットで再配達を頼む」が35.0%だった。
高齢者は「ドライバーに電話して再配達を頼む」、若年層は「インターネットで再配達を頼む」の比率が高い。
「最寄りの営業所・取扱所に受け取りに行く」は5.7%、「コンビニ受け取りを指定する」は4.6%にとどまっており、受け取り拠点を利用する消費者は多くない。
ただ、「コンビニ受け取りを指定する」は男女ともに30代が他の年代に比べて高く、1割を超えた。
不在の理由1位は「荷物の配達を知らなかった」
不在で宅配便を受け取れなかった理由の1位は「荷物の配達を知らなかった」が54.0%。2位は「時間指定ができなかった」(34.3%)、3位は「配達方法・時間の指定ができなかった」(23.6%)が続いた。
「時間指定の時間に帰宅できなかった」は20.7%、「急用ができて、指定時間に外出してしまった」は15.1%。宅配便が届くとわかっていても不在にしてしまった人も少なくない。
不在で荷物を受け取れなかった理由で「その他」と答えた人の自由回答では、「インターホンの音が聞こえなかった」「在宅していたのに不在通知が入っていた」など、在宅していたにも関わらず、不在扱いになってしまうケースも少なからずあった。
調査概要
- 調査機関:インターワイヤード株式会社が運営するネットリサーチ『DIMSDRIVE』実施のアンケート「宅配便」
- 期間:2017年3月24日~4月7日、DIMSDRIVEモニター3710人が回答