Eメールマーケティングで売上アップの可能性を最大限に高めるには、パーソナライゼーション、画像、生産性が鍵になります。

小売業界が大きな変革期にあることは間違いありません。

店舗内のカスタマーエクスリエンス、消費者の商品検索の仕方、購買方法が大きく変わっています。この大きな変化には、あらゆる商品をオンラインで探し、数回のクリックで購入することを可能にしたAmazon(アマゾン)の影響があります。

小売業の衰退が語られていますが、アメリカ商務省のデータによると、オンライン通販が小売の売上げ全体に占める割合はまだ9%。消費者はお店でもオンラインでも購入し、買い物が真にオムニチャネル化したといえるでしょう。

割引や送料無料の施策だけでは、もはや勝ち残っていけません。カスタマーエクスペリエンスで差別化し、競争していかなければいけないのです。

全米小売業のEC化比率:赤線:調整前/青線:調整後(編注:米国商務省の資料を編集部がキャプチャし、追加) https://www.census.gov/retail/mrts/www/data/pdf/ec_current.pdf

Eメール:機会と課題

Eメールは長い間デジタルマーケティングの中核を担い、ダイレクトマーケティングチャネルでは最も高いROIを生み出していました。競争の激しい小売業界のなかで、競合に勝つために必要な、説得力のあるパーソナルなカスタマーエクスペリエンスを消費者に届けるのに、Eメールは最も自然なチャネルだといえます

しかしながら、小売事業者が長年使ってきたメールマーケティングの戦術が効かなくなってきているのです。数多くのキャンペーン、ターゲティング、仕掛け作りに追われて、マーケターが手一杯になっています。さらに問題なのは、それらのメールマーケティングが、現代の消費者のニーズに応えられていないことです。

今回は、小売事業者がカスタマーエクスペリエンスと生産性の課題を解決し、売り上げとロイヤルティを高めるための3つのEメール戦略をご紹介します

1. パーソナルなカスタマーエクスペリエンスを提供してロイヤルティを高める

成功するロイヤルティプログラムにはEメールマーケティングが不可欠です。しかし、多くの小売事業者はロイヤルティの高い会員向けのEメールをカスタマイズしておらず、Eメールの効果を最大限に利用していません。Eメール使ってロイヤルティプログラム強化する方法をご紹介します。

購入金額と獲得ポイントをリアルタイムで見せる

複雑なルールや難解なポイントの使用方法では、ロイヤルティプログラムは成功しません。シンプルなルールにしましょう。Colloguy社の調査によると、消費者がロイヤルティプログラムを継続する一番の理由は、「わかりやすいから」です(81%)。

またEメールには最新のポイントを表示することが大切です。Eメール送信後にポイントを獲得した消費者がいるとしたら、メールが開かれた瞬間に新しいポイント数が表示されるようにしましょう。

リアルタイムでロイヤルティのステージを見せることで、次はどのステージに進むのかが消費者にもわかると同時に、現在のステージやポイントでどんな特典があるのかを伝えることができます

データを可視化して、顧客が理解しやすいようにする

インフォグラフィックスのようなデータの可視化は、マーケティングでもよく使われるようになってきました。グラフィックで見せる方が、顧客がとっつきやすく、内容もわかりやすいため、マーケティングに使われているのでしょう。SAGEの「Handbook of Political Communication」によると、人間の脳がビジュアルを理解するのにかかる時間は、0.1秒以下だそうです。

データを可視化して、Eメールマーケティングに取り入れた方がいいのは明確です。しかも、それほど手間がかかることではありません。

ユーザー発信のコンテンツを使って信頼性を高める

消費者はいまや、コンテンツを作る側です。ブランドへのロイヤルティを表現するため、大好きな商品やサービスの写真をインターネット上にアップしてシェアします。InstagramやYouTubeなどのSNSプラットフォームによって、デジタルコンテンツの量は爆発的に増えました

小売事業者は、TwitterやInstagramから選んだ投稿のライブフィードをメール内で見せることができます。製品を実際に利用している顧客を紹介することで、Eメールの信頼性がより高まります。

2. 販促Eメールにリアルタイムなパーソナライゼーションを取り入れて、売り上げをアップする

より優れた小売マーケティングのためには、パーソナライズされたカスタマーエクスペリエンスによって顧客の注意を惹きつけることが、驚くほど効果的です。

このパーソナルなカスタマーエクスペリエンスを提供することが、ほとんどのマーケターにとってプライオリティになっていますが、パーソナルなEメールを受け取っていると答える消費者は40%しかいません。リアルタイムなパーソナライゼーションでカスタマーエクスペリエンスを向上させる方法を紹介します。

ジオターゲティングや天気情報など、生活に根付いた要素を利用する

Eメールを開ける時に消費者がどこにいるかを知ったうえでコンテンツを提供すれば、より関連性が高く役立つ情報になるでしょう。Eメールをどこで開封したとしても、位置情報やその時の天気によってプロモーション情報を提供することができます。

メールのなかに、近くの店舗を示す地図やお店の営業時間を提供すれば、実店舗への送客にもつながります。

顧客のネット閲覧履歴やカート情報を活用する

顧客の嗜好はそれぞれ違います。サイト内での行動に基づいてEメールを出せば、コンバージョン率が飛躍的に高くなります。閲覧履歴やカート内に残された商品など、顧客の行動履歴を活用してEメールを作成すれば、それぞれの顧客にあった内容になるのです。

3. 少ないリソースでより多くのキャンペーン情報を送る

生産性向上は多くの小売事業者のマーケターにとって大きな課題です。少人数のチーム、タイトなスケジュール、限られたリソースという制約があるなか、すでにあるコンテンツを利用して簡単にすばらしいカスタマーエクスペリエンスを作り出す方法をいくつかご紹介します。

同じコンテンツを別の目的で使用する

Eメールマーケティングでは、人気のコンテンツを別の目的で使うことができます。たとえば、自社ブログを持っていたら、そのなかで最も人気の高いブログ記事を活用して新しい顧客にウェルカムEメールを出しましょう。ベストセラーや人気の高い商品について書いたブログがいいかもしれません。

メールを送る際に画像を忘れてはいけません。一貫性のあるブランド体験をしてもらうためにも、ウェブサイトに掲載している商品画像をプロモーションメール中に入れるのを忘れないでください。

タイムターゲティングを使う

タイムターゲティングを利用すれば、メール開封時間によって違うプロモーション内容を提供できます。送るメールは1つなので、マーケターの時間が節約されます。現在のプロモーション内容を反映しつつ、毎日の割引や特典を伝えるのに有効です。

タイムターゲティングを使えば、顧客がいつメッセージを開いても、興味やニーズに沿ったプロモーション情報とすばらしいカスタマーエクスペリエンスを提供できます。

まとめ

小売事業のカスタマーエクスペリエンスは、オンライン、店舗、そしてその中間でも重要です。Eメールマーケティングを効果的に行えば、プロモーションをより効率的に展開し、売り上げをアップし、お客さまと1対1の関係を作ることができます。また、顧客が望むリアルタイムのカスタマーエクスペリエンスを提供できるのです。

今回紹介した戦略を自社のEメールマーケティングに取り入れることによって、顧客とWin-Winの関係を築くことができると同時に、「ビジネスにとって最も重要なお客さま」「すぐに買う準備ができているお客さま」を惹きつけることができるのです。

この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア「Internet RETAILER」の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

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Internet RETAILER

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