アパレル業界向けの人材派遣業などを手がけるiDAはこのほど、実店舗の販売スタッフが販売チャネルとしてのネット通販をどのように捉えているかを調査した「ファッション販売のECに関する意識調査」の結果を公表した。

店頭で接客する際、ネット通販を紹介することに消極的な販売スタッフは8割を超えた。また、ECの影響で来店数が減るなど、店舗への悪影響を懸念する販売スタッフの割合は5割を超えている。

ファッション・アパレル系の実店舗で販売スタッフとして働いている、iDAの派遣スタッフ882人を対象に調査した。

「あなたは店頭で接客をする際、ネット通販(EC)での購入を勧めていますか」という質問では、「勧めていない」が54.2%、「どちらかといえば勧めていない」は34.6%で、合計88.8%がECを勧めることに消極的だった。「勧めている」は1.6%、「どちらかといえば勧めている」は9.6%。

「ファッション販売のECに関する意識調査」 店頭での接客時に、ネット通販での購入を勧めているかについて
店頭での接客時に、ネット通販での購入を勧めているかについて(全体)
「ファッション販売のECに関する意識調査」 店頭での接客時に、ネット通販での購入を勧めているかについて
店頭での接客時に、ネット通販での購入を勧めているかについて(年代別)

店舗に在庫がない場合にECを勧める割合は?

「あなたが店頭で接客をする際、店舗に在庫がない場合にネット通販(EC)での購入を勧めていますか」という設問では、「勧めていない」は43.9%、「どちらかといえば勧めていない」は24.0%。店頭に在庫がある場合より割合は下がるものの、合計67.9%がECを勧めることに消極的だった。

「勧めている」は11.7%、「どちらかといえば勧めている」は20.4%となっている。

「ファッション販売のECに関する意識調査」 店頭での接客時、店舗に在庫がない場合にネット通販での購入を勧めているかについて
店頭での接客時、店舗に在庫がない場合にネット通販での購入を勧めているかについて(全体)
「ファッション販売のECに関する意識調査」 店頭での接客時、店舗に在庫がない場合にネット通販での購入を勧めているかについて
店頭での接客時、店舗に在庫がない場合にネット通販での購入を勧めているかについて(年代別)

「ECを脅威に感じる」は53%、「ECで購入されたら悲しい」は32%

「あなたが店頭で接客をするうえで、『ネット通販(EC)』が脅威(来店が減った・試着だけで退店する人が増えたなど)と感じたことはありますか」という質問に対しては、「ある」(19.0%)と「どちらかといえばある」(34.5%)の合計で53.5%がECを脅威に感じていた。

「ファッション販売のECに関する意識調査」 店頭での接客時、「ネット通販(EC)」が脅威(来店が減った・試着だけで退店する人が増えたなど)と感じたことがあるかについて
店頭での接客時、「ネット通販」が脅威(来店が減った・試着だけで退店する人が増えたなど)と感じたことがあるかについて(全体)
「ファッション販売のECに関する意識調査」 店頭での接客時、「ネット通販(EC)」が脅威(来店が減った・試着だけで退店する人が増えたなど)と感じたことがあるかについて
店頭での接客時、「ネット通販」が脅威(来店が減った・試着だけで退店する人が増えたなど)と感じたことがあるかについて(年代別)

消費行動の変化、店舗スタッフの本音は?

「あなたが店頭で接客をしたお客様が、あなたが勧めた商品を店舗ではなくネット通販(EC)で購入された場合、どのように思いますか」と質問した(複数回答)。

「ネット通販(EC)は便利なので仕方ないと思う」が45.8%で最も多く、次いで「ネット通販(EC)の方が割引などあったりするので仕方ないと思う」が43.7%だった。

「せっかく店舗で接客したのに悲しい」と答えた販売スタッフは32.7%。

「どうしてネット通販(EC)で購入するのか理解できない」は0.8%にとどまった。

店頭で接客をした消費者が、あなたが勧めた商品を店舗ではなくネット通販で購入した場合、どのように思うかについて
店頭で接客をした消費者が、あなたが勧めた商品を店舗ではなくネット通販で購入した場合、どのように思うかについて(全体)
店頭で接客をした消費者が、あなたが勧めた商品を店舗ではなくネット通販で購入した場合、どのように思うかについて
店頭で接客をした消費者が、あなたが勧めた商品を店舗ではなくネット通販で購入した場合、どのように思うかについて(年代別)

ECの台頭、実店舗の集客への影響は?

ECサイトを見て店舗に来店するなど、ECが実店舗の集客に影響しているか質問した。

「実店舗に来店する前に、ネット通販(EC)をみているお客様はいますか」という設問に対し、「多い」は22.4%、「どちらかといえば多い」は41.5%、「どちらかといえば少ない」は21.7%、「少ない」は10.2%、「いない」は4.2%。

実店舗に来店する前、ネット通販をみている消費者の存在についてて
実店舗に来店する前、ネット通販をみている消費者の存在について(全体)
実店舗に来店する前、ネット通販をみている消費者の存在についてて
実店舗に来店する前、ネット通販をみている消費者の存在について(年代別)

iDAは、ファッション・コスメ業界の動向や、その業界で働く人の意識などを調査する目的で「iDAファッション総合研究所」を設立。「ファッション販売のECに関する意識調査」を実施した。

調査概要

  • 調査方法:全国のiDA就業派遣スタッフに対してWebアンケート方式で自社調査を実施
  • 調査の対象:全国のiDA派遣スタッフ(2018年12月~2019年1月時点の、iDA派遣就業者)
  • 有効回答数:販売職就業者882人(20代以下291人、30代287人、40代225人、50代以上79人 ※中央値36歳、女性831人、男性51人)
  • 調査実施日:2019年1月31日~2月21日
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渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

通販/EC業界の専門紙を発行する新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。EC業界のBtoB領域に特化した編集プロダクションとして活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

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