EC購入の7割がモール、小売サイトは16%、ブランドサイトは11%【SFDCの消費者調査】
米セールスフォース・ドットコムは12月12日、消費者調査「Connected Shoppers Report(コネクテッドショッパーレポート)」の日本語版をリリースした。それによると、デジタルチャネル別のオンライン購入の平均売上高は、オンラインマーケットプレイスが71%、小売業者のサイトは16%、ブランドサイトは11%だった。
日本の消費者は実店舗とオンライン店舗の垣根を越えて商品のチェックや購入、そしてサービスやサポートのリクエストを行っていると指摘。「全体における購入の3%は、小売店やブランドが所有する店舗とは全く別の、新しいデジタルタッチポイントで行われていることも明らかになった」(セールスフォース・ドットコム)。
消費者は常時インターネットに接続された状態にあり、個客に焦点を当てパーソナライズされたエンゲージメントや、ブランドによる消費者への直接販売といったビジネスモデルが活用されている。そうした状況の中、日本の消費者の89%は、小売業者、ブランド、オンライン市場の3つの販路で商品を購入している。
初回購入で買い物客が好むチャネルは、実店舗が73%となっており、オンラインマーケットプレイスは20%、小売業者とブランドのサイトは各4%。これがリピート購入では、オンラインマーケットプレイスが60%と突出。以下、実店舗22%、小売業者のサイト10%、ブランドサイトが8%と続く。
顧客が最も好むブランドの特徴は、①個別のニーズに対応してくれる②独自のショッピング体験やプロモーションを提供している③限定商品を提供している――となっている。ブランドを決めて買い物をする傾向がある人は61%。
日本の消費者が店舗で買い物をする主な理由は、「実際に商品に触れて体感するため」「商品を即座に入手するため」「店内を見て回りながら新商品を発見するため」。調査では、店舗在庫のない商品の配送を手配してもらったことのある買い物客は53%、また、日本の買い物客の33%が、商品のオンライン購入・店舗受け取りの経験があるとしている。
調査では、日本の消費者のホリデーショッピングに影響を及ぼす主な要因として、実店舗で購入可能な商品ラインナップ、検索エンジン、送料無料またはスピーディーな商品配送をあげている。ホリデーショッピングでは消費者のデジタル志向は一段と高まっており、オンラインマーケットプレイスでの買い物が増える予定の買い物客は44%、ショッピングアプリで購入する予定の買い物客は33%、Instagramを参考にしたいと考えている買い物客は13%と回答している。
アンケート調査は2019年6月14日から7月2日にかけて実施。アジア太平洋地域、ヨーロッパ、北米、ラテンアメリカ、中東、アフリカの1万614人(Salesforceを利用していな
い人も含む)から無記名で回答を得た。日本の回答者は501人。
定義について
- 小売業者
Walmart、Woolworths、Tesco、Carrefourなど、さまざまなブランドの商品を取り扱い、販売する企業 - ブランド
Nike、Apple、UNIQLO、Samsungなど、同一の名称の下で商品を製造販売する企業 - オンラインマーケットプレイス
Amazon、eBay、Alibaba、Etsyなど、さまざまなブランド、小売業者、各販売業者の商品を販売するWebサイト