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多言語・多通貨に対応したECプラットフォーム「Magento」。バージョン2.3へのバージョンアップで「複数拠点在庫管理機能」が追加され、商材や地域を分けた在庫管理が可能になった。これにより、国内に限らず海外での在庫管理もしやすくなり、ECサイトのグローバル化を進めたい企業にとってはより使い勝手の良いECプラットフォームとなっている。越境ECを検討する事業者必見、「Magento」の特徴と強みを見ていく。

Adobeによる買収で注目を集める「Magento」

越境ECを始めたい、多言語サイトを構築したい事業者から引き合い

ECプラットフォーム「Magento」がリリースされてから2020年で13年になる。2018年、Adobeが運営企業のMagento Commerce社を買収したことは記憶に新しい。

買収発表時、Adobeはプレスリリースの中でMagento Commerceを買収した背景とメリットを以下のように紹介した。

Magento Commerce CloudがAdobe Experience Cloudに加わることにより、B2BとB2C両方のお客様のコンテンツ作成、マーケティング、広告、アナリティクスおよびコマースのための、単一かつエンドツーエンドのデジタルエクスペリエンスプラットフォームが実現します。

Magento Platformではデジタルコマース、受発注管理、および予測分析機能がひとつのプラットフォームに統合され、どのような規模の企業も自社のニーズに合わせたショッピング体験を提供することができます。

ECプラットフォームは数多くあるが、「Magento」がEC事業者から支持される理由について、国内事業者向けにMagentoの導入サポートを手がけるベリテワークスのCTO西宏和氏は以下をあげる。

ベリテワークスに寄せられる、EC事業者が「Magento」の導入検討をする理由の一例

特に越境ECに対する需要の高まりを受け、多言語・多通貨に対応した「Magento」の導入を検討するEC事業者が増えている。

海外市場と一口に行っても、国や地域によって商習慣が異なることから、「日本」と「海外」と単純に分けて考えられるものでもない

ヨーロッパのなかでも国によってマーケット特性が違う。たとえばドイツとオーストリアは使用する言語は似ているが、オーストリアでは代引きを利用する消費者が多く、ドイツではカード決済を希望する消費者が多いと聞く。それ以外にも物流や法規制など国によって違いがある。(西氏)

ベリテワークスのCTO 西宏和氏

こうした海外の独自ルールに従う必要が出てくる越境ECにおいて、グローバル展開している「Magento」の導入は強みとなるという。

たとえば、フロント側に英語と日本語、繁体字、簡体字などを入れてそれぞれの通貨を設定すれば、多言語・多通貨対応のECサイトが出来上がる。

「Magento」を利用した多通貨・多言語ECサイトのイメージ

30万人超のグローバル開発コミュニティ力

「Magento」の成長を支えるのは、グローバルで30万人以上いるとされるデベロッパーによる開発コミュニティ力だ。2017年にGitHubで公開されて以来、各国から協力者が増え続けている。

「Magento」の開発協力者、対応案件数は年々増えている

2017年は年間2100件以上のプルリクエスト(編集部注:編集リクエスト機能のようなもの)があり、コードに対する貢献者数は660人以上、5400人以上がドキュメントを作成した。

2018年はプルリクエストが6000件以上と3倍以上に増え、2019年は6600以上にまで増加する見込みだ。

こうして世界各国からの協力者が増え続けることで、各国の事情や課題を取り込みながら開発を続けられることが、「Magento」最大の強みと言える。

オープンソース版、有償版の違いは?

GitHubで公開されている無償版を利用して自由に試せる

「Magento」には大きく分けて、無償版(オープンソース版)と、有償版の2つのタイプがある。

Magentoの無償版と有償版の違い

無償版はGitHubで一般公開されているため、ダウンロードして自由に使うことができる。だが、ライセンスが発行されないため、「バグが発生した」「使い方が分からない」などのトラブルが起きた場合、「Magento」の公式サポートを受けられない。

一方、年間契約の有償版は、何かトラブルが発生した場合に公式サポートを受けられるという安心感がある。また「Magento」独自のBIツール(分析ツール)が、標準のライセンスのなかに組み込まれているため、Magento Commerceを契約すると、ECとBIを同時に利用できる。

マルチサイトの運用が可能

「Magento」の特徴の1つに、「マルチサイト運用」がある。たとえば、サイトAには●●という商品を並べて、サイトBに■■という商品を並べて、サイトCに▲▲という商品を並べるなど、フロント側の見せ方は変えながら、共通のバックエンドシステムと業務システムをつないでのデータ更新が可能。他サービスではサイトごとに管理画面が異なることから、各管理画面を通じて注文データを管理しなければならないケースもある。「それが大変だという声も聞く」と西氏は指摘する。

同じ商品を別サイトで表示しながら更新を一元管理できれば、業務改善につながるだけでなく売上アップも期待できる。

「Magento」を利用したマルチサイト運用イメージ

以下は、多言語・多通貨を組み合わせたマルチサイトの運用例だ。ダーツを販売している台湾ベースのEC事業者のサイトで、サイト右上から言語や通貨を切り替えられる。為替レートを取り込む機能が実装されているので、自動で各国のレートに対応した金額が表示される

台湾ユーザー向けに「.tw」、グローバル向けに「.com」のドメインを使用

最新バージョンに「複数拠点在庫管理機能」を追加

「店頭受け取り機能」も実装予定

「Magento」の最新バージョン(Ver. 2.3)には、「複数拠点在庫管理機能」が導入された。無償版、有償版ともに利用可能。同機能の特徴は以下の通り。

新たに追加された複数拠点在庫管理機能の特徴

「複数拠点在庫管理機能」を使うことで、国内や海外に配送拠点を複数持つ場合、どこの拠点に何個在庫があり、どこから出荷したら最も効率的かなどの管理ができるようになった。特に越境ECに力を入れている事業者や、海外に倉庫を所有しているEC事業者にとっては必須の機能といえるだろう。

西氏によると、今後は「Magento」に「店頭受け取り機能」が実装される予定だといい、実店舗を持っている事業者は、店舗を商品受け渡しの拠点にすることもできる。

大規模ECの運用にも対応

西氏は講演の最後に、「『Magento』は大規模ECの運用には向いていないと勘違いされることもある」と前置きした上で、「確かに古いバージョンでは耐えられなかったが、現在のバージョンであれば、適切なインフラ構成を選べば大規模なECサイトでも運用可能だ」とした。

大規模ECサイトの運用例として、女性向けファッションECサイトの事例がある。同サイトの1日あたりの受注数は最大で1万件以上、月間トラフィックは150TB以上にものぼる。こうした大きなトラフィックでも「Magento」は十分対応できるという。

Magentoを利用している大規模ECサイト例

多言語、多通貨、越境EC、中小から大規模サイトまで、マルチに対応可能なECプラットフォーム「Magento」。進化を続けるMagentoに引き続き注目が集まりそうだ。

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公文 紫都

ネットショップ担当者フォーラム編集部

公文 紫都(Shizu Kumon)

通販・EC業界専門紙記者、ITベンチャー勤務を経て2012年に独立。8年間フリーでライターをした後、2020年4月からネットショップ担当者フォーラム編集部に在籍。4年間NYで暮らしていた経験を生かし、海外の展示会取材なども積極的に行っている。猫派。

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