内山 美枝子 2020/3/23 10:00

公益社団法人日本通信販売協会(JADMA)と日本リサーチセンターは2019年10月4日~11月30日の期間、全国13万人の通信販売利用者を対象に配送に関する調査を実施し、「2019年度 配送満足度調査報告書」として3月18日に発表した。商品受け渡しに対する満足度は96%と高い結果となった。

回答が得られた5,456件のプロフィール(概要)は下記のとおり。

 
  • 回答者の8割以上が女性
  • 60代以上が64%。次いで50代(17%)、40代(10%)
  • 居住地域は首都圏(33%)、中部地方(13%)、近畿地方(17%)など
  • 2人以上世帯が74%、単身世帯が20%
  • 住居形態は戸建てが70%、集合住宅が27%
  • 20%が「宅配ボックスがある」と回答

コンビニ受け取りの利用率は1%未満

配送を担当したのはヤマト運輸が47%で最多。次いで日本郵便(27%)、佐川急便(23%)。商品の受け取り場所は「自宅(対面)」が最も多く82%。「自宅などの宅配ボックス」が7%、「ポスト投函(メール便)」が4%と続いた。

宅配ボックスのある集合住宅の場合(n=544)は宅配ボックスでの受け取りが3割を超え高くなっている。「宅配ロッカー」「コンビニ受け取り」は1%未満であることから、浸透していないことがわかった。「配送サービスで何を重視するか」という設問に対して、10~50代は「コンビニ受け取り」が12~19%あるが、実態はほぼ使われておらず、自宅で受け取られている。

半数近くの商品が注文から3日以内に到着

注文から商品到着までの日数は「3日以内」が34%で最も多く、「当日」(3%)、「翌日」(10%)を含めると47%の商品が3日以内に到着していた。

一方で、「1週間」(25%)、「それ以上」(14%)、という回答もあった。同調査は2016年にも実施しており、2016年の結果と比較すると「1週間~それ以上」が増加している。

商品到着までの日数(年代別)
商品到着までの日数
年齢別では「当日~3日以内」は年齢が若いほど高くなり(①)、年齢が上がるほど「1週間~それ以上」が高くなる(②)

85%が「1回で受け取った」

注文の際、日時指定をしたかについては、43%が「指定しなかった」と回答したが、受取までの配達回数は「1回目で受け取った」が85%で最も多く、「2回目で受け取った」(10%)、「3回目以上」は4%にとどまった。2016年の調査と比較しても「1回目で受け取った」が5%増加、「3回目以上」が3%減少しており、再配達が減少している。

置き配を利用したくない理由は「盗難が心配」

置き配の利用経験があると回答したのは9%と1割以下。利用以降については「使いたい」が26%、「使いたくない」が57%。年齢別では10~20代は「使いたい」が47%と高いが、年代が上がるほど利用意向が下がる。

置き配を利用したくない理由は「盗難が心配」が59%で最も高く、次いで「不在だと知られてしまう」(46%)、「個人情報の漏洩」(27%)が続く。盗難やプライバシーを心配する傾向は、若い層を中心に高くなっている。

置き配を利用したくない理由(n=3,090)
置き配を利用したくない理由(n=3,090)

若い層ほど「事前のお届け通知」を重視

配送サービスで何を重視するかという質問に対しては「配達時間帯の指定」(62%)が最も高く、次いで「配達日指定」(52%)、「事前のお届け通知」(30%)、「対面での受け取り」(28%)と続いた。年齢別に見ると若い年代を中心に「事前のお届け通知」の重視度が高い。

調査概要
  • 調査期間:2019年10月4日(金)~11月30日(土)
  • 調査方法:①ハガキによる郵送調査(配送商品に同封されたアンケートハガキより回答)、②オンライン調査(上記のハガキに記載されたQRコードによりWebで回答)
  • 送付件数:13万件
  • 回答件数:5,456件(内訳:ハガキ:5,244件、オンライン:212件)回収率 4.2%
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