Googleはなぜ「Merchant Center」に情報を集めるのか? 2つの“無料”から考える【ネッ担まとめ】
決済手数料がきつくてモールでは利益が出づらいというショップもありますよね。Googleはその手数料を無料にしてきました。日本で展開されれば流れが変わるかもしれません。
GAFAの大きな流れを見逃さずに
「Googleで購入」の決済手数料無料化の本当のねらいとは? | REWIRED
https://rewired.jp/blogs/journal/commision-free-through-buy-on-google
まとめると、
- Google が2020年に行った変革の中で、ひときわ大きかったのが「無料商品リスティング」の世界展開。日本では未導入だが「Googleで購入」の決済手数料の撤廃も発表した
- 決済手数料の撤廃とセットで、GoogleはPayPalやShopifyのようなメジャーなサードパーティとの提携を強化した
- これは「Merchant Center」に情報が集まる構造を作るため。今後もEコマース周りの進化を続けていく
Amazon をはじめ多くのプラットフォームでは一定以上の単価(と粗利)がないと利益を出すのが難しく、D2Cのような生産から販売までを担うブランド以外は成立するのが難しい構造になっています。
Googleの手数料無料化はここに風穴を開ける試みだと言えるでしょう。
コマースの巨人である Amazon、eBay、そしてコマースプラットフォームとしても脅威となっている Facebook/Instagram をはじめとしたソーシャルネットワークからの小売事業者のチャネル争奪戦がいよいよ世界的に広がってきたことを示す動きです。
以前は「Googleで検索→ショップを探す」という行動パターンで、それが「いきなりAmazonで探す」となって、今では「SNSで見かけてそこで買う」という流れになってきましたよね。ここが無視できなくなってきたので、Googleも他と仲良くしようとなったわけです。これでGoogleに大量の購買データが集まることになれば……なんとなく将来が見えてきますね。
Google以外のGAFAMも黙ってないでしょうし、PayPalなど決裁企業、Shopifyのような新しいECサービスもどんどん伸びています。これらの企業がお金をかける分野に事業者もユーザーも集まるので、必然的にそこが「売れる場所」になります。ネット上のどこで何を売るのかは常にチェックしておく必要があるでしょう。
以下は日本の動きですがPayPayが経済圏を拡大しようとしていますよね。自前で配送を持っていませんので提携はこれからも増えそうです。こうなると対抗する楽天の動きも見ておかないといけませんので、年明けの発表会に注目です。
ヤフー、PayPay、LINEの統合で連携の強化が加速する「ソフトバンク経済圏」 | @DIME アットダイム
https://dime.jp/genre/1018296/
ヤフーとヤマト、「おまかせ大型配送」をPayPayフリマで提供 梱包・集荷、配送・設置などすべて担う | ECzine
https://eczine.jp/news/detail/8555
JR東日本都市開発とPayPay、駅の冷蔵ロッカーでの商品受け取りサービス実現に向け実証実験 | ECzine
https://eczine.jp/news/detail/8549
配送に関してはUber EATSも気にしておきましょう。食べ物以外も配送するようになってくると、近距離のちょっとした物はこれいいのでは? となってきますよね。品質面にも取り組み始めたので使い勝手が良くなっていきそうです。
Francfrancがウーバーイーツで商品配送 「今贈りたい」ギフト需要に応える | ITmedia ビジネスオンライン
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2011/24/news095.html
Uber Eats、配達員の不適切行為を報告できる「相談室」設置 ユーザー以外も通報OK | ITmedia NEWS
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2011/24/news151.html
「信号を守る」「逆走しない」 Uber Eats、配達員のスマホに交通ルール表示 | ITmedia NEWS
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2011/26/news091.html
独自のサービスを伸ばしてくる新興勢とそれをうまく活用しようとする大手の動きは日本国内でも激しくなっています。2021年はコロナと向かい合いながら、急成長と急変するEC業界から目が離せません。
EC全般
Yahoo!ショッピング、2020年年間売上ランキングを発表~ 1位、2位は美容家電。おうち時間が増えた今年ならではの顔ぶれ ~ | ヤフー株式会社
https://about.yahoo.co.jp/topics/20201124.html
楽天年間ランキング2020 楽天ヒット番付2020 | 楽天市場
https://event.rakuten.co.jp/rankingyearly/banduke/
ふるさと納税|2020年 人気のお礼の品年間ランキング | 楽天市場
https://event.rakuten.co.jp/furusato/special/ranking/2020/
【2020年版】「ファッションEC売上ランキングTOP110」発表 1位はユニクロ、上位55位はウェブ公開 | 日本ネット経済新聞
https://netkeizai.com/articles/detail/2442
年間ランキングが発表される時期になってきました。コロナ関連が多いですが、応援消費も増えているので、ますますブランドが重要になってきます。
12月の消費意欲指数は、今年の最高値。 ただし、例年の水準にまでは至らず | ひらけ、みらい。生活総研
https://seikatsusoken.jp/shohiyoho/2020-12/
コロナ第3波の影響で今までよりも購買意欲が落ちていそうです。
4年連続ブラックフライデー認知度アップ、今年は約8割に コロナ禍で購買行動に変化/Shufoo!調査 | ECzine
https://eczine.jp/news/detail/8541
ブラックフライデーは完全認知されましたね。来年はさらに拡大が予想されます。
11月Shopifyパートナー向けのプロダクトアップデート | Shopify
https://www.shopify.jp/blog/partners-whats-new-bfcm
変化が激しいShopify。使う側もこれについていかないといけません。
「ECからはじめるのも全然アリ」 実店舗とECで拡大を続ける人気アパレルショップに訊いた、新時代のお店の姿 | BASE U
https://baseu.jp/18004
D2Cもそうですが、そもそもの商品が魅力的で、欲しい人がいることが大前提です。
「体験こそがブランド価値」「3年後を見据えた動画作り」。Takram佐々木氏×クラシコム青木社長が語る「ECの未来」【第3回】 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/8129
体験=ブランド。その体験をどう作るかについての対談です。
ニフティの「セシール事業」買収&ピーク時は売上2000億円を超えた「セシール」の変遷まとめ | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/8239
これはちょっと驚き。ECの売上を欲しがっている大企業が多いのでしょうか。
今週の名言
本当は、一人ひとりにはできることがたくさんあるのに、既成の常識や思い込みによって制限されていた。それを壊すことによって、いろんな人が自分の能力を発揮できるようになる。
逮捕、無罪判決、そして厚生労働事務次官へ。彼女が続けた地道な歩み | 村木厚子の履歴書 | ぼくらの履歴書
https://employment.en-japan.com/myresume/entry/2020/11/26/103000
激変する世の中では既成の常識や思い込みを壊さないと生き残れません。
筆者出版情報
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この連載の筆者 森野誠之氏の著書が翔泳社から発売されました。小さな会社の“ひとり担当者”が、未経験、低予算、独学でホームページのリニューアルからウェブマーケティングまでを成功させるための指南書です。電子版、オンデマンド印刷版ともにAmazonで発売中です!
Googleは広告収入がほとんどですので、「Googleに広告を出す→そこから売れる」というのであれば手数料はいらないという考え方なんでしょうね。もちろんAmazonなども広告事業を伸ばそうとしていますので、それにGoogleが対抗したということだと思います。
そして、Googleを通して売れた場合に決済手数料が徴収されないとなれば、大きくの事業者が使いたがるはず。ECサイトを運営している人ならわかると思いますが、モールなどの利用料は売上が伸びてくると意外と大きな金額になりますので。
もう1つの注目点はこちら。