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三井住友カードは顧客時間とマクロミルと共同で、新型コロナウイルスの感染拡大がもたらす消費行動の変化について保有するキャッシュレスデータから分析し、レポートを公開した。

コロナ禍の消費状況

2020年1~11月のキャッシュレスデータによると、夏以降に決済金額が回復。リアル消費はゆるやかな上昇傾向が続いている。緊急事態宣言で4月7日以降、決済金額は減少したものの、5月25日の宣言全面解除後、しばらくして3月末水準まで戻り、8月以降は昨年並の水準に戻った。

決済金額とコロナ感染者数の推移 三井住友カードは顧客時間とマクロミルと共同で、新型コロナウイルスの感染拡大がもたらす消費行動の変化について保有するキャッシュレスデータから分析し、レポートを公開
決済金額とコロナ感染者数の推移

9月後半以降、コロナ感染者数は増加傾向だが、決済金額は増えている。緊急事態宣言の際にはEC決済とリアル決済に大きな開きがあったが、ここ数か月は感染者数の状況問わず、リアル消費も回帰傾向が見られる。

クレジットカード決算金額の推移を見ると、2019年1月の金額を基準(100)として決済金額の内訳を分析した結果、「EC」は緊急事態宣言の2020年4月以降は20後半、10月以降は30前後で推移している。

クレジットカード決済金額の推移 三井住友カードは顧客時間とマクロミルと共同で分析した、新型コロナウイルスの感染拡大がもたらす消費行動の変化
クレジットカード決済金額の推移(2019年1月を基準としたときの相対値)

リアル店舗とEC(オンラインチャネル)利用比率を特定業種別で検証したところ、一時的に急拡大したEC利用に落ち着きが見られる。特に「衣服小売り」「家具・雑貨」では、リアル購買へ回帰している傾向がある。

三井住友カードは顧客時間とマクロミルと共同で分析した、新型コロナウイルスの感染拡大がもたらす消費行動の変化 業種別/チャネル別クレジットカード決済件数の推移(1月〜10月)
業種別/チャネル別クレジットカード決済件数の推移(1月〜10月)

コロナ禍の消費意識 5つのセグメント分類

キャッシュレスデータの分析にアンケート調査を掛け合わせ消費意識の分析を行った。キャッシュレスデータ(行動)とアンケートデータ(意識)から5つのセグメントに分類。各セグメントでは、性別、年代の構成が全く異なる結果が出た。

三井住友カードは顧客時間とマクロミルと共同で分析した、新型コロナウイルスの感染拡大がもたらす消費行動の変化 キャッシュレスデータ(行動)とアンケートデータ(意識)から分類した5つのセグメント
5つのセグメント

たとえば、「従来維持型」は男性、「巣ごもり型」「変化適応型」は女性の若い年代が多い。コロナで受けた影響や意識変化は性年代や環境によって異なり、一括りにはできないようだ。

三井住友カードは顧客時間とマクロミルと共同で分析した、新型コロナウイルスの感染拡大がもたらす消費行動の変化 セグメント別の性年代の傾向
セグメント別の性年代の傾向

セグメント別の決済金額の推移を2020年4~5月と7~8月で各セグメントごとに比較した。4~5月は緊急事態宣言で、全てのセグメントで減少したものの、落ち込みが少なかった「変化適応型」「自己中心型」は7月以降の回復が早く、ほぼ前年並の数値となっている。

セグメント別決済金額(前年同期間比)三井住友カードは顧客時間とマクロミルと共同で分析した、新型コロナウイルスの感染拡大がもたらす消費行動の変化
セグメント別決済金額(前年同期間比)

5セグメント中、最も人数が多い「巣ごもり型」は決済金額の回復傾向があまり見られない。外出と消費行動が密接な関係にある可能性がある。

「巣ごもり型」にある6つの消費行動

「キャッシュレスデータ」と「アンケート調査」の両方を踏まえ、各セグメントの特徴を相対的に比較。「従来維持型」のようにコロナに影響されない消費行動を貫いているセグメントもあれば、「巣ごもり型」のようにコロナによって大きく消費行動の変化が起き、依然としてそれを継続しているセグメントもある。発表資料では「巣ごもり型」の結果を紹介している。

「巣ごもり型」の詳細 三井住友カードは顧客時間とマクロミルと共同で分析した、新型コロナウイルスの感染拡大がもたらす消費行動の変化
「巣ごもり型」の詳細
三井住友カードは顧客時間とマクロミルと共同で分析した、新型コロナウイルスの感染拡大がもたらす消費行動の変化 各セグメントの比較
各セグメントの比較

「巣ごもり型」について、インタビュー調査で実際の声を聞き、深掘りを行ったところ、6つの具体的な消費行動の変化が見えた。

6つの消費行動の変化の中で、興味深い消費行動変化の1つである「家族会議型購買」について見てみる。「実際の商品が見られない」「店員に相談できない」という状況下、この選択不安を解消するため、身近な家族に相談をする機会が増えたという声があがった。

三井住友カードは顧客時間とマクロミルと共同で分析した、新型コロナウイルスの感染拡大がもたらす消費行動の変化
生活の6つの変化

事業者視点では、リアル店舗・店員で担保していた「オススメのポイント」「家族説得のポイント」をWebコンテンツ化することで、家族内の相談を円滑化し、購買を促進することができる可能性がある。

まとめ

決済件数・金額は3月から大幅な前年割れが続いていたが、8月以降前年比並に回復した。コロナ感染者数は9月以降も減少していないが、「コロナ禍における消費行動」が確立してきたといえる。

「消費の内訳」はコロナ前後で大きく変化した。決済金額における「EC」の割合は、コロナ以降30%前後で推移、コロナ前と比べ10ポイントも増加している。「コロナにより半強制的なオンラインシフトが起き、定着しつつある」と言えそうだ。 

ただし、これは全員に共通した傾向ではない。コロナ前後での「家中での消費」「休日に買い物する場所と自宅との範囲」の増減に注目すると5つのセグメントが見えてきた。このセグメントによって消費行動は大きく異なっている。

たとえば7~8月には「自己中心型」「変化適応型」はコロナ以前と同水準の決済金額に戻っているが、「従来維持型」「倹約型」「巣ごもり型」では全体の消費は減少傾向にある。

「巣ごもり型」ではリアルでの消費は減少しているものの、ECでの購入は増加している。積極的に新しい生活様式を取り入れており「家族との時間を大切にする」「ECで商品を購入することが増えた」と回答する人が多い結果となっている。

事業者目線では、たとえば「巣ごもり型」に対して、「家族と過ごす時間を提案する」「新しい自宅での生活様式に適した商品を提案する」といった消費促進方法が考えられる。多様化する消費意識に対応すべく、自らの顧客セグメントとインサイトの見極めが重要となりそうだ。

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