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「Shopify」は高機能な自社ECサイトをライトに立ち上げることができるという意味で画期的なECプラットフォームです。ただ、「Shopify」「BASE」「STORES」といった“手軽”“簡単”にECサイトが立ち上げられるカートの普及で、「作ったけど集客に困っている」というニーズも今まで以上に顕在化しました。「自社ECサイトを運営する場合に押さえておくべきWebマーケティングの基本」を踏まえ、「Shopify」で作ったECサイト運用スタート時にやるべき施策を解説します。

自社ECの課題「収穫」、ECプラットフォームは解決してくれない

まず最初に、これは絶対に押さえておきましょう。自社ECサイト特有の課題である「集客」は、プラットフォーム自体が解決してくれるわけではないということです。

「Shopify」でも他のASPカートを利用したとしても同じ課題です。自社ECサイトの「集客」は自ら解決しなければならない点が、多くの既存や新規の顧客が集まるモールと、自社ECサイトの大きな違いです。

「Shopify」でECサイトを開設したばかりの店舗はもちろん。ECサイトの運営を長らく手がけているベテラン店舗さんも、おさらいをしながら、かつ効率化、お得な情報が入った内容にしています。

集客のためのWebマーケティングの基本

Webマーケに「絶対にこれが正解!」はないが、「こう進めるのが正しい!」はある

まず、最もお伝えしたいことの1つが「自社ECサイトを運営する上でのWebマーケティングに、絶対こうしたらうまくいく!」は、ありません。なぜなら、ECサイトによって「商材」「利益率」「店舗運営方法」などが異なるからです。

たとえば、同じ商材を売っていても、価格で勝負する企業もあれば、お客さまへの細かいサポートやアフターケアなどで勝負する企業があるように、店舗によって“売り”“強み”“特徴”が異なってくるからです。

自社の“売り”“強み”“特徴”を発見するには、ひたすらトライ&エラーを繰り返すしかありません。高速で回せれば回せるほど、自社に適したWebマーケティングが見つかります。

しかし、何でもかんでもトライしていると資金も時間がいくらあっても足りません。ですので、

  • リスクが少ないPDCA
  • 自社のターゲットに対して接点が多そうな面を持っているWebマーケティング

の2点に当てはまる施策を、優先順位を付けて順番にトライしていくというのが正しい進め方になります。Webマーケティングは「絶対にこれが正解!」はありませんが、「こう進めるのが正しい!」はあるのです。

自社ECサイトを運営する上でのWebマーケティングに、「絶対こうしたらうまくいく!」はない

認知訴求と売上創出のバランス

自社ECサイトを運営する上で、Webマーケティングで気をつけるべきことは商品、店舗の「認知訴求」と「売上創出」のバランスです。これはどういうことか?

「認知訴求」とは、あなたの商品・店舗が、ターゲットとなる顧客の目に触れ、知ってもらい、気になるという状態までに持っていくことです。Web上には数多くの商品が存在していますので、自社ECサイトを開設しただけでは、埋もれた状態が続くことになります。そう、何もしなければ認知すらされないのです。

この状況から、「知ってもらい」「気になる」という状態まで認知を広げていくことが、自社ECサイトのWebマーケティングで非常に重要となります。

「売上創出」とは、「知っていて気になる」という状態のターゲットユーザーに、商品購入などの行動を起こしてもらうことです。「売上創出」は数字として反映されるため、これまでやってきた成果が見えやすいのが特徴です。そのため、「売上創出」に躍起になってしまう事業者も存在します。

しかし、「売上創出」だけに目を向けてしまうことはNGです。「認知訴求」という畑の耕しを常時行い、適切なタイミングで「売上創出」をしなければ、将来にわたって刈り取る“芽”が何もない状態になってしまいます

Webマーケティングにおいては、やっている施策・これからやろうとする施策が「認知訴求」「売上創出」のどっちを目的としたマーケティングなのかをきっちりわけて行うことが重要です。そして、「認知訴求」「売上創出」の両輪をバランスよく回していくことが重要です。

Webマーケティングは「認知訴求」と「刈り取り」のバランスが重要になる

各種、集客マーケティングの要点

  • PDCAを回すためのリスク少なく、ターゲットユーザーとの接触点が高いWebマーケティング手法を選ぶ
  • 認知訴求と売上創出はバランス良く両輪で

この基本を踏まえた上で、さまざまなWebマーケティング施策を試していくわけですが、その際、どのような手法があるのかを解説していきます。大きく3つにわけて説明します。

アドネットワーク広告

アドネットワークと呼ばれる技術が、あなたの店舗の商品に興味がありそうなユーザーを自動で抽出、そのユーザーに接触点が多そうなメディアを自動選定し商品の広告を出すという仕組みです。

  • メリット:ターゲットユーザーにリーチしやすい
  • デメリット:クリック課金型なので購買が発生しなくても料金がかかってしまう

この仕組みを利用して広告出稿しているのが、以下のような広告です。

検索連動型広告

「Google」や「Yahoo!」の検索結果ページの上位に「広告」という表示とともに表示される広告です。

「EC」で検索、赤枠内が検索連動型で表示された広告
「EC」で検索、赤枠内が検索連動型で表示された広告(画像は「Google」検索から表示結果画面をキャプチャ)

ディスプレイ広告

メディアの広告枠(「更新」ボタン押したら用意されている画像や動画広告、テキストがコロコロ変わる枠です)に出向広告できる広告です。

「Yahoo! JAPAN」トップページでのディスプレイ広告例
「Yahoo! JAPAN」トップページでのディスプレイ広告例(赤枠がディスプレイ広告枠、画像は「Yahoo! JAPAN」からキャプチャ)

SNS広告

Facebook、instagramといったSNSのタイムラインなどにでてくる広告。あれもアドネットワークの一種です。

Facebookプラットフォームにおけるフィードの広告配置場所
Facebookプラットフォームにおけるフィードの広告配置場所(画像はFacebookのビジネスヘルプセンターからキャプチャ)

インフルエンサー広告

インスタグラマーやYouTuberのように「インフルエンサー」と呼ばれる人々へ、自社の商品のPRをしてもらう方法です。アドネットワークと異なり、ほぼ手動で行われます。インフルエンサーに商品を取り上げてもらうための契約を結び、サンプルを送って使用感などをSNSにアップしてもらうという手法が主流です。

  • メリット:インフルエンサーの世界観と相まって訴求できるので、売り上げだけでなく認知訴求にもつながる。時に爆発的な効果を生む
  • デメリット:ほぼ1回の紹介で○万円といった固定費契約が多い。場合によっては逆ザヤになりやすい。爆発的に売れ過ぎて在庫欠品が発生する可能性がある。逆に在庫を積んでいたが売れ残るというリスクもある

アフィリエイト

個人ブログなどに自社商品の紹介記事や比較記事を掲載してもらい、記事を閲覧したユーザーがその商品が載っているECサイトに来訪、その後、商品購買が起こったときにECサイトが集客に寄与したメディアに成功報酬で手数料を払うという仕組み。

メディア開拓は手動で行われるというところが少しインフルエンサーマーケティングに近いですね。

「購買」が発生した場合のみ手数料が発生する仕組みなので、リスクの低い集客手法です。メディアへの手数料は、商材によって異なりますが、一般的に2~15%の幅で設定されています。

アフィリエイト 商品ジャンルごとの成果報酬相場
商品ジャンルごとの成果報酬相場
  • メリット:成果報酬なのでリスクが低い。成果報酬型なので、相性のいい商材とメディアのマッチングが行われやすい
  • デメリット:ASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)への商品申請が面倒(申請項目がそこそこ多いことに加えて手動)

「Shopify」で作ったECサイト運用スタート時にやるべき集客施策

まず、広告運用経験のない店舗が最初に手を付けるべき集客施策を解説します。それは「アフィリエイト」です。その理由は「圧倒的なリスクの低さ」です。

広告予算が限られる多くの自社ECサイトにおいて「リスクが少ない」は最大のメリット。また、売り上げが拡大して他のWebマーケティングを試すようになっても、アフィリエイトはリスクが低いことから、定常的な施策として残りやすい

そのため、アフィリエイトを自社ECサイトにおいてどう有効活用するか? というPDCAを初期にやっておけばおくほど、自社ECサイトのアセットとして長く効果を発揮します。ECに関わる中でまず第1歩目、かつベースになる施策と認識しているのがアフィリエイトです。を試してみてください。

2020年秋に大手ASPのバリューコマース、ファンコミュニケーション、インタースペースと連携できるアプリがリリースされましたので、アプリインストールをするだけでアフィリエイトをスタートできるようになりました。

アフィリエイト経由でお客さまが増えていったら……。その後、少しずつ予算の許す限り他のマーケティング施策を順番に試していくのが良いでしょう。なので、優先順位が重要となるのです。

次回はCPC広告の活用の仕方とその順番について解説します。

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安藤 祐輔

株式会社ハックルベリー

株式会社ハックルベリー 代表取締役社長

東京消防庁に入庁後、筑波大学体育専門学群へ進学。スポーツ経験のある学生の採用に特化した採用支援事業を学生時に起業し、ケンコーコム(現Rakuten Direct)へ。その後、海外向けEC事業などに携わり、Socketを創業して「Flipdesk」をリリース。代表を退いた後、「Shopify」向けアプリの企業であるハックルベリーを立ち上げた。計4度の起業。ハックルベリーでは、「Shopify」向けの集客アプリの開発を行っている。

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