オンラインで香辛料を販売するSpiceologyは、ブラウザの種類で消費者を識別するテクノロジーに投資しています。次の戦略は、リターゲティングでサイト訪問を促し、滞在時間を延ばして、コンバージョンしてもらうことです。

「消費者はロマンスのある物語を求めています」。Spiceologyのチップ・オーバーストリートCEOは言います。

スパイスを注文するためにECサイト「Spiceology.com」を訪れる一般消費者は、サイト内でスパイスの歴史や背景について学んでいるそうです。

これらの消費者は、ユーザーが作成したコンテンツ、評価とレビュー、レシピを求めており、それらを確認した後、商品購入を検討しています。

スパイスを販売するECサイト「Spiceology.com」
スパイスを販売するECサイト「Spiceology.com」

サードパーティークッキー(3rd Party Cookie)が使えなくなった今、Spiceologyはファーストパーティデータを使って消費者を追跡し、ターゲットを絞る新しい方法を模索しています。その1つの施策として、ECサイトにJavaScriptを実装、インターネットブラウザによって消費者を識別するテクノロジーに投資しています。オーバーストリート氏はこう言います。

消費者を見つけて特定できなければ、どうやって彼らの前に出て、販売すればいいのでしょう?

Spiceologyは、ファーストパーティデータを使用して、消費者を特定するためのサポートを必要としていました。

SafariやFirefoxのブラウザで買い物をする場合、我々から見えない消費者がいるのです。私たちは、誰がサイトで買い物をしているのかを確認できるようにしたかったのです。

Spiceologyは、デジタル広告ソフトウェア会社の MediaMath と、 プライバシーに配慮した識別プラットフォームを提供するParrableの匿名デバイスIDのソフトウェア「Parrable」に着目。60日間にわたってテスト使用しました。「Parrable」はWebブラウザ、Webビュー、アプリ間でデバイスを識別することができるファーストパーティーCookieを使用し、消費者を特定します。電子メールやその他の特定可能な詳細情報を有する消費者データは使用しません。

Spiceologyは、このサービスの費用は明かしませんでしたが、MediaMathにかかるコストは広告費に上乗せされているそうです。

Spiceologyを利用する消費者の半数以上は、アップルデバイスのSafariを使用して買い物をしており(55%)、35%はGoogle Chrome、10%はFirefoxを含む他のブラウザを使用しています。全セッションの約 75% がモバイルデバイスからのものです。

「75%のモバイルトラフィックは、今も増加し続けています」とオーバーストリート氏。モバイルへの投資がますます重要になっていると指摘します。

Z世代とミレニアル世代の消費者にアピールする

Spiceologyは、27万人以上のフォロワーを持つInstagramを通じて、若い消費者にアピールしています。また、米国のTV局が放映しているリアリティ料理番組「Top Chef」やNetflixの料理シリーズ「The American Barbecue Showdown」などの番組で、Spiceologyのスパイスが紹介されたこともあります。最近、バーボンメーカーのMaker's Mark と協力して、スパイス・ブレンド・コレクションも作り始めました。

Z世代/ミレニアル世代のオーディエンスは、モバイルファーストのSNS上で、シェフやインフルエンサーを通じて、Spicetologyに出会う可能性が最も高いです。我々のブランドは、彼らの間に深く浸透しています。(オーバーストリート氏)

Parrableを使用する前は、消費者を特定することができず、広告活動のリターゲティングが困難だったとオーバーストリート氏は説明。新技術を導入した後、60%の消費者を識別できるようになりました。

SafariでESPN.com(米国のスポーツ専門チャンネル)を見ている人がわかるようになり、その人を特定してメッセージ(広告)を出すことができるようになりました。

Spicetologyは、このサービスをフルタイムで導入するための費用については、明言しませんでした

オンラインで消費者を見つける

デジタル広告のコストが上昇し、サードパーティのCookie追跡ができなくなるなか、SpiceologyはParrableのテクノロジーがどのようにECサイトへの流入を増加させるかをテストしました。数日のうちに、インバウンドトラフィックへの影響に気付いたとオーバーストリート氏は言います。しかし、具体的な数字については言及しませんでした。

我々は、何も変える必要はありませんでした。以前と同じことを続けているだけですが、今ではより多くの消費者の目に触れるようになり、ブランドのメッセージをより多くの人たちに伝えることができるようになりました。

一般的なSpiceologyの利用者はロマンチックな物語を求めていますが、「(一部購入客である)プロのシェフは面倒なことはせず、すぐに買い物ができることを望んでいる」とオーバーストリート氏は言います。

一般家庭の利用者は、ブレンドされたスパイスのガラス瓶を2つほど購入すると、3か月から6か月以上リピート購入しない可能性があります。しかし、プロのシェフは定期的に購入し、その多くは毎月購入すると言います。

「プロのシェフはより多く注文します」と話すオーバーストリート氏は、平均的な注文額を公表しませんでしたが、プロのシェフは一般消費者と比較して、1回の注文で8倍から10倍の注文をするのが普通のようです。

プロのシェフもSpiceologyの大切な顧客です。オーバーストリート氏によると、新しいソフトウェアへの投資は、一般消費者に対するECサイト運営への取り組みを理解を深めるために行われています。

この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア『Digital Commerce 360』(旧『Internet RETAILER』)の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

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