石居 岳 2022/6/13 8:00

博報堂はEC領域に特化した組織横断型プロジェクト「HAKUHODO EC+」において、EC生活者のEC利用実態・意識や生活意識などを聴取する「EC生活者調査」を実施した。

ECを利用する際に重視するのは1位が「送料・手数料がかからない」で45.5%、2位は「商品を検索しやすい」(34.3%)、3位は「通常の価格が安い」(32.5%)となった。

「商品を検索しやすい」などの利便性、「送料・手数料がかからない」「通常の価格の安い」などの経済合理性を特に重視していることが分かった。

博報堂はEC領域に特化した組織横断型プロジェクト「HAKUHODO EC+」において、EC生活者のEC利用実態・意識や生活意識などを聴取する「EC生活者調査」を実施 ECサイトを利用する際に重視すること
ECサイトを利用する際に重視すること

性年代別にEC利用時の重視点を分析すると、男性20代と40代以降の女性で「割引が利用できる」「ポイントサービスがある」と答えた人の割合は全体比で高い傾向。男性20代と40代以降の女性は、「お得感」を重視していると推測している。

博報堂はEC領域に特化した組織横断型プロジェクト「HAKUHODO EC+」において、EC生活者のEC利用実態・意識や生活意識などを聴取する「EC生活者調査」を実施 ECサイトを利用する際に重視すること
ECサイトを利用する際に重視すること(性年代別)

ECサイトのジャンルによって利用者の性年代構成比が異なることが浮き彫りになった。

家電量販店利用者の性年代構成比を見てみると男性の割合が全体比で高い。一方、ファッション系EC利用者の性年代構成比は女性の割合が全体比で高く、特に女性20代の割合が全体比で高くなっている。

また、ネットスーパー系の性年代別構成比を見てみると、男性20代は14.4%、男性30代は11.7%と、男性若年層の割合が比較的高い(全体との差分はそれぞれ+4.7pt、+2.9pt)。全体との差分が大きいことから、男性若年層を中心にネットスーパー系ECの利用が進んでいると推測される。

博報堂はEC領域に特化した組織横断型プロジェクト「HAKUHODO EC+」において、EC生活者のEC利用実態・意識や生活意識などを聴取する「EC生活者調査」を実施 EC利用者の性年代別構成比
EC利用者の性年代別構成比

EC経由の平均年間購入金額が高いジャンルは、アルコール(2万426円)、化粧品(2万291円)、健康食品・飲料(1万8139円)。アルコールと化粧品のEC経由の平均年間購入金額を性年代別で見ると、アルコールは男性40~60代、化粧品は女性40~60代が全体比で高くなっている。

博報堂はEC領域に特化した組織横断型プロジェクト「HAKUHODO EC+」において、EC生活者のEC利用実態・意識や生活意識などを聴取する「EC生活者調査」を実施 ジャンルごとのEC経由の平均年間購入金
ジャンルごとのEC経由の平均年間購入金額(性年代別)

直近1年以内にECを利用している調査パネルの一般消費財の購買ログデータを活用し、各ジャンルの購入額におけるEC購買シェア率を算出したところ、EC購買シェア率は、健康食品・飲料が約7割、化粧品が約4割以上となった。

博報堂はEC領域に特化した組織横断型プロジェクト「HAKUHODO EC+」において、EC生活者のEC利用実態・意識や生活意識などを聴取する「EC生活者調査」を実施 EC購買シェア率
EC購買シェア率

性年代別でEC購買シェア率を分析すると、ボディケア・ヘアケア、日用品、飲料、アルコールのEC購買シェア率は、女性よりも男性の方が高い。また、ボディケア・ヘアケアや日用品、飲料、アルコールなどは、男性を中心にECにシフトしつつある。

博報堂はEC領域に特化した組織横断型プロジェクト「HAKUHODO EC+」において、EC生活者のEC利用実態・意識や生活意識などを聴取する「EC生活者調査」を実施 ボディケア・ヘアケアのEC購買シェア率(性年代別)
ボディケア・ヘアケアのEC購買シェア率(性年代別)
博報堂はEC領域に特化した組織横断型プロジェクト「HAKUHODO EC+」において、EC生活者のEC利用実態・意識や生活意識などを聴取する「EC生活者調査」を実施 日用品のEC購買シェア率(性年代別)
日用品のEC購買シェア率(性年代別)
博報堂はEC領域に特化した組織横断型プロジェクト「HAKUHODO EC+」において、EC生活者のEC利用実態・意識や生活意識などを聴取する「EC生活者調査」を実施 飲料のEC購買シェア率(性年代別)
飲料のEC購買シェア率(性年代別)
博報堂はEC領域に特化した組織横断型プロジェクト「HAKUHODO EC+」において、EC生活者のEC利用実態・意識や生活意識などを聴取する「EC生活者調査」を実施 アルコールのEC購買シェア率(性年代別)
アルコールのEC購買シェア率(性年代別)

調査は、ECを利用する「EC生活者」を深く理解することを目的に、一般消費財の購買ログデータを付与したモニターを使用。購買ログデータとひも付けた分析ができる特徴的な調査になっているという。

調査概方法

  • 調査手法:インターネット調査
  • 調査エリア:全国※購買ログが付与されたモニターは茨城、栃木、群馬、山梨、埼玉、千葉、東京のみ
  • サンプル数:Webモニターは2万2000人、一般消費財の購買ログを付与したWEBモニターは5000人
  • 調査対象者:15~69歳男女個人
  • 調査内容:ECの利用状況(ECの認知/購入経験など)、各ECの会員グレード、EC利用時の使用デバイス、EC・実店舗の情報を取得するメディア、ECの1年以内購入頻度・ジャンル、ECの利用時間帯、EC利用重視点、サブスクサービスを契約しているカテゴリ、情報意識、買物意識などを聴取
  • 調査時期:2021年11月
  • 購買ログデータ取得期間:2020年10月~2021年9月
  • 調査会社:インテージ
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