大嶋 喜子[執筆] 3/21 9:30

STANDAGEが実施した中小製造業の海外進出における成功の秘訣に関する調査によると、成功のために重視した取り組みは「信頼できるパートナーの確保」が半数近くとなり最も多かった。また、オンライン施策では4割超がECモールに出店し、モールの販路を活用していることがわかった。

調査対象は、直近3年間の海外売上高が増加している中小製造業の経営者・役員101人。調査期間は2025年2月18日〜20日。

海外進出する主な目的を聞いたところ、最も多かったのは「売上・利益の拡大」で57.4%。続いて「新規市場の開拓」が43.6%、「原材料・部品の調達」が29.7%だった。

海外進出をする主な目的(複数回答)
海外進出をする主な目的(複数回答)

海外進出で成功するために重視した取り組みは「信頼できる現地パートナーの確保」が47.5%で、「現地市場の徹底的な調査」「質の高い人材の採用・育成」が同率の33.7%だった。

海外進出で成功するために重視した取り組み(複数回答)
海外進出で成功するために重視した取り組み(複数回答)

海外市場での販路拡大やブランディングにおけるオンライン施策は、「オンラインマーケットプレイス(Amazon、Alibabaなど)を活用している」が40.6%で最も多かった。続いて「自社ECサイト(海外向け)を運営している」が29.7%、「SNS(Facebook,Instagram,LinkedIn等)でのプロモーションを行っている」が27.7%だった。

販路拡大やブランディングにおけるオンライン施策(複数回答)
販路拡大やブランディングにおけるオンライン施策(複数回答)

海外進出時の初期投資額は、「300万円〜500万円未満」が16.8%、「800万円〜1,000万円未満」が10.9%、「100万円~300万円未満」が9.9%だった。

海外進出時の初期投資額
海外進出時の初期投資額

最も効果的だった販路開拓について聞いたところ、「現地代理店の活用」が最多の22.7%、続いて「現地企業との連携」が21.8%、「展示会・見本市への出展」が20.8%だった。

現地での販路開拓に最も効果的だった方法
現地での販路開拓に最も効果的だった方法

海外進出先を選定する際に重視した基準は「市場の成長性」が44.6%で最多。「競合状況」が38.6%、「法規制・許認可」が33.7%だった。

海外進出先を選定する際に重視した基準(複数回答)
海外進出先を選定する際に重視した基準(複数回答)

海外進出を決定する過程において苦労した意思決定の内容を聞いたところ、「パートナー企業(現地代理店、合弁先など)の選定」が37.6%と最も多く、続いて「投資規模・スケジュールの決定」が34.7%、「展開する事業領域・業態の決定」が33.7%だった。

海外進出を決定する過程において苦労した意思決定の内容(複数回答)
海外進出を決定する過程において苦労した意思決定の内容(複数回答)

今後の海外展開についての考えは、「さらなる拡大を目指す」が半数近くを占め、50.5%となった。次いで「現状維持を目指す」が22.8%だった。「規模の縮小を検討」または「撤退を検討」のいずれかを回答した人は、合わせて16.8%だった。

今後の海外展開についての考え
今後の海外展開についての考え

今後の海外展開において注力したい取り組みについて聞いたところ、最も多かったのは「新規市場への進出」で45.5%、続いて「既存市場でのシェア拡大」が37.6%、「製品ラインナップの拡充」が35.6%という結果だった。

今後の海外展開において注力したい取り組み(複数回答)
今後の海外展開において注力したい取り組み(複数回答)

調査概要

  • 調査名称:中小製造業の海外進出における成功の秘訣に関する調査
  • 調査方法:IDEATECHが提供するリサーチデータマーケティング「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査
  • 調査期間:2025年2月18日〜20日
  • 調査対象:海外進出して一定の成果を上げている(直近3年間の海外売上高が増加している)中小製造業(従業員数1000人未満)の経営者・役員101人
  • 調査主体:海外進出支援サービス「おまかせ貿易」を提供するSTANDAGE
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