鳥栖 剛[執筆] 3/27 7:00

Amazonは模倣品対策をまとめた2024年度版のブランド・プロテクション・レポートを発表した。同レポートの発表は今回で5回目。

模倣品や詐欺、その他の不正行為から保護するため、2024年に10億ドル以上を投資。機械学習のサイエンティストやソフトウェア開発者、専門調査員など数千人がこの活動に取り組んだ。

AI活用などにより権利侵害の疑いのある出品を99%阻止

Amazonはブランドを保護するために次の4つの戦略を重要視。この取り組みを続けることにより、模倣品対策で大きな成果をあげてきたという

  • Amazon.co.jpを保護する強力で効果的かつ積極的な対策
  • ブランドオーナーと協力してブランドをさらに保護していくための業界最高レベルの保護ツール
  • 悪質業者の責任追及の進展
  • 顧客保護と啓発の強化

レポートでは4つの重要戦略における進展についても紹介している。

AIの積極的な活用による権利侵害阻止の対策

管理体制の強化によって、権利侵害の疑いのある出品の99%以上を阻止したという。AIへの継続的な投資を通じて、知的財産の保護や模倣品検出システムを自動化・拡張、管理体制を強化。これにより権利侵害の疑いのある出品の99%以上を、ブランドオーナーが発見・報告する前に阻止した。2020年以降、Amazon.co.jpで販売する商品数が大きく増加し続けている一方、ブランドオーナーが提出した有効な権利侵害の通知数は35%以上減少したという。

高度な技術とツールの導入により、ブランド保護を効率化

Amazonの製品認証の取り組みであるTransparencyプログラムを通じて、25億点以上の商品が正規品として認証した。Amazonは2024年、TransparencyのAPI導入でAmazonブランド登録および管理のプロセスを自動化。これまでにAmazonのTransparencyプログラムを通じて25億点以上の商品を正規品として認証し、世界中で8万8000以上のブランドが参加した。

官民との協力を通じて悪質な業者への責任追及を継続

Amazonは全世界で1500万点を超える模倣品を突き止め、押収など適切な処分を実施した。ブランドオーナーや法執行機関と協力し、民事訴訟や刑事告発を通じて、悪質業者の責任の追求を強化。Amazonの模倣品犯罪対策チームは2020年の発足以来、訴訟や法執行機関への照会を通じて2万4000件を超える悪質業者を追及したという。2024年には、全世界で1500万点を超える模倣品を突き止め押収、適切に処分し、顧客への被害や小売サプライチェーンでの再販を阻止したという。

模倣品に関する顧客の理解を促し、安心・安全なショッピング環境を実現するための啓発活動

Amazonは業界の専門家や団体と協力して、顧客向けに模倣品を購入することの危険性を理解を促進する啓発活動に取り組んでいる。2024年も取り組みを強化。その一例として、国際商標協会と学生のリーダー育成を支援する国際組織「DECA」と提携し、模倣品を購入することの危険性を訴える60秒の公共広告ビデオを制作した。

◇◇◇

Amazonでは「模倣品がゼロになるまで、さらなるイノベーションに向けて努力を続ける」としている。

この記事が役に立ったらシェア!
これは広告です

ネットショップ担当者フォーラムを応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]

[ゴールドスポンサー]
[スポンサー]